- 作者: 内田樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/11/01
- メディア: 新書
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著者の内田樹(タツル)氏は、新聞のコラムで気になる記事があり半年ほど前から内田氏のブログを「お気に入り」に入れて時々覗いていました。「日本辺境論」は最近出版され、読みたいと思っていたのですが、なかなか本屋さんへ行けず、やっとこの間手に入れて読みました。
年末の大掃除のついでに、この本をお薦めします。実は、この本の「はじめに」のところで、内田氏ご本人が「お掃除本」と呼んでおられます。今日は冬至、冬の夜長の読書の楽しみにもお薦めの一冊です。
衆議院選挙があり、何十年ぶりかで政権交代した今年、「日本とは?」と改めて考える機会も多かったと思います。
今年の締め括りに、この本は頭の整理にピッタリで、易しく(といっても、哲学の話は難しい)面白く書かれているので気楽に読める本で、お値段もお手ごろの740円。ぜひ読んでみてください。
日本文化というのはどこかに原点や祖型があるわけでなく、「日本文化とは何か」というエンドレスの問いのかたちでしか存在しませんという結論に至る説明が三章にわたってあり、最後の第四章「辺境人は日本語と共に」が特に面白く納得がゆきます。
ちょうど京都の国際マンガミュージアムを訪ねたところで、「日本語がマンガ脳を育んだ」というところはナルホド、ナルホド!!でした。
<マンガは絵と「ふきだし」の文字から構成されている>
<日本人は表意文字の漢字と表音文字を併用するハイブリッド言語を用いている>
マンガの絵と文字は脳の別々の部位で処理しているという脳科学者の養老先生の説が紹介されたり、
とにかく年末に読むにふさわしいスッキリ本です。 観葉アスパラガスの実