クリントン長官の駐米大使呼び出しのウソ?

つい先日クリントン国務長官から駐米大使が呼び出しを受けて、今から会いに行こうという藤崎氏ご本人が、取り囲む日本人記者達に「呼び出されること自体滅多にないことです」と答えている映像が流れました。

それから一斉に「大変だ、大変だ」の報道が始まりました。アメリカが怒っている、鳩山首相が判断できない、の繰り返しでした。私はおかしいな〜呼び出される藤崎氏に緊張感がないし、会う前(後?)に報道陣にあんな話を気楽にしていいのかな〜と思っていました。

案の定、「呼び出し」というのは全く逆。藤崎大使の方からクリントン氏に会いに行って普天間について時間がかかることの説明をしたとのこと。

天木直人氏のブログでは:http://www.amakiblog.com/blog

23日の各紙が一斉に取り上げた藤崎駐米大使の、「クリントン国務長官による異例の大使呼び出し事件」は、一体何だったのか。これはなんとしてでも鳩山政権の手で検証されなければならないと思う。というのも、あの藤崎大使の発言の後で、米国国務省クローリー次官補(広報担当)が呼び出しなどしていない、藤崎大使が立ち寄ったのだ、と否定していたからである。私はそれをテレビのニュースで見た。詳細は新聞で詳しく報道されるだろうと思って、この件については23日のブログでは詳しく書かなかった。問題提起にとどめておいた。ところが本日(24日)の新聞各紙は、ものの見事にクローリー発言を黙殺している。これは明らかに異常だ。
12月25日の日刊ゲンダイは、「クリントンからの呼び出しデッチ上げ発言をした藤崎大使はクビにしろ」などと過激な見出しで書いていた。 しかし、藤崎駐米大使の発言騒動から二日たった今も、どの大手新聞も、一言も藤崎発言を検証する記事は見当たらない。権力者に都合の悪い事は書かない。それどころか国民に知らせる情報を恣意的に選別して報道する。

「日本がアブナイ」というブログでも:http://mewrun7.exblog.jp/

昨日、米国務省クローリー米国務次官補が、定例記者会見で、記者から、「日本の大使を呼び出したのか?」と質問されて、このように語った。「日本の大使は、(国務省の)キャンベル次官補に会いに来て、クリントン長官のところに立ち寄った。そして、(普天間問題)には、もう少し時間が必要だと言った。」 そして、改めて記者から「呼び出されたのではないのか?」と問われたクローリー氏は、チョットはっきりしない感じもあったのだけど・・・。「彼は呼び出されのではなく、実際には、彼が会いに来たのだと思う」と、答えていたのだった。(@@)

我が家の日経24日(木)の朝刊の記事をそのまま引用すると:

クローリー国務長官次官補が22日の記者会見で、クリントン国務長官が米軍普天間基地の移設問題を巡って藤崎一郎駐米大使と会談したことに関連し、キャンプ・シュワブ沿岸部への移設で合意している現行計画が「最善の道だと信じている」と述べた。日米合意の早期履行を求める米側の立場に変わりがないことを示したものだ。
クローリー次官補は今後も米国は日本との協議を継続するとも指摘。藤崎大使がクリントン長官に、普天間の解決には「しばらく時間がかかる」との認識を示したことを明らかにした

と書かれていて、「呼び出された」のか、「こちらから出向いた」のかは一切ふれず。


ところで、「呼び出された」ことを前提に書かれた記事や放送、コメントをしていた方たちの訂正やお詫びを聞いたでしょうか?

なぜ藤崎駐米大使は事実に反することを日本向けに言ったのか? 
それを鵜呑みに、あるいは知っていて?報道していたマスコミの責任は?

危ない! アブナイ! 大本営発表を鵜呑みにした戦前を繰り返してはいけません。
こういう具合に世論は誘導される、という今回はよい見本でした。 気をつけましょう!