関西の私鉄・開業100年!

読売新聞3月10日の夕刊から一面、日米「密約」について、衆院外務委員会で有識者委員会の調査発表を受けて外交文書の公開を徹底するという岡田外相のトップ記事の横に大きく「阪急、京阪…開業100年ラッシュ」とあります。
記事によりますと、阪急電鉄の前身、箕面有馬電気軌道は1910年(明治43年)3月10日に開業したのだそうです。
沿線に「住宅地を開発し、宝塚歌劇を創設、梅田駅に日本発のターミナル百貨店をつくるなど現在の私鉄経営のモデルを築いた」とあります。箕面は江戸時代から滝を目当ての観光地、(それ以前は法然さんが勝尾寺におられたり、役の行者終焉の地で山伏修行の地でもあったのですが) 大阪府の最初の府立の公園だと聞いていますし。それに目をつけたのが阪急の創業者の小林一三さん。箕面には今の観光ホテルのあたりに全国2番目の動物園もあったのだそうです。ところが、動物の排泄物で川が汚れるという反対運動があって、5年ほどで動物園は撤退。当初は、宝塚歌劇箕面の予定だとか聞いたことがありました。箕面で反対されて宝塚が開けたという訳です。小学校の頃、歌劇や動物園、植物園がある宝塚は子供だけでも行ける近場の行楽地でした。
<主な歩み>の表によりますと、箕面有馬の阪急電鉄と同年に兵庫ー須磨や、京福電鉄の京都四条大宮ー嵐山や、京阪電鉄天満橋ー五条が開業して、本当にラッシュ状態!
戦後も、記事によりますと「日本発の自動改札機を阪急が67年に導入。全車両の冷房化や2階建て特急など、サービス面で関西の私鉄が全国をリードしてきた。」 自動改札は東京からかと思ったら阪急が一番、というのは東京の人から聞いて、驚いたのを覚えています。
ところが、「近年は少子高齢化や企業の首都圏への流出で利用者が減る一方。関西私鉄大手5社の利用者数は91年度の26億人がピークで08年度は19億1000万人。全国大手16社では95億4000万人と4年連続増加なのに、関西は下げ止まらない」とか。箕面も大阪へ出るのに阪急電車だけという時代ではなく、東に御堂筋線が通って千里中央から都心へというルートができて東部の開発が進み、昔からの箕面駅周辺は寂れる一方です。
「阪急は100周年を機に、最大ターミナルの梅田の周辺を再開発。12年春の全面開業目指して百貨店の梅田本店やビルを立替中。」
それで、ただ今工事中、私も先日、梅田の駅から百貨店入り口を探しながら延々通路の人ごみを掻き分けて歩くことに。
大阪以外の方からは「梅田」がわからないらしいですね。阪急電車の京都行き、宝塚(箕面)行き、神戸(三宮)行きの三線が「梅田」という大阪の駅から出ています。大阪駅から東側に少し歩いた所。埋め田から梅田になったとか聞いたような・・・
ところで、宝塚は大阪ではなくて兵庫県宝塚線の途中の石橋から箕面線が出ています。昔、宝塚線の急行は石橋までは十三の駅しか止まらなくて、石橋から宝塚までは各駅停車、だから半分急行で「はん急」や、という笑い話が流行っていました。
半急じゃなくって阪急箕面線開業100周年おめでとう!