炎の指揮者・コバケン

昨日はお昼過ぎ、一休みで、テレビの前に座ってチャンネルを探っていると、丁度始まったばかりの番組に遭遇。
2時1分、だったよう。再放送の「小林研一郎・オーケストラ生まれる・心つむぐ日々」を見ました。
31人だったかの障害者を交えて、150人のオーケストラで、半年かけて演奏を作り上げていく様子を追ったもの。
小林研一郎といえば「炎の指揮者」として髪振り乱しての第九とかで知られている情熱の指揮者ですが、今回は音楽に対する情熱ばかりでなく、人間に対しても情熱の人なんだと思いました。
障害者に対しても「遠慮なく」ぶつかっていく所は、ヒヤヒヤします。
「集中して! あくびなんかしてる暇ないんだよ!」と言っても、その人、集中できない障害を持っている人よ〜。「分かった? 僕が見える?」って言っても、その人、視力障害の人だよ〜。こんな具合で真正面から人間にぶつかっていくってことは、小林さんには人間に対して何の障害(先入観とか偏見とか)も持ってなくて直接ぶち当たってみるというのが大原則の人なんだな〜と解ります。「諦めちゃ駄目、出来るんだよ」という絶対の信頼があります。
音楽は人間そのもの、ということが本当だと解ります。
トロンボーンのソロを任された彼女は、障害を持ってからの自分を殺した生き方を変えていかなくてはならなくなります。トランペットだかの彼は、心配する母親からの自立をうながす切っ掛けをつかむようになります。バイオリンの彼は、人と合わせて音楽を奏でる喜びを知ることになります。それらを大きくまとめて半年後、炎のコバケンはフィンランディアの感動的な演奏を指揮します。
音楽に対して、ということは、すなわち人間に対しての情熱の人!!なんですね〜