先日(土曜か金曜?)の教育テレビで10時から今年103歳で亡くなった舞踏家の大野一雄を取り上げていました。
数年前、車椅子で踊っている姿をテレビで見たような。死ぬまで踊り続ける、表現し続けるという生き方だったようです。
余分なものをそぎ落として人間の動きで空間を切り裂いていく、あるいは空間をてなづけていくというような踊りです。
舞踏という言葉をBUTOUとして世界に通じるようにした功労者でもあり、最晩年まで現役の踊り手のままであったようです。
私のお目当てはその後の舞台中継、カフカの「変身」です。チェコを訪ねたとき、お城の裏側のオモチャの通りみたいな所にカフカが住んでいたという可愛い住居がありました。住居番号があって22番、今は観光客におみやげ物の小物を売るお店に使われていました。
で、フランツ・カフカの「変身」。グレゴール・ザムザはサラリーマン、両親と妹を自分が養っている。
ある朝目覚めると虫になっているというあの「変身」の舞台化。森山未来が身体能力を駆使してこの難役に挑みます。
「脚本、演出、美術、音楽」が英国人のスティーブン・バーコフ。日本では宮本亜門が演じた事が。
舞台は見ての通りシンプルこの上なく、登場人物もほとんど4人、白黒の衣装、キーボードとパーカッションが動きをリードします。
こういう抽象的な舞台は、楽しめるというよりは一寸疲れます。久しぶりの劇場中継(録画)でしたが最後まで集中できずでした。
ついでに、私のアルバム(2000年)から「黄金の小道」と呼ばれた住居の写真を。1枚目はプラハ城の入り口、お城は大きすぎて入ってしまうと全景はカメラに入らないと言われ、あわてて取った一枚。2枚目がお城の裏へ出た裏通り。城内で仕える召使などの住居として1597年に出来た。後にその一角に錬金術師が住むようになり「黄金の小道」と呼ばれるようになったという。3枚目はその中のNo.22の住居にカフカが1916年〜17年にかけて住んでいました。(ピンボケやツアーで行ったので人物が写り込んでいますが悪しからず。入り口の緑色の梁の上の漆喰にNo,22とあるのですが、見えませんね〜)