九月のお茶のお稽古

24日の未明、イチローが10年連続200本安打を達成しました!
お昼のニュース番組をあわててカメラで追っかけました。素晴らしい偉業! おめでとう!



午後からは8月の月初めからおよそ二月ぶりのお茶のお稽古です。
お花は竹かごですがアケビムクゲと秋海棠にススキの葉。お軸には「江月照松風吹」(月が明るく照らし松風が吹いている)。


棗(なつめ)の絵柄は瓢箪で、その数は「無病(むびょう)」を表す六つ。
香合は漆で表に鈴虫、白檀が入れてあって、蓋を開けると裏には秋の七草が描かれています。
今日は、座れる人は座ってということで、ヨーガで正座に慣れている?私が正客さんの位置で、畳みに座りました。
先生がお座布団を持って来てくださいました。正方形ではなくて、横幅が狭い長方形です。(格の高い正式の席は畳)

たくさんの人たちが詰めて座れるよう、お茶席用の特別な形なんだそうです。輪(縫い目の無い縁)を上の正面に来るよう二つ折りにして持ってきて下さるので、にじり寄って頂いて、畳の縁よりお茶碗を置けるスペースを開けて、足を浮かせて、輪の縁が正面を向く位置で座布団を滑り込ませます。
今日は、通し稽古ではない「割り稽古」で、「袱紗捌き」と「茶筅(ちゃせん)通し」を教わりました。
今日の菓子鉢には蓋がついています。表千家では夏の菓子鉢は陶器、香合は漆器。冬はお菓子が漆器で香合は陶器ということです。
蓋つきの菓子鉢は「喰籠(じきろう)」といって、足が3本ついているものは2つ足の方が正面だそうです(食籠の場合)。
蒸し菓子が入っているときは蓋につゆがついている場合があるので、蓋をはずすと持ち替えて蓋を仰向けに右側に置きます。
お客の人数によってその蓋をもう一度閉じて隣客に渡すか、それとも蓋をしないで渡すか、蓋だけ先に送ってしまうかは、正客さんが判断を任されています。蓋付きで送られてきた喰籠を途中から「時間がかかりそう」と気を利かして蓋をせずに送る事は、正客の判断ミスという恥をかかせることになるのでしてはいけない。そんな場合はお茶をたてている方が口出しをするのだそうです。
私たちは気心が知れた大先輩の先生に何でも聞いていますが、質問は相手を見て、質問を控える場合も。
「何でも聞いていいのと違うのよ。答えられない場合は相手に恥をかかせることになるでしょ」と。なるほど〜!
お茶碗は「月に桔梗と芒(すすき)」、「赤トンボに芒」、「万寿菊」とどれも9月にしか使えない季節のもの。
菊の花は葉がついているものは9月のみ。花を文様化したデザインのものは年中使えるとか。

香合の鈴虫には螺鈿(らでん=貝)が使われていて、薄暗がりの中でキラッと輝きます。
細かい所にも季節の植物、動物があしらわれ、小さな道具の中に見事に取り入れる工芸の粋が味わえます。