岡田前監督が語る「日本人の美徳」

昨夜のNHKスペシャル「日本列島・奇跡の森」、良かったですね〜。上川隆也さんのナレーションが叉素敵でした。
案内役の松下奈緒さん、森の中に立っていると風が線描で加わるので、その内ゲゲゲの鬼太郎でも?と・・・
「奇跡」というのはその位置。北緯20〜50度の間には世界の名だたる砂漠が並んでいる乾燥地帯なのに、日本は何故? そしてガラパゴス諸島よりも多い固有種が多いのも何故?というお話。ヒマラヤ山脈が偏西風を日本に送って、雨が多いのだとか。大昔に大陸とくっついたり離れたりしたせいで固有種が多いんだとか。初めて知る事も多く、面白い内容でした。
日本の錦(にしき)織りなす多彩な紅葉は世界一! それにスノーモンキーといって雪の降る寒い北限のサルも日本だけ! 
箕面の紅葉も11月の中旬以降に見頃を迎えます。今年も紅葉狩りに行って来よう!! NHK,今晩は続編「奇跡の海」)

 嬉しいニュースが二つ! 
中国で囚われの身だった「フジタ」の残るお一人、高橋定さんが19日ぶりに拘束を解かれて、今日にも帰国!!
そして、チリ北部コピアポ郊外のサンホセ鉱山の落盤事故で、地下約700mに閉じ込められた作業員33人を救出する為のトンネルが昨日地下坑道まで貫通し、掘削工事が完了! 8月5日事故発生から2ヶ月以上、生存確認から50日近く。救出作業は12日にも始まる見通しだとか。無事全員救出される「奇跡の救出」完了まで目が離せません。

さて、日経土曜夕刊の三浦豪太さんのコラム「探検学校」から。 
三浦豪太さんはあのスキーヤー三浦雄一郎氏の息子さん。南アフリカでのW杯サッカー日本代表チームを率いた岡田武士前監督のお話を。
岡田さんは、1998年のW杯の頃から、アフリカの子どもたちが、貧困とHIV感染に苦しんでいる事を知って、以後、三浦雄一郎氏が理事長を務めるNPO法人グローバル・スポーツ・アライアンス(GSA)の理念と方向性に関心を寄せておられるとか。
日本は、経済的にも環境的にもはるかにアフリカより豊かであるにもかかわらず、毎年3万人以上の自殺者が出ている。岡田さんは「日本は豊か過ぎることで、反対に生きる事に対しての執着心をなくしている。アフリカでは生きる事、そして普通に学校に行く事自体がチャレンジであり夢である。スポーツや山登りに夢中になっている人は自殺なんて考えないだろうが、今の日本には豊かさはあっても、登り続ける山を見失っている人が多過ぎる。自分で登る山をつくらなければいけない。」そして、「今回のW杯を通じて日本人の若者の素晴らしさを実感した」とも。
「日本人ならではの武士道精神、チームのために全力でこれほど献身し尽せるのはなかなか外国のチームでは見られないもの、このことで反対に日本人は『個』がないと批判する人もいるかもしれないが、これは日本人が持っている美徳の一つで、日本の若者もまだまだ捨てたものではない。」
先日のザッケローニ新監督の代表チームの闘い方もこの美徳が生かされていたように思います。それでいて、以前のように個人技が出ないわけでもなく、それぞれが隙あらば撃って出るという、ザック監督の目指す「バランスのとれた」チームワークが見られたようです。
チームが個人の足し算以上の力を出せるというのは日本人ならではの強みですね。