豆台風一過!

丁度一月ほど前から東京の姪一家が4歳と1歳の子どもを連れて七五三のお参りを大おじいちゃん大おばあちゃんに見せたいので近くの神社を紹介して欲しいと言う話が母親である妹からありました。天狗祭りをやっている一番身近な西江寺さんは、神仏混交で聖天宮でもあるから、そこで良いと思っていたのですが、父が今宮にある為那都比古神社が良いというので夫の車で予約に行きました。母がホテルの予約をしてほしいというので、小学校の同窓生がホテルに勤めていたので彼に電話しました。問い合わせてもらったら、30日の土曜日は満員で無理とのこと、日曜のみの予約をお願いしました。
それから大騒ぎ! 我が家と隣の実家で2家族、一泊してもらおうということに。長い間泊り客が無くていい加減に暮らしていましたので、良いチャンスとばかりにあちこち気になるところを整理したり、念入りに掃除したり。普段からやっていればいいのに、なかなかそうはいかないものです。
ところが「好事魔多し」を地でいく事態に。94才の父が風邪気味で水曜日夕方にかかり付けのお医者さんに出かけたら医院から電話が。何事かと駆けつけたら、レントゲン写真を2枚見せられ、風邪ではなくて心臓です、病名は「心房細動」、いわゆる心不全です、年齢を考えたら今すぐ循環器病センターへ紹介状を書くので入院するように、との宣告。父も私も「はっ?!」という感じ。叉、運悪くかタイミングよくなのか母が指を怪我して市立病院へ連れて行っていた夫が車で寄ってくれたので、4人でそのまま先生の手紙とレントゲン写真を携えて循環器病センターへ。それから9時ごろまで飲まず食わずで検査と診断待ち。やはり、入院ということで、さて、どうしよう?と母が聞くと、父は、自分抜きで予定通りにやれば良いとのこと。
[(病室の窓から) 太陽の塔も見えます)
入院して2日後、父は「いのち拾いした」と。診断書を見ると、うっ血性心不全で2週間の入院ということでした。父は、病名を見てそう思ったらしく、不整脈が出て、放っておけば危険だったわけで、自覚症状1週間くらいの風邪気味で医院へ行ったことがラッキーだったようです。水が溜まって3キロ、理由も無く体重が増えたのがオカシイと思っていたそう。私たちは、入院したその日の朝のコーヒータイムで父の顔がふっくらして頬が下がって見えたのは、年を取ってお祖母ちゃん(父の母)に似てきたんだ、私も父方似なので、いずれあんな顔になるのかな〜なんて思っていました。暢気なことを考えていたものです。

さて、土曜日、妹夫婦は新幹線で、姪一家は車で到着。台風と行き違いで好都合でした。
1歳の子どもの旺盛な食欲とミルクの飲みっぷりには大いに笑わせてもらいました。第一反抗期に入ったばかりの4歳のお兄ちゃんの複雑な心境には大いに同情させられました。土曜は、妹夫婦を千里中央で迎えて、そのまま病院に寄ってお見舞いを済ませ、姪たちは翌日、七五三のお参りを終えた後、紋付袴姿のままのお兄ちゃんを見てもらいに皆で病院へ。父も元気になっていましたので管は付いてはいるものの満足げで喜んでいました。

姪一家のお陰さまで孫のいない私たちにも本当に楽しい思いをさせてもらいました。折紙が大好評で、お兄ちゃんはカエルがお気に入り。折り方を教えるとサッサと折りだして、鉛筆で目を書き込んだり、いぼいぼをつけてイボガエルにしたり、果ては自分流の折り方で独創カエルを作ったり、4歳児の知恵の凄さに驚きました。お持ち帰り用に小箱を渡すと、水色の折紙を下に敷いて池代わりにして、そこへカエルを入れて遊んでいます。姪は万華鏡をマスターするんだと、折り方を熱心に聞いて早速折り始めます。姪のダンナも、これは何とかの催しに好評かも…とか二人で話していました。木曜日に一人で出かけて折紙先生に万華鏡を教わっておいてよかったです。

今朝は、昨日電話があった香住の魚が届き、中身を見ると丁度良い大きさのイボダイが人数分。 姪一家は、お昼を済ませて出発というので、イボダイに塩をして姿焼きに。お豆腐があったので、タラのアラで出汁をとって能勢の佐藤さんの水菜とキノコを入れてお味噌汁に。あとは母が買っていた沢庵とキュウリのお漬物で、ご馳走はタイだけでいいやと考えて。新幹線の時間が決まっている妹夫婦は、コーヒーと姪が持参した美味しいケーキを頂いて11時過ぎに夫が千里へ送ることに。昨日、嫌がる紋付袴を大人たちに宥めすかされ、挙句に叱られて着せられる時、大抵抗を示したお兄ちゃんは、今朝はホテルから歩いて昆虫館へ連れて行ってもらったとか。疲れ果てて食事は進まず、そのまま肘掛け椅子にもたれて眠ってしまいました。一寸お熱もあるようですが、大丈夫と言うのでお薬は飲まずに車に。1時半出発で東京着10時頃だとか。

子どもの生命力の素晴らしさ、何をやっても可愛いし、大人の注目と愛情が一身に注ぐように出来ている不思議。それでも姪夫婦は一歩間違えれば虐待になるのはよく分るとトッテモ謙虚でした。「紙一重」で「ああなるのも分る」とも言っていました。私の友達が、今の親の情報力と知識には太刀打ちできず「御尤も」で何も言えないとよく言っているのも分りました。熱が出て心配した母が「冷やしたら」と言っても、「気持ちがいいと思う子ならいいんですが、嫌がるので。お医者さんも無理して冷やす事はないし、熱が出るのは体の中の何とかが闘っているので…」と理屈が通っていますので、母も「そ〜お」と納得しました。父親の彼も、私たち世代の男性とは違って大いに子育てに関わりつつ、母親や子どもの様子をじっくり見ながら父親の出番を探っています。

さて、台風一過というか、二人の可愛い豆台風のお陰で周りの大人たちがずい分楽しい思いをさせて貰いました。
4世代で集まって一緒に食事をして寝泊りして遊んで・・・姪一家に感謝です! ツバキの殻とドングリ