深夜の親子政治談議

昨日のヨーガでのこと、10人足らずの中で、娘さんが結婚して上海に居る方、姪御さんが同じく結婚してスイスに居る方から、同じような意見が出て驚きました。日本の法務大臣の更迭について、「あんなことくらいで大臣を辞めさせるなんて日本だけ」、「職務上の失敗でも何でもないことで、国会が大騒ぎしているなんて」と言っているというお話でした。「それだけ平和なんやね〜、やることないねん、ホントはあるのに」という50代の方の意見に同感でした。
勤労感謝の23日のお昼過ぎには、北朝鮮が韓国の島を砲撃しました。北朝鮮側の言い分は、「自国領海内」で米韓が軍事演習をしたのが挑発的だったということでした。今回の北朝鮮の暴挙の狙いは、渋る米国を6カ国協議に引き出すこと、とは森本聡氏の分析です。日本政府の最初?の対応は「朝鮮学校の授業料無料化」棚上げを検討するということでした。橋下大阪府知事は「政治と関係なく教育的配慮で無料化すると言っておきながら」と批判しています。在日の方がインタビューに答えて「これで北朝鮮も終わりや」、「同じ民族同士で戦争はあかん」と。朝鮮半島は休戦協定が結ばれて60年、戦争は終わっていなかった。平和的な解決の為に何が出来るか、日本も積極的な役割を果たして欲しいです。

さて、沖縄県知事選の投票日である28日から4日間、黄海での米韓合同軍事演習が予定されています。このため、日本の横須賀から米原子力空母が出港しました。この時期、沖縄県知事選で沖縄県民がどういう意思表示をするのか、ますます日本の今後にとって重要になってきますね。
 先日、久しぶりに長男が帰省、結婚は?と親の役目から話を振りましたが、夫は早朝からの岩登りで早々とダウンしているし、2:1ではかないません。上手く誤魔化されて話は政治に。話してみると3人とも民主党に投票していました。それが今となってはという話になり、だからと言って今の自民党に戻せるかと言うとそれもダメで一致。長男は、政権交代で日本の現実を国民として真剣に考えざるを得ないような事態にしたのは民主党の功績!?だと言います。
この長男が小林よしのりの「戦争論」やSAPIOの論調に感化されて、「9条はいらない、憲法は変えるべき」と何年か前に言い出したのが切っ掛けで私は目が覚めました。これは大変!と思って政治に関心を持つようになり、私たち世代が批判される「戦後民主主義」についても考え始めました。
今回は、次男の方が「本当の事言って、憲法はもう一度、選び直した方が良いと思う」と言い出しました。私は、「理屈で考えたら私もそう思うけれど、今のままの状態では片手落ちだと思う。憲法9条日米安保と抱き合わせ。安保体制をそのままにして、憲法を変える、あるいは9条を無くすということはアメリカが望んでいること。日本がアメリカの要求に応じたくない時に、憲法や9条を盾に断れる状態の方が良いと思う。
それよりも、北朝鮮や中国や韓国に対してのみ強気で愛国的になって強硬論を唱えておきながら、首都に未だに米軍基地があったり、沖縄県民の意志や願いが踏みにじられたりしても平気でいられることの方が問題だと思う。マスコミに真実を伝えるように求め、小沢さんを支持するデモが東京であって、大阪でもあるらしい。参加している人たちの中にはお母さん世代の人たちも多いとネットで知ったけど、きっと、憲法や9条を守り、戦争反対や核兵器反対、平和を求めるという当り前だったことが若い世代に伝わっているのか心配しての事だと思う。」と。
二人とも黙って聞いてくれていました。長男はあの頃「学校で一方的な解釈で教えられた」ことに反発していたようでした。今回、「僕は小沢シンパだ」というのに私が理解を示した事が意外だったようでした。息子も変わったし、私も変わったようです。マスコミが余りに公平を欠くようだとお母さんのように「何で?」と考える人間も出てくる。それにしても日本のマスコミは情けないと言いましたら、「もともとテレビや新聞はそんなもんや」とも。
国民が賢くならないといけないというのが結論でした。[ (写真は庭園美術館の花車と松笠)
日本の安全保障(国防)問題を本気で考える事が必要ですね。護憲派が「憲法・9条を変えない」だけで自衛隊日米安保について考えない、改憲派が日米同盟を信じてアメリカに任せっぱなしアメリカ言いなりで自立した日本の安全保障について考えない。結局、日本人は都合の悪い事・難しいことは考えない、先送り、次世代任せにしてきたのですね。私もその一人であったと思います。今からでも遅くない、という思いで、天木直人著「さらば日米同盟!」を読んでみようと思っています。先日、3時間の新幹線の乗車時間に読む本をと書店で本を探している時に見つけました。ハードカバーで重いので、「茶」という新書と2冊買って、東京には新書を持っていきました。
天木直人氏は、日曜日お昼のテレビ番組「たかじんのそこまで言って委員会」〔関西ではよみうりテレビ)で知りました。
自衛隊自衛隊でいいのだ」と言われたのが心に残っています。田母神氏や他の方たちが「交戦権を持たない自衛隊は軍隊ではない」(「だから憲法を改正して軍隊に」という人たち)を逆手に取って「だから自衛隊自衛隊として現憲法下で存在すればよい」という意見が新鮮でした。
小沢一郎氏については、息子たちと話しているとき、「中国に対してはあれでいいんか〜」、「天皇についてもどうかと思うよな〜」、「ほんとね〜、あれは田舎芝居がかってどうかと思うね〜、でも、アメリカには解り易くて効き目充分、というより、効き目が有り過ぎたのかもね〜」と話題になりました。
ヨーガの友達が貸してくれた「小沢主義」では国連軍を御親兵のような組織にして9条は残して矛盾しないようにするとなっていたように思います。現憲法の平和主義を変えずに、かつアメリカとの対等の関係を明言している政治家として小沢一郎は今のところ日本にとっては大事な存在です。だからこそ排斥もされます。そのあたりもふくめて天木氏の今度の本は楽しみです。
カバーから:「平和国家日本を目指す最強の自主防衛政策」「政府・外務省関係者が恐れる禁断の書」。