梅田にて

昨日は、関西在住の学生仲間3人で梅田で会うことに。今までは京都の仲間のマンションで、先日東京で会った彼女も一緒に、皆で一泊して鍋物を囲んでというのがここ数年の集まりでした。今年は東京の彼女が二人の母親のお世話で東京を離れられなくなったのと、京都の彼女が仕事が忙しく時間が取れないというので、3人で。
大阪駅前の歩道橋から  


梅田の大丸百貨店の前でと約束したのですが、阪急周辺だけでなくJRから大丸のあたり全面、斜めの見通しが効かない工事中で、まさに迷路状態。
地下鉄から上がった二人が約束の場所に着けなくて、携帯電話のお世話に。その上Wさんが、妹さんの編んでくれた毛糸の帽子を風で飛ばされて無くしたのを、3人で探し回ってJRの落とし物センターを尋ねあてて届けに行ったり、ウロウロ30分ほど。三人とも全くのおのぼりさんです。
やっとアクティの14階でイタリアンのお店に腰を落ち着けてからはユックリ食事をしながらお喋りです。(実は前日ヨーガの友人にブリーゼブリーゼの手ごろで美味しく話し込めるフランス料理のレストランを教わっていたのですが、二人が和食というので、以前(大昔?)行った事のある「柿安」を目指したのですが、なぜか焼肉屋に変わっていました。)
現役の私立大でパートの先生のAさんと、妹さんと二人暮らしのWさん、それに専業主婦の私。卒業後も何年かおきに5人で会っていましたが、子育てが終わった頃から度々会うようになり、最近は毎年のように会うように。会えば青春の4年間を一緒に過ごした仲ですので、あの頃の気持ちのまま、それぞれの生き方に遠慮の無い意見を言い合います。
3時過ぎ、Aさんが大丸の11階で郵便局の振込みを済ましてから、腹ごなしを兼ねて冷やかしのショッピング。陶器売り場で可愛いセットをみつけたのでゲット。そのご叉近場の喫茶店に入ってケーキセットを頼んでお喋りのつづき。5時半にお開きするまで、まぁ〜3人でよく話して笑って…でした。みんな相変わらずの生き方に、安心したり励ましあったり。 
来年1月には京都の彼女と4人で、その内、東京でも、そして、バツ1のAさんが今付き合ってる彼と再婚したら即アメリカへ(別れないうちに)行こうね、なんて話をして大笑いでした。お香立てですが一輪挿しにも使えそう

さて、私は二人に先月東京で会った彼女から届いた写真とお土産に折紙の万華鏡と多面体を持っていきました。思いのほか喜んでもらえて、アメリカ人に教えたいとか言われ、次回、合宿での集まりで一緒に折る事になりました。Aさんは自分が書き溜めた俳句と短歌、エッセイをプリントアウトしてそれぞれ表紙をつけてまとめた物を二人に用意していました。帰って家事が終わって、パラパラと読んでいるうちに、彼女の人生の時々の彼女の想いが溢れるそれらに引き込まれてしまいました。
高校の先生をしていた時の、幸薄い生徒たちとの思い出、アメリカ人高校生に日本語教師として精一杯異文化交流する彼女、そして今の大学で彼女の授業を98%が支持する授業態度と授業内容という通知表、父、母との別れ、夫婦の事情で別居した3年の母親不在のわだかまりを溶かそうと留学先のアメリカへ娘を訪ね、5日目の帰国直前、娘からの「お母さん、ハグして!」のひと言、そして俳句や短歌となって詠われる男性との恋。溢れる愛情に時には彼女自身が溺れてしまうようなこともあって、Wさんは、それを知性と理性で支えてきました。私はといえば、掛かってきた電話で彼女の話を聞いているだけでした。
一人の女性の人生の3分の2以上を一寸離れた場所から見させてもらっていた。その彼女の内面の想いの一端を作品を通して読んで、アアあの時、この時と思い当たる事も。彼女の中にほとばしる豊かな愛の流れの勢いに圧倒され、床に入ってもなかなか寝付けない昨夜でした。