「あなたが世界を変える日」

祝い鶴で新年を迎えました
       
昨夜、甲斐駒で新年を迎えた夫も若い山仲間Nさんの車で無事帰宅。
Nさんも素晴らしい山の新年を迎えたと興奮気味。昨年の皆さんの行いが良かったからですねと私。
さて、「あなたが世界を変える日」は、昨年、自治会の回覧で回ってきた小学校便りに紹介されていた本です。
学校図書館にこの本が入り、それを読んで、校長先生か教頭先生が内容を紹介されていました。
「1992年の6月11日、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開かれた国連の地球環境サミット。カナダ人の12歳の少女が、いならぶ世界各国のリーダーたちを前にわずか6分間のスピーチをした。そのことばは、人々の強い感動を呼び、世界中をかけめぐり、いつしか「リオの伝説のスピーチ」と呼ばれるようになった。「私たちひとりひとりの力が世界を変えていける」ということを、いまも世界中に伝えつづけている少女の言葉を、あなたに届けます。」(小学校だより)
著者はセヴァン・カリス=スズキ(SEVERN CULLIS-SUZUKI)という1979年生まれの日系4世。
「リーダーたちの中にはロシア前大統領のゴルバチョフや、後にアメリカの副大統領になるゴア」がいて、6分のスピーチが終わると、「リーダーたちは立ち上がってセヴァンを祝福し、涙を流しながら駆け寄って、サミットで一番すばらしいスピーチだったとほめたたえます。」(あとがきから)
リオのサミットのことも、日本に講演に来たというセヴァンさんのことも私には初耳でした。

あなたが世界を変える日―12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ

あなたが世界を変える日―12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ

 
リオでのスピーチの日本語訳と英文が併記されています。後半はセヴァンさんの「私がなぜリオ地球環境サミットでスピーチすることになったのか、そしてそれから…」が掲載されています。漢字はふり仮名がついていますので小学校の図書館にあっても子どもたちが読めます。
12歳の子のスピーチと言えば、小学校の6年生か中学の1年生です。生まれてわずか10数年の少女がどうしてこんなに勇敢な行動に出て、世界を動かすほどの言葉を発する事ができたのか、後半を読むとわかります。

(環境) どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。


(貧困) カナダに居て、私たちの持っているものを数えあげたら何日もかかることでしょう。
<リオでストリートチルドレンの一人が「僕がもし金持ちだったら、皆に食べ物と着物・・・をあげるのに」というのを聞いて>
     家もなにもないひとりの子どもが、分かち合うことを考えているというのに、
     すべてを持っている私たちが、こんなに欲が深いのは、いったいどうしてなんでしょう。



(大人に)学校で、いや、幼稚園でさえ、あなたたち大人は子どもに、世のなかでどうふるまうかを教えてくれます。
      たとえば、争いをしないこと、話し合いで解決すること、他人を尊重すること、散らかしたら自分でかたづけること、
      ほかの生き物をむやみに傷つけないこと、わかちあうこと、そして欲ばらないこと
      ならばなぜ、あなたたちは、私たちにするなということをしているんですか。


      なぜあなたたちが今こうした会議に出席しているのか、だれのためにやっているのか、忘れないで下さい。
      それはあなたたちの子ども、つまり私たちのためです。
      皆さんはこうした会議で、私たちがどんな世界に育ち生きていくのかを決めているんです。


英語を学ぶ子どもたちに、原文の英語を日本語の自分の言葉に置き換えさせてみるといいかもしれません。
お祖父ちゃん、お祖母ちゃんから小学生や中学生にプレゼントする本としても最適ですが、まず大人が読むべき本でも。
グリーンの帯で、坂本龍一氏は「その言葉を聞いてぼくは涙を流した」、落合恵子氏は「あなたの中のセヴァンによろしく!」
 金と銀で鶴と亀を折って並べてみました。