「埋蔵電力(自家発電)」が記事に

参院予算委員会での海江田経産省の辞任を匂わす発言が話題になっていますが、たまたまその場面をリアルタイムで見ていました。苦渋の面持ちというのはこの顔の事!というような海江田さん、お気の毒という感じでした。でも、唐突な安全宣言と再稼働要請であったことも事実でした。ここの所、脱原発の菅さん対原発再稼動の闘いみたいになって、マズイな〜と思っています。
今日の天木直人さんのブログに「脱原発の正しい道筋」について書かれています:「日本を原発に頼らない国にすることを宣言し、そのために一方において再生エネルギー拡大の政策を進めるとともに、他方で原発の段階的廃止のロードマップをつくる。そうする事によって電力の需給バランスに不必要な混乱を招く事なく脱原発を確実に実現する。 同時に、その前の喫緊の課題として、これ以上国民に放射線被曝をさせないためのあらゆる施策を講じる。 これである。」
私も、国会でそのような道筋の議論がなされて初めて脱原発は日本の方針になると思うのですが、菅さんの今のやり方は個人の生き残りの為の手立てでしかないのがミエミエです。
ところで、今朝の日経に自家発電が取り上げられています。記事の内容は自家発電で原発の代わりは無理と言う否定的な内容ですが、まずは現実的な議論の始めの第一歩です。

首相、今度は「埋蔵電力」 自家発電設備 調査を指示 安定供給は困難
菅直人首相は7日の参院予算委員会で、電力需給について「自家発電がどの程度、稼働可能なのかを、経済産業省に点検するよう指示している」と強調。
首相は10日ほど前から自家発電に強い関心を示し、4日には経産省の松永和夫次官ら幹部を呼んだ。「6000万キロワットのうち、使えるのは180万キロワットしかありません」と説明した松永次官を、首相は「納得できない。もう一度ちゃんと調べてこい」と追い返した。翌5日には国家戦略室の官僚にも精査を命じた。
6日、衆院予算委でみんなの党渡辺喜美代表が自家発電の余剰分である「埋蔵電力」の活用を、と質問すると、首相は「埋蔵電力は魅力的な言葉だ」と呼応した。

6000万キロワットの根拠は先日の週刊朝日のグラフ(参照:http://d.hatena.ne.jp/cangael/20110627/1309175090)では、昨年の資源エネルギー庁の資料ですので、180万キロワットというのは信じがたい数字ではあります。
さて、後半からが日経の記事の意図するところだと思いますが、そのまま引用してみます。

だが、「埋蔵電力」は、それほど簡単に使えない。
全国の自家発電設備の出力合計は2010年9月末時点で原発40〜50基分に相当する6035万キロワット。5割が東北・関東地方に集中する。自家発電の多くは重油や石炭を燃料とする火力設備で、老朽化が進み安定運転が難しいものもある。00年以降は風力発電など環境負荷の小さい設備の建設が増えているが、十分に普及しているとはいえない
一時的な電力不足を乗り切る目的なら効果はあるものの、石油価格が上昇する局面での長期利用は電力価格の高騰を招き、二酸化炭素の排出量も増える。大手電力の送電網を自由に安価なコストで利用できる措置も欠かせない
「埋蔵電力」に意欲を示す首相が代表を務める民主党は「『埋蔵金』などを活用して約16.8兆円の財源を捻出できる」と公約したが、実現に程遠かった。

最後の一行が言いたいための記事だったかもしれませんが、私には、問題点(赤字部分)が整理できて良い内容でした。
原発一辺倒で、使える水力・火力発電所も放ったらかしで、施設の再稼働は整備がなかなか困難というのは何処かのテレビ番組でもやっていました。原発の老朽化は危険ですが、水力発電所や火力発電所の老朽化はその点、放射性物質の危険はない訳ですから、修理や錆び落としをすれば運転再開は不可能ではないということです。それに、橋下府知事も言及していたのですが、大阪ガスが造った電気(エネファーム)は今は買い取り拒否ですが、緊急事態なんですから利用すれば良いと思います。まだまだ、知恵を絞れば出てくるはず。
生まれたての蝉の幼虫を見つけました。
道路際に大きな桜の古木があり、市役所の公園課の人が来て切り倒されてまだ7年になりません。
よく出てきた!とビックリです。自転車置き場の所なので、木の傍に移動させておきました。
今日、梅雨明けしたのを知っていたみたいです。