大津波の痕跡と神社

土曜日だったか、夕方の「報道特集」、途中から見たのですが、とっても興味深い内容でした。
今回の大津波で神社に逃げ込んだ方たちが助かった。他の建物は皆やられているのに神社が無事に残っている。「神さまはいると思ったよ」と助かった住民が話しています。学者さんが三陸の神社の所在地を調べてみると、今回の津波の到達点の輪郭の外の位置に連なって存在している事が分ったといいます。
その話を日曜の夕食時に話しましたら、二人が乗ってきて、「それこそ神社の果たす最高の役割! 共同体の安全と絆を守り、再確認できて。昔は、流された神社もあったはず。経験から今の位置になったんやな〜」と。その通りの番組の内容でした。なかには「浪分(なみわけ)神社」と名前がそのものズバリという神社も。
  
今朝の新聞には「貞観、M9級の可能性」と題した記事が。「北海道大学の平川一臣特任教授らは岩手県宮古市の地質調査から、869年の「貞観地震」の規模が東日本大震災並みのマグニチュード(M)9級だった可能性があることを明らかにした。また、宮城県気仙沼市の海岸の崖で、過去6000年間に6回の大規模な津波があったことを示す明確な痕跡も見つけた。政府の地震調査委員会長期評価部会に24日報告する。」

報道特集では、「古文書に出てくる記載も踏まえて論議された」という東北電力女川原発の敷地の高さは14.8メートル。ところが、元々海抜30メートルあった台地を20メートル削って原発を建設した東電の福島原発は、津波を最大5.7mと想定。高台を削ったのは岩盤に到達する為だったということですが、建設を宣伝する「黎明」というフィルムにも「過去数百年にわたって地震や台風、津波などのない」安全な土地である事をアピールしています。2009年に学者が貞観地震の痕跡から危険を訴えたときも、東電は「大きな津波が発生したという積極的な証拠は得られなかった」と回答しています。

謙虚でなければならない、と思いますね。伝説の力、人々が言い伝えてきた事の大切さ。温故知新です。