疾駆するベートーヴェン

今朝はチョッといいこと! 先々週、脱原発の署名を断られた方に先週、週刊文春坂本龍一さんの記事をお薦めしました。本当は一度断られたら深追いしない方がと言われたり、私自身も生協さんの集まりを利用してとか、ヒョットして関電関係かもしれないのに嫌な思いをさせてるかも・・・とか思わないでもなかったのですが、朝になると「私、決めた!」のKさんから戻ってきた週刊誌2冊持って出て、勧めてしまっていました。お一人は受け取ってくださいましたが、もうお一人からは「いいです」と言われ、それから一週間、後悔?したり心配したり、今日は「押し付けてゴメンね」と謝ろうと思っていました。(「週刊文春」の坂本龍一さんの「脱原発」記事は、上の「記事一覧」から7月24日のブログを参照して下さい)
で、今朝、その方が、注文の品の仕分けが終わった後、「はい、これ」と週刊文春を返されたので、「ゴメンね、押し付けて」と言いましたら、「そんな〜。面白かったよ」と意外な返事。で、私、「核のウンコ?」「そうそう! でも、あれが一番分り易かった。よう分ったよ!」。それは、よかった〜。それで、戻ってきた”坂本龍一”を、今度は真っ先に署名して下さったお向かいさんに。彼女も「うん、面白かったよ〜」と一緒に勧めてくれました。チョッと嬉しかったです。

ところで、昨夜は日経新聞の愛読者のためのコンサートに出かけました。
2,3ヶ月前に案内のチラシが入っていて、「大フィル」というのに惹かれて2枚申し込んで、抽選に当たれば夫を誘えばいいやと軽い気持ちでした。販売店の方が来られて、「当たりました。1人3000円」に、ええ〜! タダじゃなかったの?とは言えず6000円支払うことに。嬉しいような騙されたような?でしたが、とにかく大阪フィルハーモニーをマトモに聴くチャンスと出かけました。指揮者は大植さんではなかったのですが、まずは大フィルです。

久しぶりのシンフォニーホール。入り口で渡されたプログラム。小曲ばかりの団体さん向け?なんて想像をしていた(チラシにプログラムも載っていたのか、それも見ずに申し込んでいたので)ら、何とベートーヴェンの7番のシンフォニーです。これは儲けもの! フルオーケストラでベートーヴェンは2年前のアヴィニヨンの6月、天井桟敷の汗だく「第九」以来です。「7番」は上野樹里玉木宏の「のだめ」で玉木君が指揮していた曲でもあって、あれ以来、チョッとポピュラーかな? 
プログラムにはチェコプラハモルダウ川の写真が載っています。前半の曲目に「モルダウ」があります。指揮者の山下一史さんはマイクを取って解説。最近はトークつきのコンサート?! 今日は特別? そういえば、ご挨拶がありました。日経新聞は今年135周年で、大阪で印刷を始めて60年の記念の年だとか。それでこのコンサートは2400名の応募があり選ばれた1700人なんだとか。やっぱり抽選はあったの・・・とチョッとありがたかったです。
それで、一曲一曲指揮者の解説がついて、スメタナモルダウは川の源から水が湧き上がり、大きな流れになって田園の中や村の賑わいの中を流れ、急峻な逆巻く流れを経て・・・という説明。金管楽器と弦でいつもより川の流れの印象深い演奏になりました。
後半のベートーヴェン、それはもう、超高速アレグロコンブリオの最終楽章が圧巻。メストさんの指揮も速いといわれていましたが、今日のはそれ以上。刻むリズムと巻き起こる主題のメロディとで、一気呵成というか疾駆するベートーヴェンが物凄かったです。かといって楽章ごとの印象も鮮明でしたので、ただただ速いだけってわけではなかったのです。夫は指揮者の山下さんが俳優の役所広司に似ていると。そういえばフックラした役所さんかも。
コートを着ているのは山すそから都会に出て行った私達ぐらい?と思うほど、暖かい夜でしたが、箕面の駅に着いたらやっぱり着て行って正解でした。
大フィルといえば、子どもが小学生の頃、宇宿さんという指揮者で第九を歌う演奏会があって、夫が申し込んでいました。数ヶ月ドイツ語の歓喜の歌を家で練習しているのを聞いていましたので、カタカナ(下手なドイツ語という意味)の歓喜の歌が残っています。そのあと、もう一度、朝比奈さんでグリーンホール(メイプルホールがまだない頃)で聴いた覚えがあります。その頃の私はクラシック音楽には疎く、25年ほど前からの俄かファンなので、とても楽しむところまではいかずでした。それで昨夜は二人とも初めてキチンと大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏を聴くことになった記念すべき夜になりました。