あぁ、フクシマ

30日の件、夫が山の歌の会のメンバーの方にお話してお許しが出ましたので、漢詩の作品を紹介します。
ご自身、詩吟もなさるので、自作の漢詩をご自分で吟じられるのでしょうね。素晴らしいご趣味ですね。
私など、詩吟と言えば「べんせい、しゅくしゅく・・・」くらいで、読み下しがなければ読むことも叶わないのですが、
今回は作者の「大意」という解説もつけて下さっていますのでとても有難いです。(縦書き他難しいので写真で)
        




       <語意>
        包懐=思いを胸に包み抱く
        写照=肖像を描いたもの また写したもの、写真
        恵慈=愛し慈(いつく)しむ
        久安=とこしえに安全であること
        絶核=核を絶つこと




<大意>
七月初め福島県南相馬市で行われた慰霊祭の様子が新聞記事に出ていた。
母の膝の上で「パパ」といって父の遺影を抱きしめている四歳男児の写真を見て胸を締め付けられる思いがした。
写真を抱きながら、父の肌の感触や慈愛の姿を思い起こしているのだろう。
父親は地震津波で亡くなったのだろうが、墓は警戒区域内で納骨も出来ないという。詳しくは書かれていないがおそらく自宅では暮らしていないだろう。これだけの衝撃的な事件に出会ったこの子は 今後どのように生きていくのであろうか。
私たちは今こそ核のない社会を目指すことを肝に銘じなければならない。


この漢詩の裏の「原発を語るとき」は、私のブログでも取り上げましたが、写真でもう一度。