「核燃料税」と地方財政

今日は、夫の60代最後の誕生日を口実に両親と一緒の外食ランチの会?でした。
何時のころからか、誕生日には歩いて行ける範囲の美味しいお店で4人でランチ。「歩いて」なので飲めるし…という計算もあって、我が家の行事の一つになっています。両親も二人で入った事のないお店や、食べたことのないお料理も2組4人でなら楽しんで食べられるというので、今度はどのお店にしようと一週間ほど前になるとお店選びが始まって、今日の日となりました。本当は明日なんですが、明日は父の写真の教室があるので、一日早く今日になりました。
ところで、隣のテーブルに座ったのは、子ども連れの若いお母さんの3人のグループでした。最初は大騒ぎだった子どもたちもお食事が始まってしばらくするとおとなしくなって、お母さんの腕の中でエビぞりの真っ赤なほっぺの赤ちゃんが私の方をじっと見始めました。あんまり可愛いのでお相手をしているとニカっと笑ってくれます。眼鏡が珍しいのか飽きずにジッと見つめられて恥ずかしくなるくらい。何か月?とお母さんに聞くと6か月とか。お向かいの柔らかな髪の毛が爆発スタイルの男の子は1歳。大騒ぎだった女の子は2歳だとか。帰り道、母が、「あんな風にお母さん同士が外食すればいいのよ、ストレスをため込まないで」と話し出します。ここ数日又児童虐待の末、命を失う小さな子どもたちのニュースに心を痛めてのことだと判りました。「ほんとね〜」と私も。「どうなってしまったんやろね〜。邪魔やからとか、自分のしたいことが出来ないからなんてことで・・・」。「ほんとね〜、人間が変わってしまったみたいね〜」。災害で奪われる命でさえ、どうして…と諦められるものではありません。それなのに、親に命を奪われる子ども・・・。親も子も可哀想です。
さて、本題の記事です。今朝の日経新聞一面左上。

「核燃料税 11道県見送り/ 原発停止で立地13道県  来年度予算 」


原子力発電所が立地する13道県のうち青森と福井を除く11道県が、稼働中の原発に課税する『核燃料税』を2012年度予算案に計上しない見通しであることが分かった。


宮城県、鹿児島県は公表した12年度予算案で核燃料税の計上を見送った。
◎「脱原発」を掲げる福島県や、政府の要請で浜岡原発が停止中の静岡県も計上しなかった。
北海道、茨城県新潟県、石川県、島根県愛媛県佐賀県も計上を見送る見通しだ。


各県とも「原発の再稼働のめどが立たないなか、不確実な財源をあてにすることはできない」と説明する。
 すでに11年度の税収にも影響が出ている。13道県は当初予算で核燃料税を計428億円見込んでいたが、相次ぐ原発の運転停止で少なくとも164億円が減収になる見通しだ。各道県は11年度に徴収できなかった全額を減額補正し、支出を切り詰める。
 一部の自治体は原発が停止中でも課税できる仕組みづくりを進めている。福井県は昨年11月に原子炉の熱出力に応じて核燃料税を徴収する全国初の条例を施行した。これによって同県は11年度当初予算の計上額と同規模の約60億円の税収が見込まれることになった。
 青森県も同様の条例案を昨年12月に可決し、4月にも施行する。新潟県は「福井の課税方式は検討に値する」(税務課)と指摘。石川県や佐賀県も条例の見直し時期に導入を検討する。

いずれ来る脱原発の日に備えて、原発立地の各地の財政もその日のために足腰鍛えて戴かなくては・・・勿論、立地県だけの問題ではありませんが、発想の転換をいずれ迫られるでしょう。
ところで、2月9日、国連で行われた国際森林年フォレストヒーローズ授賞式で「森の英雄」として表彰された畠山重篤さんのブログからです。<特徴的だったのは受賞理由が「反対運動」や「闘争」ではなく、「創造、発展、再生」であったのがカキじいさんだけだったということでした>