タラと「フクシマの嘘」


午前中はこのタラをさばくのに四苦八苦でした!
オヤッ!? 外はアラレが降り出しました!! 3月も最終週に入ろうかという今頃?!
ところでこのタラ、兵庫県日本海側の香住から今朝届きました。
いつも大漁のとき、「お任せ鮮魚」の電話を頂いて、2,3人の方たちに確認を取って、こちらから個数を言って送ってもらいます。長年1800円の詰め合わせでしたが、一昨年あたりから、香住のTさん、さすがやっていけないと、今は2300円の詰め合わせです。それに送料とクール代をその時の個数で割ります。今朝は一人当たり2960円です。平均すると、2か月に1度くらいの回数になります。
今朝は、白エビ、ハタハタ、バイガイ、ホタルイカ、そしてこれ!です。
包丁を入れてから、しまった、スーパーの鮮魚コーナーへ持ち込む手があった…と思ったのですが手遅れ。
ヌルヌルのタラと1時間近くの格闘! 文字で書けば、腹掻っ捌いて内臓を取り出し、頭を撥ねて真半分にかち割って…とグロテスクになりますが、一人解体ショーをやって、何とか三枚?におろしました。
不思議なもので格闘しているうちに食べられるところは全部食べてやろうという気になってきます。そのほうがタラも成仏できるというものです。なんだか、羊や豚を血の一滴まで無駄にしないという気持ちが分かってきます。今夜は鱈ナベかフライにするか・・・


ところで一昨日紹介したドイツの「フクシマの嘘」の内容は衝撃的でした!
パート1の一部を紹介してみます:

福島第一の原子炉はアメリカのGE社製、70年代初めに建設され、GEのメンテナンス技術者が定期的に点検を行っていました。
ドイツ人記者のインタビューに答えているSugaoka氏は福島第一で何度も深刻な事故やミスに遭遇しました。原子炉に大きな亀裂をみつけたり、ある時は蒸気乾燥器が180度反対に取り付けられていたり(89年)。S氏は点検の主任だったので、正しく点検を行い処理する責任があったが、彼の報告は東電の気に入らなかった。彼らが要求したのは、黙れ、何もするな、黙っていろです。
問題があることなど許されない、日本の原発に問題など想定されていない。彼らは私に報告文書の改ざんを要求、改ざんした文書にサインを求めました。」
S氏は仕事を失うのを恐れて10年間黙秘。GE社を解雇されて初めて彼は沈黙を破り、日本の担当官庁に告発。ところが、不思議なことに告発後何年間も何も起こらなかった。日本の原発監督官庁はもみ消そうとしたのです。


2001年にやっとS氏は「同志」を見つけました。それも日本のフクシマで、である。
18年間ほど県知事を務めた佐藤栄佐久氏。佐藤さんも始めは原発は住民に何の危険ももたらさないと確信していたが、それからその信頼をどんどん失っていった。
福島県原発で働く情報提供者から約20通のファックスが届き、その中にSugaoka氏の告発も入っていました。経産省はその内部告発の内容を確かめずに、これら密告者の名を東電に明かしました。それからわかったことは、私も初めは信じられませんでした。東電は、報告書を改ざんしたというのです
それで、私は、新聞に記事を書きました。そんなことをしていると、この先、必ず大事故が起きる、と。」
それでやっと官僚たちも何もしないわけにいかなくなり、17基の原発が一時停止に追い込まれた。
東電は、安全点検報告でデータを改ざんしてきたことを明らかにした。それどころか、フクシマでは30年も臨界事故を隠してきたという。
社長・幹部は辞任に追い込まれ、社員は懲戒を受けたが、皆、新しいポストをもらい、誰も起訴されなかった。一番の責任者であった勝俣恒久氏は代表取締役に任命された。彼らは佐藤氏に報告の改ざんに対し謝罪したが、佐藤氏は安心できず、原発がどんどん建設されることを懸念した。そこで、佐藤氏は日本の原発政策という「暗黙のルール」に違反してしまった。


2004年に復讐が始まった。「12月に不正な土地取引の疑いがあるという記事が新聞に載りました。この記事を書いたのは本来は原発政策担当の記者でした。
この記事は完全にでっち上げでした。首相官邸担当の検察官が一時的に福島に送られて検事を務めていた。彼の名はノリモトという名で、『遅かれ早かれ、お前の兄の知事を抹殺してやる』と弟に言ったそうです。」
「事態はさらに進み、県庁で働く200人の職員に圧力がかかり始めました。少し、私の悪口を言うだけでいいから、と。中には2,3人、圧力に耐え切れずに自殺をする者さえ出ました。私の下で働いていたある部長は、いまだ意識不明のままです。」

それで、同僚や友人をも守るため、佐藤知事は辞任した。裁判で彼の無罪は確定されるが、
これが、日本の社会を牛耳る大きなグループの復讐だった。そして、これこそ、日本で原子力ムラと呼ばれるグループである。

原子力ムラの復讐劇。
政治家や官僚や検察や時には裁判所がグルになって、事件をでっち上げ、濡れ衣を着せ、地位を剥奪、犯罪者にまで陥れる。
「運命の人」の外務省機密漏えい事件(西山事件)のやり方と似ています。
民主党小沢一郎元代表の場合も遣られ方がよく似ています。
この国では、何故、権力者の犯罪は罰せられないのか?と本当に思います。
フクシマの原発事故の原因究明も責任追及もされないまま、原発再稼働を急ぐ電力会社と政府のやり方は間違っています。


NHKの昨夜の原発の解説はとてもハッキリしていてよかったです。
3・11以降、NHKの取材番組や検証番組でどれだけ勉強させてもらったことか・・・
受信料払っている者としては報われたような思いです。
ガンバレ!
(◎「フクシマの嘘」に一部 ???という個所があります。菅さんが首相を辞めなければならない経緯について、菅さんの主張だとそうなるのか…という部分ですが。)