お知らせ(「放射線情報」)と「汚染中古車の行方」について

6月1日の蛙ブログ3つ目の記事に「忘れないために…『原発問題は人権問題である』」をアップしました。そのブログの「一歩、また一歩と…」さんのブログ主さんから、コメントを頂きました。
3つ目の一番下に入っていましたので、ここでもご紹介したいとおもいます。

記事をご紹介いただき、感謝します。原発事故の実害を受けている者として、この気持ちを少しでも多くの人に知ってほしいと書くのですが、最近は、やっぱり物事の本質が見えない、見ようともしない日本人の国民性と、情報操作によって見えなくさせている政治・マスコミを前に、無力感に打ちひしがれる毎日です。そんな中で、この気持ちを1人でも、2人でも分かっていただける方がいてくださるということが、本当に救いです。有難うございました。

◎福島の生の声を聞くことが大切だと思って、この「一歩…」さんのブログと、福島の主婦「原発のない日本を目指して福島から叫びます」さんのブログ、それに、「ランスケ」さんのブログで教えてもらった「放射線情報」のサイトを「私のアンテナ」に入れました。(放射線量の5分ごとの計測値が分り、年換算数値も出ています。)
蛙ブログを訪ねてくださった時に、これらの三つも是非訪ねてください。
ランスケさんには、3・11についての吉田秀和氏の言葉を教えてもらいました。頂いたコメントの一部です。

私は風景写真を素材にしたブログを続けて来たのですが、
3・11から一年が経過して、どんどん原発事故の記憶が周囲から薄れてゆくのに危機感を覚えました。
例年ならば春の声を聴けば、山野へ季節の花や風景の撮影に忙しいはずなのに、
まったく、そんな意欲が湧いてきません。

原発関連記事ばかり書き続ける私に、友人も心配してくれます。
私自身にも迷いがありました。

そん時に、新聞記事のなかに見い出した吉田秀和さんの言葉に救われました。
そして少し肩の力が抜けた気分です。    「ランスケダイアリー」:http://blog.goo.ne.jp/toshiaki1982

◎「あの事故をなかったかのように、気楽に音楽の話をするなんてことは、ぼくにはできない」という言葉には本当に救われますね。
 「かといって、この現実に立ち向かう力は、ぼくにはもうない」と続くのですが、これは吉田秀和さんの年齢ではじめて言えること。まだ寿命の残された私たちは、何とか力を合わせて、命を大切にする政治の実現のため、出来ることを考えて…

それでは、今朝の日経新聞から:

福島・大熊町「5年帰還せず」 国の再編案 受け入れ方針


 東京電力福島第一原発事故で全域が警戒区域にかかる福島県大熊町は2日までに、待ちが区域に分かれる国の再編案を受け入れる方針を固めた。家財などの賠償に区域ごとの差が出ないことが案件。生活基盤が整わない現状も踏まえ、少なくとも5年間は町に戻らないとする「帰還しない宣言」を表明する。


  大熊町民約1万1500人のうち約95%が暮らしていた地域は、被曝放射線量が年50ミリシーベルトを超え原則として立入が禁止される「帰還困難区域」に指定される見通し。
 再編案では、残りの地域は年20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下(20〜50)の「居住制限区域」、年20ミリシーベルト以下の「避難指示解除準備区域」になるが、介護施設医療機関などがなく町民が生活できないと判断した。


 町はこれまで、町民の賠償に差をつけないため、国に町全体を機関困難区域に移行するよう求めていた。
 町は復興計画の素案で、同県いわき市周辺に「仮の町」を置き、役場機能や教育機関の移転を目指す方針を示している。

もう一つの記事は、早く紹介したいと思いつつ今日になってしまいましたが「汚染中古車」について。
「らいるのひび」さんからと思っていたら、ブログを「おとじろうとらいるのひび」に改名なさったとか。
それに「大飯原発再稼動」に関して無視したいと思っていたがと言いつつ、茨城県東海村日本原子力発電東海第2原発などが立地)の村上達也村長が、2日、福井県越前市で講演し、関西電力大飯原発3、4号機(同県おおい町)の再稼働を急ぐ政府を批判した発言を紹介されています。
 「脱原発依存と言いながら(具体的な)政策を決めず暫定の安全基準で再稼働するのは、その場しのぎでなし崩し的だ。」
 「脱原発」を訴える村上村長は、東日本大震災で東海第2原発津波を受けたことに触れ「安全が保たれたと言っても、紙一重だった」と説明。福島第1原発事故が起きた背景を、日本で事故は起きないとの過信があり、目先の利益のために都合のよい基準をつくった、などと分析し「事故から1年余りが経っても新しい政策や体制を何一つ決めず、再稼働だけ進めているこの国に原発保有する資格はない」と断じた。また「国で方向性を決め、その中で産業転換や政策立案をしていくべきだ。(原発に)しがみついて何かできる時代ではない」とした。
 
そして、おとじろうさんは「今回の大飯原発のごたごたを見てきて、私は確信しました。村上達也東海村村長のこの言葉がいかにまっとうであるかを・・・・」このあと、おとじろうさんの共感を示すモノスゴイ・アピールが! ブログを訪ねて(http://blog.rairu.com/?eid=696)、ご覧ください。                              
それでは、5月30日の「ルッコラと埋もれてゆく大事なニュース(中古車)」から汚染中古車について:

以前から、このブログで取り上げてきた中古車の話が、先週の土曜日についに北海道新聞の1面トップ記事で書かれていました。


東電、汚染中古車に補償というタイトルに、一瞬よいことかなと思ってしまうかもしれませんが、とんでもありません。

ロシアは、0.3マイクロシーベルト以上の放射能汚染された車の輸入を認めていないので、税関で検査されて、日本には7000台以上戻っているのだそうです


それが、どうなっているかというと、日本では、検査する体制もなければ、それを売る規制もないので、オークションなどで転売されているのです

今回の記事は、業者が転売をすると、ロシアに売れなかったことによって生じた損害分と除染費を東電が賠償するというのです。保管するより、転売する方が有利になるので、みんなこれを利用して、転売されているのです。


記事の最後で青山大学の教授が、「補償は当然だが、消費者の保護策がないのは問題。消費者に渡る前に測定、除染する公的仕組みが必要だ」と語っています。

経済産業省は「転売状況について調査中」と言い、文科省は、「補償制度が転売を助長していることは否定しない。ただ、(消費者の)安全性の問題は賠償制度と切り離して対応すべきだ」と言っているそうです。(赤字by蛙)
みんな他人事です。みんな何を守りたいのでしょうか・・・・・。