六月のお茶のお稽古

週末からイタリア旅行を控えている私は昨日が6月の1回きりのお稽古日です。
家を出てしばらくしてからカメラを忘れたのに気付き、取りに帰って自転車を走らせることに。そのせいでか、お稽古を終わって家に帰ってみたら、写真はほとんどがピンボケ。どうも近接設定で望遠を使ったりしたためだと思いますが、気もそぞろ?状態がいけません。
一番遅く席に着いたのに、一番先にお茶を点てることになりました。
最近は水屋の方は先生は覘きに来られませんので、任されてやることになっています。
仕組み茶碗は自分でセット。透かしの蓋置と、竹の絵柄と苗の絵柄のお茶碗を選びました。
竹はおめでたい時も使いますが、6月の絵柄でもあるのだそうです。
掛け軸は「滴翠」にアジサイの絵。「てきすい」、字だけ見ていると「緑したたる」とも読めそうですが、「滴」は「しずく」で水・雨を表して今の梅雨の季節のお軸という説明を受けました。
塗りの香合の模様は草の葉に蛍が二匹。「猿蓑(さるみの)」という竹かごには山アジサイと白と濃いピンクの下野(しもつけ)が活けてありました。(どれも写真は失敗。代わりに我が家の山アジサイの写真を)

風炉には炭が入って鉄釜に湯が沸いています。水屋との間の襖(ふすま)が外されて座敷すだれが掛かって涼しげです。
2服点てて、柄杓と蓋置を二次飾りの「入り(の字)飾り」に置いて、Naさんにバトンタッチ。
途中、Noさんが体調不良でした。お役御免になった5月に、自由の身になるのを待ちかねた大勢のご近所さんを、自分の車でアチコチ連れて行ってボランティアで忙しくされていました。私が先生代わりに呼ばれた、新聞で作るコサージュの会もその一つでした。普段から血糖値が高く薬を服用されていたのですが、過労もあって気分が悪くなったとか。先生が金平糖を持ってこられて、それで少し持ち直され、お稽古続行となりました。
お茶を頂いた後、二度目のお点前。今度は初飾り(二重棚の真ん中の棚に棗が置いてある)、(柄杓と蓋置を上の棚に置く)「入り飾り(二次飾り)」の後、Naさんが三次飾りの「ト(の字)飾り」をされたので、私は「逆ト飾り」で終わることに。



お茶碗はアジサイ(中)と竹の柄のお茶碗が京焼。黄色っぽくて肌理(きめ)の細かい薩摩焼の柄は桐の花(右)でした。変形の田植えの苗の模様が入ったもの(左)は、どちらが正面か? 持ちやすさで”こうかな〜”と思ったのが正解でした。苗が三つ描かれているのが正面で、裏は苗が二つでした。紀州の葵焼き、あるいは紀州焼きともいうそうです。
金平糖の頂き方も教わりました。陶器の瓢(ひさご)型の入れ物に蓋がついているのですが、いかにも摘み易そうな突き出たところをつまんではいけないとNoさんに言われました。金平糖が散らかって行かないように、左手で覆って瓢を回転させながら金平糖を懐紙の上に何個か取り出します。南蛮渡来の金平糖とお茶、信長から秀吉の時代を表していますね。
Noさんも気分を持ち直されて、最後に来月のお稽古日を決めてお仕舞。お二人は22日、2回目ですが、私は6月これで終わりです。