領土問題

◆水曜日の関西テレビ5時からの「アンカー」は青山繁晴氏がゲストの日。
22日は「やればできる、コロンブスの卵」の日本を巡る3つの領土問題でした。
まず竹島では、20年前の記者時代から「国際司法裁判所(ICJ)へ提訴せよ」と外務省には言い続けてきた、それが今頃になって・・・という言い方でしたが。
ところで、日本が過去2回提訴の呼び掛けをしたのは韓国が国連に未加盟の時代。冷戦後、韓国は国連に加盟し、2006年には潘基文氏が国連事務総長になっている。むげに拒否できない可能性もあるので、とにかくICJに提訴して、国際的にアピールすることが大切ということでした。
尖閣諸島問題では、上陸させたのは失敗。占領できるという誤ったメッセージを送ったことに。この秋にでも偽装漁民となって大量上陸を企て居座り続ける可能性がある。海上保安庁の手に余るようなら自衛隊を。いま日本がやるべきことは、施設を建設して、自衛隊を駐留させて、抑止力を働かせること。
北方領土問題は、ソ連サンフランシスコ講和条約には調印していないので、国際法上は日露戦争ポーツマス条約以来いまだ決着していない。外交交渉は話半分、南樺太、千島全島も返還要求してやっと半分の4島が返ってくるということでした。
◆木曜日のテレビ朝日モーニングバード」の玉川徹氏の「そもそも総研」でも尖閣諸島問題
こちらは二人の専門家に意見を聞いていました。一人は軍事評論家の田岡氏。もう一人は元外務省で「戦後史の正体」の著者孫崎氏。
日本が強硬に出ても中国は軍事的に反発しない戦争にはならないというのは、原発安全神話と一緒で希望的観測。戦争を仕掛けてくる可能性は十分ある。(二人)
アメリカは安保条約があるので日本の立場に立つと言わざるを得ないが、同時にアメリカは、領土問題は当事国間の問題で不介入が基本とも言っている。最後は日本と中国の間で中立の立場をとる。(二人)
安保があるからといってアメリカが日本の側に立って中国を敵に回すことは、アメリカの世論が日本より中国に親近感を感じている今、有り得ない。そうなると日本の右翼は日米安保を見限って、反中反米になるだろう。かといって、アメリカが日本を敵に回すかといえば、それもない。アメリカが、思いやり予算をもらいながら日本を基地として自由に使い続けることを止める訳がない(田岡氏)。
そこで二人の意見が一致します。尖閣問題は日本にとって「棚上げ」が一番の得策。実効支配の状態を長期に続けていることが国際的にも領土だというアピールになるし一番国益に叶うので、元の「棚上げ」に戻ることが良い、という結論でした。
ということは、実効支配されている竹島は韓国に分があるということになります。こちらは、国際司法に訴えて主張し続けるということになりますね。
日中韓米の関係については、内田樹先生も「内田樹の研究室」で面白い?分析をされています。
こちらで:「領土問題は終わらない」(http://blog.tatsuru.com/2012/08/21_1554.php

写真の花は上から(中国原産のベゴニア)秋海棠(シュウカイドウ)、サルビア、千日紅