「あの日 あの時 愛の記憶」

24日の金曜日は夫の仕事で来客があってしばらく家を明け渡すことに。さて、どうして時間を過ごそうかと思って前日映画を探してアウシュビッツを脱出した男女の物語を梅田のスカイビルの映画館で見ることにしました。午後1時からですので、それまでは読み止しの本を喫茶店で読むか、あるいは久しぶりのデパートめぐりにするか・・・ということで、結局まだ工事中の阪急百貨店に入りました。
いつもバッグと別に日傘の折り畳み傘と本は紙袋に入れていますので、一度に入る少し大きめのバッグを探して歩くことに。
お上りさんですのでエスカレーターで各階の婦人服売り場も覘くことに。ウロウロしながら歩いているうちに早いもので12時。
大昔、淀屋橋まで通勤していたころに阪急から阪神百貨店に地下街を通って行く角に喫茶とランチをやっているお店があったはず、今もやってるかな・・・ありました! ここは一人でも入りやすいので、サンドイッチを頼んで、待ってる間は本を読み食べ終わるとすぐ歩いて阪急の駅を通り抜けて行くことに。
今度はスカイビルへ通じる地下道を渡らないといけません。地図で方角の見当を付けて歩いて行くと今日は簡単に地下道が見つかりました。何とか時間に間に合いそうです。スカイビルを見る信号のところで振り返ると大阪駅の東側のビル群が空地のセイタカアワダチソウ越しに見えます。この雲行きで映画を見ている間に激しい夕立があったようです。
さて、ガーデンシネマだったはずと4階に行って切符を求めましたが、映画の題名を覚えていません。受付の女性がどんな映画ですか内容は?と質問してくれたので、ポーランドの・・・」と「アウシュビッツ」が出てきません。でもそれで通じて、「あぁ、それでしたら、3階のシネ・リーブルさんの方です」と言われ、そちらへ。今回は年齢を証明するための運転免許証は出る前に確認してきましたので、それをすぐ出して1000円でチケットを買い求めて、一番後ろの席へ滑り込み。どうもここの映画館へはいつもぎりぎりの時間になってしまいます。
さて、時間つぶしに選んだ映画でしたが、とてもいい映画でした。原題(ドイツ版?)は「失われた時間」というらしく、英語の題は「Remembrance/追憶」で日本語は「あの日、あの時、愛の記憶」と少し長くなっています。
チラシの言葉を並べると内容がわかります:「運命に引き離され、運命に引き寄せられた二人。信じられないような実話から生まれた、衝撃のラブストーリー。」「二度と会えないと思っていたかつての恋人。30年後、その愛しい声が、封印した記憶の扉を開けるーー」

アウシュヴィッツ収容所から脱走し生き別れた恋人たちが39年後に再開したという驚くべき実話を、感動の映画に作り上げたのは、監督アンナ・ジャスティスと脚本家パメラ・カッツの女性二人。
1944年のポーランドと1976年のニューヨーク。甦るハンナの記憶と、現在のハンナの姿を巧みに交錯させながら、女性ならではの視点で一人の女性の喪失と再生を力強く描き出していく。
この切ない愛の物語は、戦争によって引き裂かれた恋人たちを描いた「ひまわり」、「シェルブールの雨傘」などの名作に続く新たなる感動作である。同時に、戦争という特殊な状況下だけの物語ではなく、誰しもが胸に秘める忘れられない恋や、「あの時、もし…」という気持ちを思い起こす、胸しめつけられる大人のラブストーリーだ。

映画を見終わってから受付に置いてあったこのチラシを貰って外に出ました。帰って読んでみたら上手に書いてあります。この通りでした。
大人の映画だな〜と思ったのと、「ひまわり」と言われれば「そうか〜」ですが、私はそれよりは新しいケイト・ウインスレットの「愛を読む人」を思い浮かべていました。過去と現在が映画の中では同一画面に…なるほど…映画だから…回想を挟んで過去と現在が目まぐるしく交錯します。脱出後ハンナは男性の実家に匿われることに。そこで、母親とのやり取りや兄嫁との関係が描かれます。女性の三様の生き方と言っていいかもしれませんがこのあたりが普遍の問題かもしれません。勿論、現在の家族と過去への思いを断ち切れない妻との関係は、つい最近もNHKの火曜日のドラマでもテーマになっていました。
全編に流れる音楽とその美しいメロディがハタと止まるラストシーンがとってもいい!!

25日の土曜日は山行を諦めた夫に誘われて高倉健さんの「あなたへ」を観に自転車でヴィソラの映画館へ。
この映画の感想は私には語る資格がありません。途中、意識が無くなって(=眠ってしまって)草薙君が出ていて何でここで佐藤浩市と話をしているのか一時不明でした。それまでと、それ以後はシッカリ見ていました。前半のビートたけしさんの偽教師がとてもよかったです。山頭火の句が出てきたり。最後、健さんが刑務官のハト役というのはこのロードムービーのオチとして意外性がありましたが…とにかく語る資格はありませんので・・・田中裕子さんの歌、宮澤賢治の詩を歌うのですが、これが素晴らしい。詩もスバラシイですが、田中裕子さんの歌唱が素晴らしいです。「星の歌」というこの歌を、夫は、地元の合唱サークルでも歌ったとか。
映画を見終わって出た通路でバッタリOさんに、というよりOさんの方から「△△さんよね!」と確認されて(薄暗がりだったので)。一人暮らしの高齢者のサロンを地域で立ち上げる段階からスタッフとして一緒だった先輩さんです。その後引っ越されたりしてしばらくお会いすることもなかったのが、同じ映画を見て、同じく夫婦連れでというので「な〜ンだ、同じ映画をみてたの〜」と二人で笑ってしまいました。
映画の後はトマトが切れていたのでイオンへ寄りました。買い物を済まして上のフロアーに出たところの靴屋へ夫に連れて行かれました。先日の山登りデビューを祝って私にトレッキングシューズを買ってくれるとか。
先日の下りでは、ウォーキングシューズではまずいかな、という感じがしましたので、これは嬉しい! シッカリ選ぼうと、念には念を入れて。山用の厚手の靴下を買って、それを履いて、5mmから1cm大き目のを履いてみたら、夫の薦める1㎝大き目の靴がシックリと足になじんで良いのがわかりました。
これで今度は滝まで行って足慣らしです。