箕面の山歩き

昨日の日曜日、私の予定ではプールで歩行の日でしたが、夫に誘われて箕面の山歩きに出かけました。

真っ直ぐ北に向かって(←の写真)北小の南から(←)北児童公園を抜けてドライブウエイの竹藪のところで住宅街に入りMさんの家の前に出ます。「Mさん、亡くなっちゃたね〜」と私。夫も「おばあちゃんに道路に垂れ下がっている柿の実をもらったことがあった。甘くなかったけど」と思い出話です。
歩き出してから、「やっぱり便宜供与を受けると断れなくなるね〜」と私。「便宜供与って?」「靴をもらったから」「え〜っ!? そんな言い方ないやろ。歩きたくなったから来たんだろ」「だから、断れなくなるって」と私。1時過ぎに家を出て、西江寺(さいこうじ)=聖天さんの裏から一ノ橋に出て、滝道との分かれ道を山側に入って足慣らしでゆっくり歩いて登りました。
(←)桜広場から山神様の坂を山に入って、いつぞや、ヨガと産直の魚仲間のSさんと二人で連れて行ってもらった夫の大好きなコースを辿りました。

どこまで行けるか心配しながらでしたが、新しい靴と足の相性はいいようです。腐葉土の上を歩いても滑らないし調子は上々です。桜広場から小さな谷筋を越えて尾根伝いに歩き出すあたりからセミが鳴き出しました。
ミン、ミン、ミィ〜〜ンが、やがて、ミン、ミン、ミィン、ミィン、ミィ〜〜ィ〜ンと後を引くように鳴くので夏の終わりを嘆いているように聞こえますが、あれはセミの命の終わりを嘆いているのかもしれません。どちらにしても人間様の聞き方ではあります。そのうち、ツクツクボウシも鳴き始めました。木漏れ日が美しい山道です。
大きな木の胴回りに何やらしばりつけてあります。書いたものがくっ付いているので読むと、ナラ枯れ防止の観察木だそうです。そういえば松枯れで松がやられていたり、夫の話では7,8年前の台風で根の浅い檜なども皆やられて山は荒れているとか。そういえば、倒木があちこちに。それらを一メートルくらいに切った丸太が揃えてある場所もあります。

途中で休憩して水をドッサリ飲みました。家に居てはこんなにグイグイ水を飲むことはありません。それにしても、毎日出歩いても平気になってきました。誘われても今までの私なら自信がなくて断っていました。
今日は「便宜供与」の翌日ですので、一度は新しい靴を履いてお供しなくてはと確かに思って出てきてはいましたが、それにしても、元気になったものです。やはり、3年前に始めた水中歩行のお蔭かな、と夫も。
筋肉がついて、体温が上がって、免疫力がついて、運動が出来て、食事が進んでという風に循環が上手くいくのと、逆に悪循環に陥るのとでは大きな差が開いてきます。「継続は力なり」、3年目の今年は体力がついて、その成果がやっと少し出てきたかもしれません。胃がんの手術が30年前の12月。それから生きているだけでラッキー、両親より先に逝かなければ良しと人生の努力目標が低すぎたかもしれません。生きている限りは精一杯でなければ生かされている意味がありませんね。
ゴルフ場の横のイノシシ除けの金網沿いに出ました。ゴルフ場の大木の向こうに六甲山も見えてきました。ここを通り抜けてもう少し行ったところから滝道のトンネルまで下るルートを行くことに。下り出すと倒木が多く荒れていましたが、そのあとは良く整備されています。水の流れはやがて小川になり、どんどん下って落合橋を渡ると滝道に出るトンネルに通じます。途中、鹿の足跡とイノシシが鼻づらで掘った跡を見ました。
滝道を歩いて龍安寺でお参りをして少し休憩です。小さいリュックに入れてきたミニドーナツの残りを食べて冷たい水を飲みました。4時過ぎていましたがまだまだ陽は高く氷かアイスクリームが食べたいね、なんて話しながら下ってくると、観光ホテル前→に屋台が出ていてソフトクリームを売っていました。二人でベンチに腰かけて一息。
夫が鞍掛山とは比べ物にならないくらい楽なコースだといいますので、「鞍掛山は登るだけでよかった」というと夫が「登って下った」と言います。
「そういう意味ではなくて、あの日は山登りだけで後は温泉に入って料理屋だったでしょ、
今日は、これから帰って夕飯の支度があるの」というと「そうか、痛いことを言われた。帰ったらシャワーを先に浴びて、一服したらいい」と優しいことを言ってくれますが・・・抜けています。それでも、誘われてでしたが、歩いてくると気持ちの良いものです。
これで足が痛まなければ、靴デビューも成功です!


←「箕面 東海自然歩道西の起点」の目印が滝道の入り口にできました