ヨっちゃん、逝く(大飯原発停止求める緊急声明)

今日は夏休み明けのヨガの初日。ジャカランタの名前を教わったYさんのお庭には珍しいピンクのノウゼンカツラの花が咲いています。

宝塚の男役の大スターで、最後まで一団員だったという春日野八千代さんが8月末にお亡くなりになりました。
昨日の日経朝刊の最終頁、囲みの「喪友記」という欄に元宝塚の女優有馬稲子さんが追悼文を書いておられます。
春日野さんの在りし日を忍んで一部引用してみます:

宝塚築いた家元 −春日野八千代さんを悼むー有馬 稲子」より


宝塚と聞いて誰もがイメージする、男役と女役の華麗な恋、まばゆい衣装や大階段、心ときめく音楽や踊り、そうしたことはすべて春日野さんがいて、初めて舞台芸術として確立し、それを後輩たちが守り受け継ぐことで、世界に誇るレビューに育て上げたのです。
私は幸いにも名作「虞美人」(昭和26年)で、競演させていただきました。このスーパースターと同じ舞台にたったことは、私の女優人生の最も輝かしく誇らしいことかもしれません。その翌年の「源氏物語」、あれほどに美しい光源氏を、その後見ることはありません。まさに神がかった美しさでした。

大正4年生まれで、96歳だったとか。父の一つ上ということです。
ところで、有馬稲子さんの追悼文中、「源氏物語」について書かれていますが、私はその舞台の春日野さんの、当時の呼び名ですと「ヨっちゃんの光源氏」を宝塚で見ています。当時子どもだけで行かせてもらったのが唯一宝塚です。妹か友達と朝早めに家を出て、宝塚動物園で時間を待って、舞台を見て帰ってくる。
それが、昭和27年ということですから驚きです。今もあの舞台が鮮やかに残っていますので、もっと年上の時だと思っていたのですが、小学校の2年生か3年生の時というのが信じられません。でも、当時あの近辺の女の子は小学校の高学年ではすでに宝塚を卒業していますから、計算で言えばあっているかもしれません。
娘役の新珠三千代さん、八千草薫さん、浜木綿子さん、淀かほるさん、男役の明石照子さん、マっちゃんと呼ばれていた寿美花代さんが、私にとって最後のスターでした。随分、おませだったようですが、宝塚の舞台が世界の窓でしたし、民謡とか日本舞踊とか王朝文化も宝塚の舞台で知ったようなものです。
その中でヨっちゃんこと春日野八千代さんの魅力は別格でした。声・発声と言い立ち姿の美しさと言い、生れて10年足らずの女の子だったのがどうして未だにそんな印象を持ち続けているのかが不思議で、昨日からあれやこれや考えています。
きっと、たかだか8年ほどの人生にとって宝塚の夢の舞台の印象と衝撃は、おそらく、成人してからや、40年生きたあたりで見るときのインパクトとは比較にならないほど比重が大きいということでしょうか。子どものころに音楽でも舞台でも絵画でも本物を見ておくことは意味がある…とあらためて思いました。

●●昨日の讀賣夕刊から:

節電期間の終了後 大飯停止求め緊急声明 大阪府市エネ戦略会議


 大阪府市統合本部のエネルギー戦略会議(座長=植田和弘・京都大教授)は4日、大阪市役所で会合を開き、7日までの節電養成機関が終わり次第、稼働中の関西電力大飯原子力発電所3,4号機(福井県おおい町)を停止するよう、国や関電に求める緊急声明をまとめた。


 声明では、今夏の電力需給の状況について「中・西日本で見るとかなりの余裕があったことが判明しており、今後も需給が逼迫(ひっぱく)する可能性は極めて低い」と指摘。(1)福島第一原発の事故原因の解明が不十分(2)原発近くを通る活断層の調査が終わっていない(3)使用済み核燃料の問題が放置されている― などを理由に、「あらゆる原発の再稼動が認められる状況にあるとは言えない」とした

同じく日経の昨日の夕刊から重ならない部分を:「野田佳彦首相の再稼働の判断は根拠がなかった」と指摘。さらに、「原発の安全に関する政府の取組は全く進展していない」ことも問題視需給面、安全面ともに稼働を続ける根拠がないことを強調している。


◎コチラは別のYさんのお庭の萩。今年はまだ早いのかそれとも生育が悪いのか花つきは今一つでした。
「秋萩垂れ」で思い出したのが「故郷の空」です。歌詞を貼っておきます。 
  1. 夕空晴れて秋風吹き  月影落ちて鈴虫鳴く 
     思へば遠し故郷の空  ああ、我が父母いかにおはす
  2  澄行く水に秋萩たれ  玉なす露は、ススキに満つ
     思へば似たり、故郷の野邊  ああわが弟妹(はらから)たれと遊ぶ