遠方の友からの電話

先々週の金曜日、Oさんとお話をしているときに電話がありました。高知のSさんですが、成田からとのこと。「ウイーンからの帰りだけど、国立歌劇場でオペラを見てきた。オーケストラの指揮が(ウエルザー)メストさんだったので、知らせてやろうと思って」ということでした。ビックリしました。二人で行く予定の旅行が直前に病気で一人で出かけたとか。たまたまウイーンだからオペラということだったそうですが。「演奏はどうだった?」「ドラマティックで美しかった〜」と。
2,3日後には横須賀のEさんから、そのメストさんの引っ越し公演のチケットのことで電話がありました。この秋、国立歌劇場を引き連れて公演があります。5月にお誘いしたときは九州のお父さんの具合が悪いのでそれどころではということで諦めていたのですが、お父さんが施設に入って落ち着いたのでということでした。
あれは1992年、東京でロンドンフィルのテンシュテットのピンチヒッターで32歳のメスト氏が振った「田園」と「運命」をNHKの番組で視聴した二人は同時にこの指揮者の音楽に夢中になりました。3年後、二人でロンドンへメストさん指揮のロンドンフィルを聞きに行くことに。これが私の初めての海外旅行でした。この時は盲腸で代役(スタニスラフ・スクロヴァチェフスキさん)。その3年後はチューリッヒ音楽監督になっていたメスト氏のオペラとベルリンフィルデビューを聞く旅に。いわゆる追っかけです。オペラは無事見ることになりましたが、ベルリンフィルデビューは風邪による難聴でまた代役(これがあのダニエル・ハーディングベルリンフィル・デビュー)。これに懲りて(2度あることは3度ある)、私は海外追っかけは諦めることに。彼女はその後一人旅で何回か。その頃二人で夢見ていたのがオーストリア人のメストさんがオーストリアのウイーンで国立歌劇場の音楽監督としてウイーンフィルを指揮する姿でした。それで、今回、東京でその夢見たシーンを体験することにしました。そのチケットを”申し込むよ”というお電話でした。
その後、4,5日前に、今度は高知からSさんの電話。中国情勢についてでした。丁度、黄文雄の日本べた誉め本を読んでいたところでした。
私からは、「知り合いの娘さんが中国人と結婚して上海に住んでいるけれど、その彼は結婚前は日本で日本の商社に勤めていて、結婚後も中国では共働きが当たり前、女が仕事を持つのは普通なので、台所に立って男が料理するのも当たり前とかで、娘婿の彼が中華料理を上手に作ってくれると聞いているし、反日教育を受けても別に反日的ではないし、国家と国民は同じではないし、中国人は・・・という一絡げの言い方は通用しないと思う」と。韓国のことについても、私は在日の方が生活保護を受けるのに付き合ったことがあるけれど、確かに感情的に激しくなったり、日本人や日本の所為にすることもあったけれど、聞くだけ聞いて(と言ってもこれが並の時間、並の回数ではありませんが)、コチラの意見をハッキリ言えば反省もしたし、通じることもあったよ。但し生活するうえでの差別はやはり大変みたいで相談があったのも解雇されてということだった、離婚して50そこそこで一人息子を大学に入れたいといっていた女性だったけど、それに、在日の方の独特のプライドと分断された祖国への思いも複雑という話をしました。二人で”日本の考え方や立場をもっとアピールして解らせる必要があるよね〜、それにしてもどうなるんだろうね〜”と。
Eさん、Sさんのお二人とも同じピアニストのファン仲間のお付き合いから、人生やそのほか色々を語るお付き合いが続いています。
昨日は、横須賀のEさんから、10月16日のウイーン国立歌劇場「サロメ」のチケットが届きました。ついでに一泊して東京のNさんにも会ってこようかな〜と考えているところです。前回、同じようにメスト氏の公演で上京した折(10年11月20日クリーブランド管弦楽団/サントリーホール)には朝香邸の庭園公園で3人でお食事しましたが、今回は上野の文化会館(初めて!)なので、そのあたりで…と考えています。
ミーハー話のついでに、昨日、夕飯の準備をしていた時のことです。
トリのもも肉を適当に切って息子特製の塩麹を塗って、今回は塩が薄味なので、自家製のニンニク醤油も塗ってしばらく寝かせておこうとテレビを付けたら、久しぶりの堂本光一くんが映っていました。あれ〜〜しまった!と思ったらCDの発売の案内と翌日からソロコンサート(チケットは完売)が神戸で始まるという案内でしばらく見ることが出来ました。関西ローカルの「ちちんぷいぷい」という番組です。
最近はNHKの科学番組で司会を務めていたようですが、BSだと気付かずに見逃したり。歌番組も見ないので、テレビでは楽しめませんが、ひところは青春の様々なドラマを光一くんを通して見たものです。最初のキッカケは紹介されてビデオで見た思春期ドラマ「若葉のころ」の健気な少年と、その対極の心を病んだ少年と時代を描いた「人間・失格」でした。
素顔の堂本光一少年は、ドラマとは全く違って、幸福感に満ちた無邪気で年上の誰からも愛される少年でした。そのまま好青年となって、今では、帝劇の舞台を主役で10年以上も務めてチケットは毎回即日完売という人気だそうです。マイケル・ジャクソンの振り付けで有名だったトラヴィス・ペインさんのおめがねにもかなって歌とダンスに磨きがかかっているとか。NHKの密着ドキュメンタリーでその一部を知ることが出来ました。しばらく遠ざかっていた光一くんを茶の間で偶然見て、初めて知った頃の須磨のあのA少年事件からもう何年かしら…なんて思ったりしましたが、光一くんももう30代ですね。私、すっかりミーハーオバサンになっておりました。
(写真は住宅街から二中に出る所にある小さな駐車場の片隅のザクロ。実が大きく赤く色づいてきました。)