福島県、なぜ隠す?(1年半前の高線量)

昨日、お昼過ぎ、駅の近くのお屋敷裏の小間物雑貨店を訪ねました。前日、Sさんから又カーテンの端切れを売り出していたよというお電話を頂いていました。
久しぶりに立ち寄ってみたお店で、外国製のカーテン見本や厚手のゴブラン織りのようなカーテンの端切れやレースのカーテンなどを見ました。仕立て上がりのレースのカフェカーテン、値札を見ると50円! 買って、表に出ました。帰りは反対側の駅側へ出たので戻ろうとお屋敷の土塀の下を通ろうとしたら、見事な萩の花が満開です。
まるで土塀から噴き出す噴水みたい!
今年最高の萩の花を見ました。


10月3日の中日新聞「福島・双葉町の高線量 1年半後に発表のナゾ」に小出裕章さんの「 法で定められた年1ミリシーベルトをわずか1時間で突破する数値をなぜ1年半も公表しなかったのか?」についてのコメントが載っているのでと「小出裕章(京大助教)非公式まとめ」(http://hiroakikoide.wordpress.com/2012/10/06/chunichi_2012oct3/)にその記事が引用されています。

「余裕なく」県は釈明 京大・小出助教「国の圧力 否定しきれない」   



集団避難し、さいたまスーパーアリーナに入る福島県双葉町の住民ら=昨年3月19日、さいたま市中央区で毎時1.59ミリシーベルト−。
昨年3月12日、東京電力福島第1原発1号機建屋の水素爆発直前、福島県双葉町で年間の許容被ばく線量をわずか1時間で突破する放射線量が観測されていた。この数値を同県が発表したのは、民主党代表選のあった先月21日。なぜ、発表までに1年半もかかったのか。 (林啓太)



毎時1.59ミリシーベルト 事故翌日観測

 「こんなに高い数値が出るとは思わなかった。本当かと思った」。福島県原子力センターの安江高秀所長が振り返る。


 昨年3月12日の午後2時から1時間に毎時1.59ミリシーベルトを観測したのは、双葉町上羽鳥に設置されていたモニタリングポスト東日本大震災で通信回線が途絶したが、線量を記録したメモリーカードは昨年5月、原子力センターの職員が回収していた。

 ところが、メモリーカードは1年以上「放置」された。同センターでコンピューターを使った解析作業が本格的に始まったのは、今年7月。解析された数値が、データの公表などを担当する県災害対策本部に送られてきたのは「8月中旬−下旬ごろ」(災害対策本部担当者)だったという。



<中略>


 しかし、古川名誉教授は「国には、あまり線量のことを大げさにしたくない雰囲気があった。今回の数値は人前に出すと大騒ぎになる数値。発表を遅らせる、という最悪の判断が働いたのではないか」といぶかる。

 京都大原子炉実験所の小出裕章助教も「放射線量の観測は人命を守るためにやっている。過去の観測結果はすぐに公開するのが筋で、福島県はあまりに無能だ。国が都合の悪い情報を隠そうと県に圧力をかけた可能性も否定しきれない」と語りつつ、そう疑う根拠をこう端的に言い切った。


 「福島原発事故後の東電や行政の対応を振り返れば、情報統制のオンパレードだった。本当にひどい国だと思う」

次は福島県の県民健康調査の専門家による「秘密」検討会議。
民放のニュース番組でも取り上げられるようになりました。全文はコチラで:http://d.hatena.ne.jp/shuuei/20121004/1349286795

<福島健康調査>「秘密会」で見解すり合わせ

毎日新聞 10月3日(水)2時31分配信



 東京電力福島第1原発事故を受けて福島県が実施中の県民健康管理調査について専門家が議論する検討委員会を巡り、県が委員らを事前に集め秘密裏に「準備会」を開いていたことが分かった。準備会では調査結果に対する見解をすり合わせ「がん発生と原発事故に因果関係はない」ことなどを共通認識とした上で、本会合の検討委でのやりとりを事前に打ち合わせていた。出席者には準備会の存在を外部に漏らさぬよう口止めもしていた。


【出席者に口止め】秘密会、別会場で開いて配布資料は回収し「保秘」徹底

 県は、検討委での混乱を避け県民に不安を与えないためだったとしているが、毎日新聞の取材に不適切さを認め、今後開催しない方針を示した。

<中略>

 福島県の県民健康管理調査は全県民を対象に原発事故後の健康状態を調べる。30年にわたり継続する方針で、費用は国と東電が出資した基金で賄う。

次も「shuueiのメモ」さんから放射能のモニタリングポストで人為的に値が下がるよう操作をしていた件。
詳しくはコチラで:http://d.hatena.ne.jp/shuuei/20121006/1349462829

放射能モニタリングポストの実態調査―人為的指示値低減化操作の判明内部被曝問題研、汚染・環境実態調査・検討部会、モニタリングポスト検証チーム


かねてから「モニタリングポスト」や「リアルタイム線量測定システム」設置に関して、業者との契約解除を行ったことが報じられました(朝日新聞:2011年11月19日朝刊)。その背後には文科省により「放射能測定計器の指示値を低減させるように」業者に対して指示し、圧力を掛けていたことなどがうわさされました。もし文部省により、計器の指示値に対する人為的な操作がなされるとすれば、それは国家的な犯罪を意味します。


内部被曝問題研、汚染・環境実態調査・検討部会、モニタリングポスト検証チーム(略称:モニタリングポスト検証チーム)はモニタリングポストの実態を解明すべく、系統的な測定をしてまいりました。その中途結果を皆様にお伝えし、チームとしての緊急記者会見を開き、まずデータ(の一部)を公表したいと思います。

<後略>

どれも共通するのは事故の被害を小さく見せようとする工作です。
安全神話信仰は、「安全であってほしい」という願いが「安全である」に変わってしまい、それに縛られて安全のための予防策がすっぽ抜けます。企業利益優先が加われば、安全面の手抜きは安上がりですし。
事故は起こり得る、その為の安全策はキチンとして頂く。その為にお金がかかりすぎるのなら、その時点で経済的にも原発は利益を生まないとしてエネルギー源失格と決断すべきです。それが出来ずに、事故を小さく見せようとする国や県や東電は事故の後始末にかかる費用を出し惜しみしているに過ぎません。
小出さんは事故後、国費で賄いきれないほどの事故を起こしてしまったと仰っていたことがあります。本当のことなんだと思います。それなら、無駄な出費を抑えてでも、命と健康にかかわる出費を確保すべきです。経済的な点からもこんなに経費の掛かる原発は諦めるべきで脱原発は当然だと思います。