8日の新聞記事の前に、今朝の日経新聞「政治」頁から<「TPP交渉に参加を」日米財界人会議 閣議決定求める>という見出しの記事を。アメリカの大統領選挙も終わって、いよいよ日本への圧力もあからさまに強くなってきています。小さな記事ですので以下に:
日米財界人会議は9日「日本が可能な限り早急に環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に参加することを強く支持する」とした共同声明を採択して閉幕した。米国側議長のチャールズ・レイク氏(アメリカンファミリー生命保険日本代表)は「閣議決定など首相の言葉に実効性が確保されるかが議論になる」と述べ、次の政権に参加方針を引き継ぐよう求めた(1面参照)
会議は2日間の日程で都内で開かれた。日本側議長は経団連の米倉弘昌会長で、日米の企業経営者ら約200人が出席した。
米倉会長は会議後の記者会見で、野田佳彦首相が18日からカンボジアで開く東アジア首脳会などの会議で「交渉参加の表明をするのではないか」と期待感を示した。来年がTPP交渉の重要な年になるとの認識を示したうえで「この機会を逃して日本が参加してもほとんど無意味だ」と早期の参加表明を促した。 ただ、参加表明後にも予想される衆院選で、TPP交渉に慎重な自民党に政権交代する可能性もある。米倉会長は「[自民党が懸念する]全品目で即時の関税撤廃はあり得ない。仮に政権が代わっても、交渉の継続性はある」と強調した。
医療保険など米国が強く反発する日本郵政の新規業務では「民間企業と官業の対等な競争条件の確保が重要だ」との認識で一致し、過度な業務拡大をけん制した。
TPPは、農産物の自由化の問題だけで、主に日本のコメ農家への手厚い保護の問題と思われがちですが、医療のあり方や訴訟のあり方など広範囲に日本のこれまでのやり方を捨ててアメリカ式に変更を迫られる・・・というより、アメリカ式のやり方を押し付けられて日本式やり方はなぎ倒されていく、それはとりもなおさず、日本のアメリカ化、貧富の差の拡大、1%が残りの99%を犠牲に巨富を得るシステムを受け入れるということに繋がります。
日経1面は、解散を迫られた断末魔の政府がこのドサクサに「TPP交渉参加表明検討 首相、衆院選の争点に」です。前原さん、枝野さん、野田さんのアブナイ3兄弟が置き土産にトンデモナイ決断?をするようです。
ミラーWTO事務局長のTPP批判(直接にはFTA )を天木直人氏のブログが取り上げています、コチラで:http://www.amakiblog.com/archives/2012/11/10/#002431
今日の「生き生き箕面通信」さんでも取り上げています。コチラで:http://blog.goo.ne.jp/ikiikimt/e/1e497b055e13bbf31516f487cd45c104
さて、8日の原発関連記事です。並べてみます。
大飯、断層追加調査へ 規制委が評価会合/
「事業者調査に不備」最終判断、来年以降の可能性
7日の会合で関電は『活断層ではなく地滑りだ』と説明したが、結論は出ず。島崎代理はデータが十分でなかった点などを指摘。「重要なポイントが出た時点でまた会合を持ちたい」と語った反面、具体的な時期には触れず。
「山側とつながった長い活断層ではないか」という専門家の見方もあって、掘り進めて調べることに。
当初の調査目的だった「F-6断層」に関しても「決着がついていない」として、敷地南側で東西に最大150mずつ溝を掘り、F-6断層が敷地内をどう走っているかを確かめるよう指示した。掘削の範囲が大規模になるため、この調査には数か月かかるとみられる。
大飯原発は3,4号機が稼働中だが、今後数か月は運転を止めずに調べる見通しだ。
規制委に結論丸投げ 評価会合 全会一致見込めず
大飯原発の再調査後にまず予想されるのは専門家の評価会合で全会一致が望めず、原子力規制委員会に結論を事実上丸投げする事態だ。原発の建設後に活断層が見るかることを想定してこなかったため、規制委は原発の停止を命じる明確な法的権限を持っていない。
原子炉等規制法は「急迫した危険がある場合」に停止命令を出せると定めている。ただ地震がいつ起きるかは分らず、急迫した危険に当るかどうかの判断は難しい。規制委は「行政指導で停止を要請する」(田中氏)ことも検討するという。その場合い、関電が指導をどう受け止めるかが焦点になる。
有力なシナリオは一旦原発をとめたうえで、改修などによって原発の強度を高め、再稼働を目指す流れだ。活断層と判定するのが難しい場合は稼働が続く。(これはグレイなんじゃないの? ”活断層ではない”場合はOKだけど、”判断が難しい”は「推定有罪=グレイ」だと判断されるんじゃないんですか?=蛙)
規制委は大飯原発のほか、福井県の日本原子力発電敦賀、関電美浜、日本原子力研究開発機構もんじゅ、青森県の東北電力東通、石川県の北陸電力志賀の5つの原発関連施設で調査を予定する。大飯は活断層の疑いで稼働を止めるかどうかの重要な試金石になる。
折角、新聞記事をキーボード叩いてブログに移しましたが、見事に徒労でした〜
今朝の「みんな楽しく…」さんが快挙です。なんと活断層も地滑りも原発立地としてアウト!と規制委自身のホームページに書いてあるそうです。
原子力規制委員会ホームページ
設計・建設段階の安全規制 安全審査
原子力の立地地点はひとことでいえば・・・
地震、風、津波、地滑りなどにより大きな事故が発生しないと考えられるところ。
原子力発電所と公衆の居住する区域との間に適切な距離が確保されているところ
詳しくは「みんな楽しくHappy♡がいい♪」さんの コチラ「もう検証は必要ない」で:http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2530.html
次は:
「発送電分離で詰め 経産省委 電力改革の議論再開」
(これは、見出しどおりです) 専門委では、発送電分離の2つの方法で委員の意見が分かれた。
1つは電力会社の送配電部門をグループ内で分社化する「法的分離」。利点は「法律面で分りやすく、制度設計もしやすい」。
もう1つは、電力各社の送配電網の運用を独立した外部機関に任せる「機能分離」。利点は「電力会社の供給区域をまたぐ広域の電力融通に適している」(松村敏広氏) しかし、「電力会社の部門間で情報や人事、予算を遮断し、取引を外部チェックできるようすべきだ」(太田弘子氏)。
もう一つ社会面の小さな記事です。
見出しは「放射線監視装置10%低く表示/675地点で改修へ」
これは、モニタリングポストの数値が一律、個人や民間が測った線量より1割低い数値がでていたことを政府の原子力災害対策本部が認めたということです。
ネットでは以前から伝えられていた問題で、なかにはモニタリングポスト周辺がキレイに除染されていたケースもあったとか。
政府が公共施設や観光地などにモニタリングポストを設置、4月から文科省のホームページで測定結果を公開していました。意図的に線量を低く抑えるよう細工しているのではないかとも考えられていたようですが、日経新聞記事によりますと「装置内で金属製の箱に覆われたバッテリーが検出器の隣に設置されていたため、放射線が遮られていた」ためとのことです。
この件についても、「みんな楽しくHappy♡がいい♪」さんが詳しく取り上げていますのでコチラで:http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2523.html
最後はアメリカからのニュースです。8日の夕刊に掲載されました。(写真→)
「低線量でも白血病リスク」という見出しの囲み記事。写真に撮ってみました。
3〜4段目、「広島・長崎の原爆の被爆者の追跡調査でも、低線量被曝による健康影響が報告されており」と書かれているところは、当初は被害を認められなかった「黒い雨」による被ばくが含まれていると思います。是非記事を読んでみてください。「keniti3545」さんも昨日「恐い低線量被曝」(http://d.hatena.ne.jp/keniti3545/20121109/1352448298)というタイトルでこの記事を取り上げておられます。
広島にあるABCCを引き継いだ放影研が低線量被ばくを研究対象に決めたのは今年のことでした。詳しくはコチラで:http://d.hatena.ne.jp/cangael/20120729/1343567116
昨日は午後3時を過ぎてから用事があって山麓線を車で走ることに。
街路樹のナンキンハゼの紅葉が西日を浴びてとてもキレイでした。途中、民家の庭に「柿花火」が・・・
秋も深まった頃の葉を落とした柿の実を呼ぶそうです。何年か前に母が教えてくれた俳句の季語です。