安倍総裁・総理、生みの親番組へお礼出演

金曜日(11日)、安倍首相がワザワザ大阪へきて橋下市長と会談、何事?という騒がれ方でしたが、この日は、よみうりテレビの「たかじんのそこまで言って委員会」の13日(日曜)放送の番組収録がありそれに出演することになっていました。
たかじんの…」番組は昨年の衆院選挙の前(自民党が解散を厳しく要求していた頃)次の総理に誰が良いかという番組で安倍晋三氏を選んでいました。昔でこそ番組では一応左右のバランスを考えて一方的な考え方に対しては極端な反対意見の方を一人、二人呼んで何とか形だけでも公平さを装うというやり方をしていましたが、ここ数年はそういう配慮もなく、一方的によみうり路線の考え方を大っぴらに毎週1時間半討論形式という形だけでゲストに喋り放題喋らせるという内容に「成り上がる」というか「成り下がる」という状態でした。
かつては自民党を厳しく批判する原口氏など民主党議員もよく出演していましたし、天木直人氏を知ったのもこの番組でした。しかし、武田邦彦氏のように番組内で放射能汚染の危険について発言して以来、声がかからなくなったというようなケースも。そして司会はたかじんさんが病気療養中ということもあって、あの辛坊次郎氏の独善的な仕切り方です。まだ、たかじんさんの方は、最後にはバランス(公平)への配慮や一方的な意見を堂々と開陳することへの恥じらいのような一言で締めていたものです。

特に番組御贔屓の政治家が安倍晋三氏でした。まるで安倍さんのファンが作る番組と化したかのような・・・。野党時代の元総理の安倍さんを囲んで、どこかのお宿でたかじんさんや三宅さんや田嶋さんが再起を促すような特番があったりもしました。安倍さんの応援団長・故三宅久之氏が引退されるときの特別番組では親友の渡邊氏も録画出演していました。台湾国籍から日本国籍を取った金美齢さんは良きアドヴァイザー役を買って出て、スピーチは早口で話さない様に、今日もあまりのスピードでズッコケない様になどと何くれと安倍さんにご注意、ご注進です。

この番組、安倍さん以前には橋下徹氏を政治家に仕立て上げた番組でもあります。極論を熱く語る茶髪の売れっ子若手弁護士・橋下徹氏にすっかり政治家でやって行ける自信を与えてしまいました。今度は安倍晋三氏を自民党の総裁に、そして総理大臣にまで。安倍さんにとってこんなに有難い番組は無いはずです。タダで私設応援団の放送局を抱えているようなものです。そして電波を使ったこんな選挙運動を批判する人やマスコミもありません。東京ではこの放送は流れていないそうです。大阪発の政治エンターテイメント番組が果たした役割は小さくないと思います。だからこその総理直々のお礼出演の実現です。
大阪から強い右寄りの風が数年前から吹き続けています。
選りすぐりの今日の常連&ゲスト出演者たち。
今の安倍総理に点数をつけると・・・
三宅氏の後釜は俳優の津川雅彦氏。
安倍さんにウナギを御馳走したとか。
口癖は「日教組が日本をダメにした」。





さて、本日の放送、実質編集して3,40分の出演ということになっていましたが、厳戒態勢の中たくさんのお付きの人々を引き連れて、ゲストもお客さんもファンクラブ(実際辛坊氏も「ファン」という言葉を使っていました)状態でした。
総理二度目の今回は拙速を避け、確実に安倍氏のライフワークである戦後レジームからの脱却、憲法改正、教育改革を実現したいと意欲満々でした。外交でも中国包囲網を作って特にゲストの方から対中のためにロシアと仲良くというリクエストが出ていましたが、北方領土問題も解決して日米関係も修正して、そのためには、公約の竹島問題や靖国問題での少しの遅れは我慢できると辛坊ファン代表がエールを送っていました。残り10分ほどは、『民主党の後始末の雑用係』を務めている飯島勲内閣官房参与が「おつり」出演。見事なファンクラブの番組になっていました。
PS:真ん中の写真「日本よ、これが政治だ。」の「アベチャンズ」のメンバー紹介:副総理・財務・金融大臣の麻生さん、防衛大臣小野寺五典外務大臣岸田文雄、沖縄・地方対策と科学技術担当相の長髪姿の山本一太、そして安倍総理の左の女性は、<「左」?な方々からの評価は「極右」>と番組作成の肩書きつきの行政改革担当相の稲田朋美(金さんは「国家観がしっかりしている」、左端の評論家氏は「10年以内に女性総理になる」)。