福島の除染と庭に咲く3月の花

アメリカで行われたワールドベースボールクラシックプエルトリコ戦(準決勝)は残念なことに負けてしまいました。NHKの前夜のスポーツコーナーで元大リーガーの田口氏や日曜朝のTBSでも山田氏が解説していた心配がズバリ的中でした。決勝狙いの布陣を問題にあげて、田中マー君温存でいいのか、一戦突破で行かないと決勝には行けないというのが当たってしまったようです。3連覇ならずでしたが、大リーガー抜きで、若手の活躍や、井端、鳥谷の活躍など、楽しませていただきました。
ところで、先日Uさんから「愛、アムール」の映画を観たというお電話を頂きました。フランス映画で年老いた夫婦の介護の問題を自分のこととして考えながら見たというお話でした。その時、スーパー(マーケット)で出会ったHさんの妹さんのお話になりました。イタリア語の通訳をしておられたのですが、3・11以後すっかり仕事がなくなったということです。そこで二人で原発以後の日本の話になりました。海外の見方は日本全土が放射能汚染されているように思っているのだろうかという話から始まったのですが、「イタリアはチェルノブイリで怖い思いをしたらしいよ」「脱原発を決めてソチラに進んでいる国から見たら、日本は危なくて仕方がないんじゃない」と結局二人で、日本の原発事故の受け止め方がとても鈍感なのが問題だという話になりました。知らされていないし、忘れているし、無かったことにされようとしている。安倍さんになってから、原発再稼動、推進という後戻りの動き、また、帰還を急ぐという方針なども信じられない思いです。そこで、福島の原発事故について取り上げたいと思います。
福島大学の荒木田岳さんという准教授の先生が「原発事故は終われない」というお話をされて、それを「みんな楽しくHappy♡がいい♪」さんのブログで読むことが出来ます。そのブログに掲載されている昨年秋の荒木田先生の「除染するほど『住めない』と思う」という除染に関する記事をコピーしてみます。

除染するほど、「住めない」と思う
荒木田岳(あらきだたける


5月から福島大の同僚や京都精華大などの先生たち、市民の方々と一緒に福島県内の除染に取り組んでいます。
最初は、通学路や子どものいる家から作業を始めました。


政府は「除染をすれば住めるようになる」と宣伝していますが、
それは実際に除染活動をしたことのない人の、机上の空論です。

現場で作業している実感からすれば、除染にかかわるたびに、
「こんなところに人が住んでいていいのか」と思います。



原発から約60キロ離れた福島市内ですら、毎時150マイクロシーベルトなんて数字が出るところがあります。
信じられますか?今日もその道を子どもたちが通学しているんです。


30マイクロくらいの場所はすぐ見つかります。
先日除染した市内の民家では、毎時2マイクロシーベルトを超えていました。
つまり、家の中にいるだけで年20ミリシーベルト近くを外部被曝する。
これに内部被曝も加味したらどうなるのか。
しかもそんな家でも、政府は特定避難推奨地点に指定していません。


そしてどんなに頑張って除染しても、放射線量はなかなか下がりません。
下がっても雨が降ったら元の木阿弥(もくあみ)です。
一回除染して「はい、きれいになりました」という話じゃないんです。


今、私の妻子は県外に避難していますが、
電話するたび子どもたちが「いつ福島に帰れるの」と聞きます。故郷ですからね。
でも私には、今の福島市での子育てはとても考えられません。


そんな私が除染にかかわっているのは、「今しかできない作業」があり、
それによって50年後、100年後に違いが出てくると思うからです。

多くの人が去った後の福島や、原発なき後の地域政策を想像しつつ、淡々と作業をしています。
歴史家としての自分がそうさせるのでしょう。


結局、福島の実情は、突き詰めると、元気の出ない、先の見えない話になってしまいます。
でもそれが現実です。
人々は絶望の中で、今この瞬間も被曝し続けながら暮らしています。
こうして見殺しにされ、忘れられようとしているわが町・福島の姿を伝えたいのです。
そうすれば、まだこの歴史を変えられるかもしれない。今ならまだ・・・・・。

引用元:「原発事故は終われない〜目標は「脱被曝」2/11荒木田岳氏(内容書き出し)」(http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2816.html
写真右上・日曜日はお天気が良くて気温20度ほど、一気に蕾が膨らんで固かった紅白絞りのツバキも翌日の朝にはほころび始めていました。お昼前から雨風になり、今朝はまた晴れた暖かい朝です。上左はサンルーム東横の一重のツバキ。
ところで赤と白の花びらを見ていて、思い出しました。もうずいぶん以前、子ども会の世話役仲間で奈良の薬師寺唐招提寺を訪れた時、お土産に買った土鈴です。
←赤と白の花びらに塗り分けられて・・・そういえば同じ!…と今頃気づきました。食器棚の食器の隙間に置いて、扉を開けた時、私が見るだけの楽しみでしたが、取り出して…
カッコ内、上から咲き出した雪ヤナギ。両親の庭の隅に一輪だけ咲いていた福寿草。毎年今頃咲く名前の分らない青い花、咲き出した一輪目。