アナベルに蝶と「10年間で150万円増えるGNIって何?」

安倍首相は先週5日にアべノミクスの第三の矢である「成長戦略」を発表し、その中で「10年後に、ひとり当たりの国民総所得が150万円増える」とアピールしました。
この150万円のことですが、「年収が10年後に150万円増える」と受け取られて紛らわしいという問題です。民主党の海江田代表は、「勘違いを狙った言葉のマジックだ」と批判していますが、当の言い出しっぺの安倍総理自身、解ってないのじゃないか?という記事です。
安倍総理が用いた「国民総所得=GNI」は「国民個々の所得だけでなく、企業の利益もあわせたものなので(さらに海外での利子・配当も含める)、ひとり当たりの国民総所得が増えたとしても、国民個々の所得が増えることにはならない」のだそうです。

国民総所得(Gross National Income)とは、略してGNIと呼び、1990年代半ば以前に経済活動の指標として使われていた国民総生産 (GNP, Gross National Product)と、税制の計算上の適用有無の違いがあるもの近い指標である。日本の国民経済計算(国民所得統計)では、2000年に大幅な体系の変更が行われた際に統計の項目として新たに設けられた。現在経済指標として多く使われている国内総生産 (GDP, Gross Domestic Product) に「海外からの所得の純受取」を加えたものである

国民総生産と国民総所得は、名目では一致するが、実質では若干の差がある。これは、実質国民総所得では、実質国民総生産では考慮されていない、輸出入価格の変化によって生じる実質的な所得の増加分を「交易利得」として加えているためである。(Wikipediaより)

 
▲引用先:「日本がアブナイ!」さんの「GNI150万増のトリック&安倍も理解困難でウソPR?&ストレス増」(http://mewrun7.exblog.jp/20631788/

平均年収?総所得?首相「150万増」コロコロ


 安倍首相は8日、東京都葛飾区内の街頭演説で、「10年間でみなさんの年収は150万円増えます」などと訴えた。


 しかし、政府の成長戦略で「150万円以上」の増加を目指すのは1人当たりの国民総所得(GNI)。日本企業や国民が国内外で得た所得の総額を指し、「1人当たり」でも年収とは異なる。


 首相はこの日6か所で演説を行い、2か所で「年収」と述べたほか、「平均年収」「1年間の収入」「国民の平均の所得」「皆さんの所得」と説明が変わった。(読売新聞6月9日)

 安倍晋三首相は8日、東京都内で街頭演説し、「私たちは10年間で平均年収を150万円増やす」と訴えた。だが、首相が5日に公表した成長戦略第3弾で増額を約束したのは、「1人あたりの国民総所得(GNI)」。年収とは異なる。


 この日は、首相が「準国政選挙」と意気込む都議選に向けた初遊説で、1日に6カ所を回った。最初の2カ所では「所得」との表現で増額を約束したが、後半4カ所は「平均年収」「収入」「年収」を150万円増やすと変わった。


 首相周辺は「演説だから分かりやすく説明したのだろうが、修正する必要がある」。首相が増額を約束した「1人あたりGNI」は企業のもうけが含まれ、家庭の年収とは別物で、企業がもうけをため込めば給料は上がらないことになるためだ。(朝日新聞6月9日)

△今朝、庭に出てみたらアナベルの上に揚羽蝶!! 近づいて羽が良く見える位置に行きたかったのですが、飛んで行ってしまいました。