「銀二貫」とG7の安倍首相と「里山資本主義」

◎今週はNHKのドラマが2つ最終回を迎えました。火曜日の「サイレント・プア」。取材が豊中社会福祉協議会ということで一寸興味もあって、それに深田恭子さんも見たくてなんとなく見ていました。阪神大震災で、繋いでいた手を放して火に包まれて亡くなった弟のことがトラウマだったようですが、最後は弟の「お姉ちゃんは僕が守る」というおじいちゃん宛の手紙で救われますね。
もう一つもNHK,木曜時代劇「銀二貫」。このドラマ枠の時代劇は、ハマるとハマるんですが、受付つけない?ときも。今回は、主役の林遣都君が裏切らない好演・力演でした。デビュー作の映画「バッテリー」の天才野球少年から、その後映画のアスリート役づいている活躍を横目で見ながら、今回がその後初めてじっくり見た最初で初時代劇でした。成長した俳優林遣都を堪能できました。原作や脚本も良かったのでしょう。銀二貫で買われた武士の子が、大阪の寒天問屋の丁稚から、思春期を経て一人前の商人に成長し、初恋の人と目出度しめでたし…までを描いたものです。語りの天満の天神さんの狛犬役の犬がソフトバンクのお父さん犬みたいでしたが、涙涙のお話を少し距離を置いて見る役目も果たしていたようです。(最終回のお話は上手にまとめておられるコチラで:http://ncc1701.jugem.jp/?eid=7028
◎さて、G7。どこのニュース番組だったか、ひょっとすると早い時間のNHK?だったか、6時台の民放だったかもしれません。「ウクライナ問題が第一で、安倍さんは東アジア情勢は私が議論をリードした、力による侵略は許されないし、各国から強く支持されたと自画自賛(自慢? by 蛙)だけれど、逆に言うと、それだけ他の国は無視していたとも言える」と現地報告していました。はっきり言う人!と思って聞いていました。
◎「くろねこの短語」さんのブログのタイトルは、「G7でも中国に喧嘩売って、「いつでも扉は開いてる」なんてほざくマッチポンプ野郎。」。ちょっと言葉は乱暴ですが、G7での安倍首相について的を得ていると思います。全文はコチラで:(http://kuronekonotango.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-95b7.html) ○この中で紹介されているのが「琉球新報」の動画です。1982年にコピーライターの糸井重里氏が作成した「まず、総理から前線へ」というポスターを使った1分少しの短い動画ですが、これも見ものです。ブログを訪ねてみてください。
◎先週の土曜日の朝の番組(民放)のゲストに増田寛也氏と藻谷浩介氏の二人が並んでいました。
増田氏は、5月8日に、「2040年には、896市町村が消滅」という衝撃の発表をした日本創生会議の座長です。一方の藻谷氏は、2014年の新書大賞第1位の「里山資本主義」の著者の一人です。
安倍さんが目指す日本は原発を再稼働させ金になるものは何でも(原発だろうが武器だろうが)売る買う(カジノ賭博)の富国強兵の日本ですが、対極にあるのが「里山資本主義」です。循環型の無駄のない環境を破壊しない人間本位の豊かな社会です。
増田氏が指摘した人口減少の一極集中の問題を、おそらく藻谷氏の「里山資本主義」の考え方が解決するのではという番組側の意図があったかもしれませんが、増田氏の解決策はどうもそうではないような・・・?
ところで、優れた放送に送られるギャラクシー賞(放送批評懇談会主催)の報道活動部門では、NHKの「里山資本主義」が受賞しています。因みに、4日の贈賞式でテレビ部門の大賞はNHK連続テレビ小説の「あまちゃん」が受賞です。
○私は先月本屋さんに入った時にこの新書大賞の新しいカバーに目を引かれて買って、何回か通ったお医者さんの待合で読みました。そもそも「里山資本主義」とは? カバーから引用です。
もう一人?の著者の「NHK広島取材班」:<2011年夏、中国山地の異様に元気なおじさんたちの革命的行動に衝撃を受け、藻谷浩介とタッグを組んで「里山資本主義」という言葉を作り、1年半にわたって取材・制作を展開。井上恭介リーマンショック前からモンスター化する世界経済の最前線を取材指揮。「マネー資本主義」の限界を見切った直後、東日本大震災に遭遇。その番組を制作するさなか、転勤で広島へ。里山資本主義に出合う夜久恭裕里山経済のみならず、医療・教育から戦争まで、多くの調査報道で知られる報道番組のエキスパート。里山を掘り進めるうちに、オーストリアの”大鉱脈”を掘り当てた。>

◎「オーストリア」が”大鉱脈”、というのは、これは読んでみると目からうろこ!がいっぱいです。
そういえば森林大国で、脱原発の大先輩。何しろ建設した原発を動かさないで廃炉にした国ですから。
私は1996年に横須賀のEさんと二人で、ウィーンの森のオプション観光でバスに乗ってウィーンの森のルドルフ皇太子の終焉の地の修道院へ向かった時のことを思い出しました。高速道路の壁面が延々コンクリートでなくて木でできていました。それから、ブログ仲間のmiyotyaさんの生活、里山に親しみ、すでに里山資本主義を実践されているようです。ブログ仲間と言えば、SPYBOYさんは、もう半年以上も前にこの本を読んでブログの記事にされています。表紙にも書いてある懐かしい未来へ”ーーこの言葉がピッタリこの本の内容を表していると言えるかもしれません。