翁長氏、沖縄県知事選翌日のインタビュー(「そもそも総研」その2)

つづき

玉川:日本政府が沖縄に米軍基地を置くという背景には沖縄以外の日本人がある種”無関心”と、もう一つ”自分の事じゃない”と、「沖縄にそういうの(米軍基地)を押し付けとけばいいじゃないか」とか、はたまた「抑止力的に必要だ」と日本人の意識の問題がありますね。
翁長去年、東京要請行動をしたりしても政府も一顧だにしませんし、国民の世論としても動かない。また、本土のメディアもそう大きくは取り扱ってくれないと。
去年の1月、東京で沖縄県の全市町村長が参加し辺野古への基地移設阻止などを訴えるデモが行われました。その時、日の丸を掲げたグループがデモ隊の参加者に罵声を浴びせるという場面があったという事から、翁長氏は”本土では沖縄の基地問題を他人事のように考えているのでは”ないかと感じたと言います。
そんな翁長氏が”本土に最も訴えたいこと”。 
翁長間違った発信をされているのは、「沖縄は基地で食べているんだ」という事。これは本土の方々の免罪符になっているんです。
「基地があるから食べているらしいよ」「経済も発展しているらしいよ」と。この部分が「じゃあ、しょうがないじゃない」と「預ってもらって振興策もらって本土も助かるし」と誤った発信をされているんですよ。
沖縄県民の今の総所得は4兆円。基地関連所得は2000億円。観光収入だけで4500億円。その差は2.3倍。その意味からすると基地があるから経済が潤っているなどということはもう基本的に小さくなっている。

◇翁長氏はその実例として、25年前に米軍から返還された那覇市新都心地区をあげます。
翁長以前は軍用地に52億円落ちていた。その経済的な規模が今はどうかというと、6000億円の商売の販売額が出ている。芝生を刈ったり家の手入れに180名だった雇用が今は1万8千人で100倍。税収はその当時6億円でしたが、いま97億円。だから本土の方々が沖縄が基地で食べているというのは、もう県民はそうではないんだという認識が浸透しつつありますので、基地は経済発展の阻害要因
玉川キャスター:アメリカの海兵隊の基地があることが抑止力になっている、いくら日本が沖縄から基地を無くしてもアメリカが許さないからしようがない。この2つに関してアメリカのシンクタンクのマイク・モチヅキさんに伺ってきました。

玉川:アメリカの戦略の中で海兵隊を沖縄に置いておく合理性がそれほど強くあるんでしょうか?
新外交イニシアティブ理事ジョージワシントン大学マイク・モチヅキ教授海兵隊の大部分はアメリカ本国に戻してほしいと思います。
玉川:多くの日本人が辺野古に移設してもしょうがないと思っている理由の1つは、アメリカ側がどうしても望んでいるからだ。オールアメリカで辺野古に移らなきゃいけないと思っているんですか?
モチヅキアメリカにも様々な意見があります。しかし、間違いなくアメリカの海兵隊は今の状態を沖縄で維持したいと考えています。だからと言ってアメリカのすべての人々がその考えだということではありません
アメリカの政府のリーダーたちにも別のアイディアを検討すべきだと考えている人々がいます。

知日派リチャード・アーミテージ元国務副長官2010年1月の日米安全保障セミナーでこう発言:「長く待っても辺野古に関して肯定的な結果がでるとは思えない。アメリカは”プランB”(代替案)を持つべきだ。」
更に辺野古移設の理由として挙げられるのは「抑止力」について。
玉川:実際、海兵隊は沖縄にいて抑止力になっているんですか?
モチヅキ抑止力という観点から重要なのは空軍なり海軍です。
海兵隊のプレゼンス(存在感)にこだわり辺野古への米軍基地建設にこだわるのであれば、日米間の政治的な問題となるでしょう。

玉川:アメリカの(アジア)戦略の中で海兵隊を沖縄に置いておく合理性はそれほど強くあるんでしょうか?
モチヅキ海兵隊の大部分はアメリカ本国に戻していいと思います。定期的なローテーションの中でこの地域に海兵隊は飛行してきて船の上に降り立ち、そこで訓練を行う。この方法で海兵隊のアジア太平洋地域におけるプレゼンスは維持できます。
危機の際には事前に設置した施設に海兵隊の戦闘部隊が瞬時に本国から来て軍事オペレーションを行うことが出来るのです。
私は沖縄に集中する大要塞のような基地がなければばらないという考え方から卒業すべき時代だと思います。オバマ政権の政策もこの方向に向かい始めています。
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玉川:海兵隊のことが余りよく分かっていなくて。空軍、海軍が先に出て行って、制空権、制海権を抑えた後に海兵隊は、地上部隊ですから出て行くんですね。そうすると、その間の時間を考えると本国からで十分間に合うというんですよ。近くにいる必要がだんだんなくなってきている。逆に、沖縄に集中していることで中国から、例えば、ミサイル攻撃されたら1発で終わってしまう。だから今ローテーションしましょうという話がオーストラリア含めてなってきているんですね。だから軍事的な意味で沖縄にというのはあまり意味がないということはアメリカでもコンセンサスになりつつある。

宮田:必要性から考えても、絶対沖縄になくてはならないと考えていないということと、プラス民意に反することをしたくないという2つを天秤にかける気がアメリカにはあるということですね。
玉川:逆にいうと沖縄は今度の選挙の結果オール沖縄で反対だということになって、それでも強行して、それが政治問題になって結果として日米同盟や日米関係に傷がつく、というほうがアメリカにとっては困るという風になりつつあるのかもしれませんね。

今日の結び。「新知事の行動と、ワシントンやアメリカの世論に直接訴えることで事態が変わっていくかも」知れない。まさに今回の知事選が1つのターニングポイントになり得るという目で視聴者の皆さんもこれからを見てください。
宮田:翁長さん、アメリカに行く予定ってあるんですか?
玉川:あります。少し選挙で先延ばしになってますが、アメリカ、そして国連でも訴えるというお話をされているので要注目!!(終わり)

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◎(その1)の書き出し部分で後回しにしたニュースを貼り付けてみます。

米国、辺野古への移設を維持/「知事選の結果問わず」と表明


 【ワシントン共同】国務省のラスキー報道部長は17日の記者会見で、沖縄県知事選で米軍普天間飛行場宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する前那覇市長の翁長雄志氏が当選したことに関し、選挙結果にかかわらず辺野古移設の方針を推進する考えを示した。

 地方選挙について直接コメントはしないと断った上で「(知事選の)結果を問わず、米政府は日米間の合意を遂行し日本とアジア太平洋地域の防衛義務を果たすため、日本政府と共に努力している」と表明した。

 国防総省のウォーレン報道部長も17日の記者会見で「安全保障分野の課題全てについて、日本と引き続き連携する」と述べ、辺野古移設を含む日米両政府の取り組みに変更はないと強調した。(共同通信)


◎このスタジオの玉川キャスターとの話し合いが一寸甘いんじゃないかな〜と思ってしまう記事になっています。
私は、APEC前にアメリカから安倍政権は釘を刺されて、取引?があったのではないかと疑っています。政治素人おばさんの妄想かも知れませんが、中国と会う前に、尖閣靖国従軍慰安婦については歴史修正主義的主張を控えること、その代わり辺野古は日本の望む方向で、な〜んてお約束が出来てしまったんじゃないか…それこそ日米合同委員会なんてところで、と疑っています。それにしても明らかな日本の一地方自治体である沖縄県の県民の総意がダメと言っていること、これ以上新しい基地はいらない、自然の美しい海を汚したくないと言っているのに、それを押し潰して、日本政府自らが他国にさしだすなんて、これはもう文字通りのドメスティック(国内)ヴァイオレンス(DV)です。病んでいます国は、政府は。
でも、一番は、世論です。県民の意思、日本国民の世論がはっきりすれば、アメリカは何といっても日本より数段上等な民主主義国家ですので、議会で訴えれば日本より共感してくれる議員さんは多いでしょう。アメリカにも日米安保ムラがありますので、ムラのメンバー以外の人達が動いてくれる可能性はあります。
そして、辺野古移設阻止のその後は、沖縄を含めた日本の私たちが、沖縄のように、本当に日本のことは日本で決めたいと願うかどうかです。日本人が稼いだお金は日本のためになることに使いたい、原発事故の後始末にも大金が必要です、日本の国防は自衛隊があるので日本で責任を持ちたい、国際協力(紛争の際の)については国連の決定に従う・・・など議論を尽くして、要は、自立を望むかどうか…沖縄を含めたオール日本になれるかどうか、戦後もず〜っと抱え続ける問題に私たち国民の意思が問われます。