紫陽花と「原発推進看板を後世に・・・」と「人文社会系"見直し令"」と記者クラブ会見


桜並木の南端のお宅に咲くアジサイの花。そろそろと思って買い物帰りに道路の反対側へ。
まさに満開です。薄紫色がとても美しい紫陽花です。
昨日の朝刊の記事から二つ。

←◎今となっては皮肉に聞こえてしまうスローガンですが、「負の遺産」として残してほしいと小学校6年の時このスローガンを考えた作者が撤去反対の署名集めをしました。NHKニュースの方が反対の理由が良くわかる内容になっています:

6月8日 15時40分

原発事故が起きる前、福島県双葉町の象徴ともなっていた原子力の推進をPRする標語が書かれた看板の撤去を町が決めたことについて、この標語を考えた男性が、「原発事故の教訓を後世に伝えるべきだ」として、看板を撤去せず現場での保存を求める6500人余りの署名を町に提出しました。


看板は、東京電力福島第一原子力発電所が立地する双葉町の中心部2か所に設置され、原発事故の前まで原発との共存を掲げてきた町の象徴ともなっていましたが、原発事故のあと町の全域が避難区域になったことで老朽化が進んだことから町が撤去することを決めていました。
これについて、2つの看板のうち、「原子力明るい未来のエネルギー」という標語を小学6年生のときに考えた大沼勇治さん(39)が「原発事故の教訓を後世に伝えるべきだ」として、撤去せずに現場で保存することを求め、これまでに集まった6502人分の署名を8日、伊澤史朗町長に手渡しました。
これに対し、伊澤町長は「さまざまな状況を否定せず総合的に判断したい」と答えました。
大沼さんは「看板は原発事故を次の世代に伝える歴史的な価値があるので、町だけの問題にしてほしくない。議論を重ね、現場保存を求めていきたい」と話していました。

◎もう一つは、小さな記事ですが、大問題です。

ここでも、「組織改革に積極的に取り組む大学に予算を重点配分する」というやり方です。文科省の意向に沿う大学にはお金を出すと露骨ですね。教員養成=未来の日本人を作る大切な仕事ですし、文学部や社会学部、いわゆる人文社会系のことが分らないでこれからの世界に通用するような立派な経済人が育つでしょうか。
「☆句の無限遠点☆」(http://d.hatena.ne.jp/haigujin/20150609/1433813275)さんでもこの問題を取り上げておられます。9日のブログ記事の一部をコピーです:


経団連アメリカかぶれの俗物エリートたちが、圧力かけているのだろう。
はやい話が、地方国大の人文系学部卒業生の多くは企業へ就職するから、即戦力育成の職業訓練校みたいにしちやえ、といってるわけだ。


「役に立たない人材」って、どこで判断して線引きするのだろうか?人間の能力を計量するに、いかなる客観的スケールがあるというのだろうか?
しかも一人の人材が、生涯のいつどのようなタイミングと領域で能力がブレイクするかを客観的に判断するスケールが。


わずか大学四年で一律に食品のようにランク付けするす文科省の思考は、経験的にいっても短絡的でしかない。
こういう短絡思考が、PCの操作には長けていても、日本の近現代史もしらず、12.8が何の日かもしらないアホを逆に作るのだ。



改めて教育は何かなんて説明しないけど、企業マインドを教育に持ち込む限り、企業戦士になったとしても、課長程度の小手先の事務しかできない人材にしかなれないと経験的に深く確信している。


人材育成のための企業実務教育は企業が投資しろ、税金は企業の為の教育投資ではなく、「公民」を作る本来的な教育投資に回せ
近代とは、国民の均一な能力を要請した。そうでなければ、主権在民も民主政治も維持できないからだ


新自由主義は、公的税金を私企業の為に人材育成投資せよという
安倍や船田などのような、学生時代人文系学問をしなかった熟年期の政治家の無能を見せつけられた国民は、今のトンチンカンな歴史観憲法論議を見ていれば一見役に立たないような学問やそれを熱心に学んだ学生の方が、遥かに国家社会には有能な人材に成長するだらうことは誰も異論がないだろう。

◎もう一つ、ツィートを:

山口二郎 ‏@260yamaguchi · 14時間14時間前
安倍政権が安保法制をごり押しすることと、文科省が国立大学から人文社会科学を放逐しようとすることはつながっている。政府の政策に対して、歴史、哲学、法理、民主主義原理などの普遍的な価値に基づいて反対するような独立した知性は日本に要らないという発想が、現政権を貫いている。


★★msnニュースで、「首相に戦後談話の継承要求 村山元首相と河野氏が会見 」

 村山富市元首相(91)と河野洋平官房長官(78)が9日、東京都内の日本記者クラブで会見し、安倍晋三首相がこの夏に出す戦後70年の首相談話(安倍談話)で、歴代内閣の歴史認識を引き継ぐよう求めた。村山氏は過去の植民地支配と侵略を認め、反省とおわびを表明した村山談話を明確に継承すべきだとの考えを強調。河野氏は、談話の内容が以前から後退すべきでないとの考えを示した。<中略>



 両氏は、安倍内閣集団的自衛権の行使容認を閣議決定したことも批判した。村山氏は「立憲主義を否定して、内閣が勝手に憲法の解釈を変えることは許されない」と非難。国会で審議中の安全保障関連法案について「この国会で通すことは無理だと判断して、考え直してほしい」と求めた。

 
 河野氏も「安倍政権は安全保障問題に非常に熱心だが、いかにも早すぎる。乱暴だ。国の形をこれだけ大きく変える議論はもっと民意に沿って行われる必要がある」と指摘。「政府が一度法案を引っ込めて、再検討するのがよい」とした。

(引用元:http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e9%a6%96%e7%9b%b8%e3%81%ab%e6%88%a6%e5%be%8c%e8%ab%87%e8%a9%b1%e3%81%ae%e7%b6%99%e6%89%bf%e8%a6%81%e6%b1%82-%e6%9d%91%e5%b1%b1%e5%85%83%e9%a6%96%e7%9b%b8%e3%81%a8%e6%b2%b3%e9%87%8e%e6%b0%8f%e3%81%8c%e4%bc%9a%e8%a6%8b/ar-BBkS6Jh?ocid=LENDHP#page=2