「安保法案を巡る今・反対も賛成も戦争反対では同じ?」(ちちんぷいぷい)

(今日、<第二の開国「降伏調印」70周年>に次いで二つ目です)


9月1日(火)の午後2時からの毎日放送ちちんぷいぷい」は、新聞のテレビ欄にも「女性週刊誌に特集記事?安保法案をめぐるいま」と書かれていたのですが、一寸首をひねる内容になっていました。
30日の国会前の抗議行動を取り上げながら、安保法案について特集を組み、売り上げを伸ばしているという女性週刊誌を取り上げたものでした。

私も、美容院に毎月行っていますので、女性週刊誌の安保法案特集をここ数カ月何回か読んでいます。
難しい言葉の解説などもあり、内容もシッカリしたものです。
番組では、「週刊女性」の編集者へのインタビューもしています。10ページに及ぶ特集は、芸能ネタや年末振り返りで、政治では増税などがあるが、生活に直結しない政治特集では初めてのことで、「冬ソナ」以来の反応の良さ、売り上げも3〜4%アップだとか。
内容が法案反対になることについては、「寄せられる疑問に応えて調べていくと、国会での政府の答弁が二転三転したり、言いくるめようとしたり、真正面から答えていないので、裏に何かあるのではないかと感じさせる。どうしても懐疑的、政府に批判的にならざるを得ない。」
そして、番組では、8月29日に行われたという500人の安保法案賛成デモを取り上げます。
リーダーの女性?らしき人は、<反対派の「子どもが殺される」「徴兵制」という言葉に引っかかって、安保法案に関心を持ち、この法案があった方が戦争の危機の可能性が低下すると思った、賛成の人もいるよという事を示したかった>と話していました。

このコーナーのまとめ方が、両者の云っていることは「戦争はしたくない」ことでは同じだ。で、さすが一寸乱暴なまとめ方に解説者の石田氏が、「問題は、本当は、集団的自衛権行使のような問題を閣議決定で決めてしまっていいかが発端だったことは忘れてはイケナイ」と。ヤマヒロ(山本)キャスターは、「それが去年の7月で、そのあと国政選挙があったのに、争点にはならなくて・・・」と。ゲストの方たちは、「賛成と反対で話し合ってほしい」。ヤマヒロ氏、「今度この番組でやりましょか〜」。
◎私は、考え込んでしまいました。安保法案反対が、戦争反対になる過程が抜けているし、何よりも個別的自衛権ではない、今回の『集団的自衛権行使という戦争』の中身・今までとの違いについての話が出て来ない。
安保(戦争)法案反対を、(意図的な場合もあるでしょうが)こういう女性特有の情緒的な話だけでしめくくられたり、そんな風に理解(誤解?)されたりすると、今度は逆にその反発から簡単に国防婦人会やファシズムへ流れていく怖さも改めて感じました。
◎法案賛成の方は、「日本を守る、我が子を守るためには、必要だ」と言いますが、それは個別的自衛権の問題です。日本国憲法の9条2項に関しては、1954年の政府統一見解で必要最小限度の実力は持てるよう解釈を変更、自衛隊は合憲としました。その後、1972年の政府見解では「国民の生命、自由及び幸福追求の権利」を守るため、必要最小限の自衛措置を認めました。一方で「集団的自衛権の行使は必要最小限度を超え認められない」としています。それを、憲法学者違憲の判断を無視して、解釈改憲してでも、アメリカの要請に応じて集団的自衛権行使を出来るようにしたいというのが今の安倍内閣です。日本を守るためには専守防衛自衛隊があります。

◎寺田ともかさんのスピーチを改めて読んでみたくなりました。彼女は、戦争一般ではなくて、法案の中身をよく勉強してこう言っています:(昨日取り上げた8月30日国会前スピーチから)

私の払った税金が弾薬の提供のために使われ、遠い国の子どもたちが傷つくのだけは絶対に止めたい。
人の命を救いたいと自衛隊に入った友人国防のためにすらならないことのために犬死ぬするような法案を、絶対に止めたい!
国家の名の下に人の命が消費されるような未来を絶対に止めたい!
敵に銃口を向け、やられたらやるぞという威嚇をするのではなくそもそも敵を作らない努力を諦めない国でいたい! 
平和憲法に根ざした新しい安全保障の在り方を示し続ける国でありたい!