元最高裁長官「安保法案は違憲」と、「統幕長がアメリカに法案成立見通し」


昨日の天安門前広場、コスチュームは現代そのものですが、何か古式ゆかしいというか、時代が随分遡った感じを持ってニュースの映像を見ました。大国中国と地続きの韓国の立場も昔と変わらずですし。どこの国も諸事情を抱えていますね。
ところで、日本人の中国、韓国への見方が、ごく普通の人でも、戦前の鬼畜米英から、鬼畜中韓になっていないか…時の政府の言いなりになった過去が、この面でも繰り返されてはいないか…と考え直してほしいです。安倍さんの70年談話が、曲がりなりにも4つのキーワードを入れた(アメリカの圧力?や村山富市氏や世論に押されて)お蔭か、中韓主導で日中韓三国の話し合いも実現しそうです。みなさん外交に力を入れてアジアの平和をよろしく!ですね。
◎さて日替わりで重大ニュースが流されて追いつくのが大変ですが、大筋ではこういう事か…と内田樹氏のツィート欄を交えて並べてみます。

‏@Trapelus こうなったら廃案、出直しが当たり前 12万人国民大運動でわかったこと 嘘をいくら説明しても無駄だ 理解が進むほど反対が増えていく 法案自体が嘘とゴマカシでできているから答弁も破綻する 審議日程を垂れ流すメディアの愚(日刊ゲンダイ

◎安保法案について:『違憲法案』を両院で可決するという前代未聞の国会になるかも!

山崎 雅弘 @mas__yamazaki


集団的自衛権行使は違憲」山口繁元最高裁長官(朝日http://bit.ly/1EB7Qr6 「『憲法の番人』である最高裁の元トップ安保法案を違憲とする見解を示したのは初めて歴代の元内閣法制局長官憲法学者の多くが違憲と指摘する中、法案の正当性に改めて疑問が突きつけられた」

今朝の日経によると:「元最高裁長の山口繁氏(82)が3日、共同通信の取材に応じ、『集団的自衛権の行使を認める立法は憲法違反と言わざるを得ない』と述べた。政府、与党が1959年の砂川事件最高裁判決や72年の政府見解を法案の合憲性の根拠と説明していることに『論理的な矛盾があり、ナンセンスだ』と厳しく批判した。(by蛙)


新宿デイジー @Shinjukudaisy

金子勝(立正大名誉教授・憲法)「安倍首相が政治生命をかけているわりには、あり得ないような欠陥法案なのですが、米国の要請で自衛隊に海外で武力行使させるという目的しかない法案だから、こうなる。憲法よりも米国との安保条約が大事なのです」pic.twitter.com/z54roTNaSE



内田樹 ✔ @levinassien


 これだけ問題が噴出しているにもかかわらず安倍政権があえてこの法案を通す気なのだとすれば、それは「民意を裏切ることによって受けるペナルティ」よりも「アメリカとの約束を果たせなかったことによって受けるペナルティ」の方が安倍にとってはより切実でより致命的なものだということなのでしょう。


 次の選挙での自公の惨敗は「ありえるかもしれないリスク」に過ぎません。でも、日米軍事同盟の強化が空手形に終わった場合にアメリカが安倍に与えるであろう罰はそれを見た日本の政治指導者たちが『アメリカとの密約は絶対破ってはならない』と骨身にしみて学習するほどの罰」です

 
 どれほど民意と乖離しても、安倍首相は来夏まで政権の座にはいられます。でも、アメリカとの密約を果たせなければ政権は来夏まで保たないでしょうだから、安倍にとって「何があっても戦争法案を通す」ことは保身上「それ以外にない選択肢」なのです。

◎「真実を探すブログ」さんから(http://saigaijyouhou.com/blog-entry-7854.html

☆安保法案「統幕長が成立見通し」 昨年末、米軍幹部に伝達と共産
URL http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/article/192700
引用:
 参院平和安全法制特別委員会は2日、安全保障関連法案の一般質疑を実施した。共産党の仁比聡平氏は、独自入手した防衛省の内部資料とする文書を示し、自衛隊トップの河野克俊統合幕僚長が昨年12月の訪米時、米軍幹部に安保法案が2015年夏までに成立するとの見通しを伝えていたことが判明したと指摘した。
:引用終了


共産党新たな「自衛隊内部文書」
URL http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2578060.html
引用: 
 安保法案の国会審議では、共産党が新たに自衛隊の内部文書だとする資料を明らかにし、自衛隊トップの統合幕僚長アメリカを訪問した際の発言について、中谷大臣の見解を質しました

 「河野統合幕僚長は昨年12月に訪米を致しまして、ガイドライン見直しの進捗状況など、さまざまなテーマについて意見交換を行いましたが、新ガイドラインや平和安全法制の内容を先取りするような会談を行ったという事実はなく・・・」(中谷元 防衛相
:引用終了

内田樹氏のツィート欄から:

杉原こうじ(緑の党脱原発担当)
‏@kojiskojis 9月2日の報ステ。それにしても、河野克俊統合幕僚長は嬉しそうだ。中島岳志さんは「主体的従属」と喝破していたが。恐るべき記念撮影だ。



小田嶋隆 @tako_ashi

統合幕僚長という、正規の軍隊の階級で言えば元帥に相当する地位の人間が外国の軍隊に対して、自国の防衛に関する法案の成立を約束していたのだとすると、その人間は、戦前の言い方では、正しく「売国奴」ということになると思うのだが。


小田嶋隆 @tako_ashi

可決成立ならびに法整備の時期を外国の軍隊にあらかじめ約束したうえで国会に提出される国防の法案があるのだとしたら、それは属国の法律だよ



山崎 雅弘 @mas__yamazaki

安保法制の強行採決の前に、河野克俊統合幕僚長を国会に招致してあんたは一体何の権限があって米軍首脳に様々な『予断』を植え付けてきたのか」と追及しないとだめだろう。イラク派遣隊初代指揮官の国会議員とか元空幕長も含め、自衛隊首脳部の「精神文化」はかなり怪しくなっているように見える


山崎 雅弘 @mas__yamazaki

昨年12月17〜18日に訪米した自衛隊トップの河野克俊統合幕僚長が米海兵隊のダンフォード総司令官に対して普天間移設反対派の知事が就任したが、辺野古への移設問題は政治レベルの議論であるので方針に変更はないとの認識である。安倍政権は強力に推進するであろう」と述べ、米側に日本の辺野古移設推進堅持の方針を伝えていた(琉球新報http://bit.ly/1LMsJ2H  統合幕僚長の「政治レベルの議論であるので方針に変更はないとの認識」との言葉はすごい。自衛隊制服組トップが、沖縄県民の意思など全く無視して差し支えないと米海兵隊総司令官に豪語している


◎昨夜のニュースステーションでは、「相次いで防衛省から共産党に情報が漏れる(託される?)のは、憲法違反の法案による自衛隊の任務の拡大(とシビリアンコントロールの逸脱)に、防衛官僚が危機感を抱いているのかもしれない」と東京新聞の方が答えていました。当たっていると思います。きっとツワネ原則を知っている人だとも。ツワネ原則では、内部告発者が明らかにした情報が、その秘密を守ることよりも価値が大きい場合には、内部告発者が不利益を受けるべきではない」となっています。
(トップと下の花は、曲がり池の北側の土手に咲いていた名前の分からない花。白い花は、我が家の玄関先に今年は元気に咲いている秋海棠)