カニと実盛と「新・映像の世紀」と「日本の親切度」


コーヒータイムの時にチャイムが鳴って宅急便到着。
最近は隣が我が家に居ることを知っている配達の方が、隣の荷物でも我が家のチャイムを押してくれます。
先ほど、母が、加賀からカニが届いたから食べて…と持ってきてくれました。
カニ解禁のニュースを聞いて、早速、戴けます。
母の甥、私の従弟のお蔭です。夕食はカニを捌いて酢醤油で戴きます!
◎昨日、11月最初の土曜日は古典文学の会の平家物語です。9月から来年の7月まで、二人で世話役。私は会計という事で、いつもなら2時ギリギリに駆けつけていたのに、最近は1時間前の1時に生涯学習センターの受付で、来月分の部屋代を払ったり、倉庫のカギを受け取って、引き継いでいる大きな荷物を部屋まで持って行ったり、色々と準備があります。もうお一人の世話役さんと、いろんな話が出来て、昨日は新婚時代、すぐ近くのルピナスに3年住んでいたというお話や、実家が和歌山、長男なのに田舎に帰りたくなくて、空家の実家にご主人が月1回、2時間半かけて帰っているというお話や、二人の息子さんが東京に、最近は、男の子も女の子も当てにならないし、当てにしてはイケナイ、なんて話も。

◎さて、平家物語。巻七の実盛(さねもり)。
ここは、平家の老兵実盛が、木曽義仲の家来に討たれる場面なんですが、高校生の時授業で教わった平家物語で覚えているのが、出だしの「祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり」のあの有名なくだりと、「青葉の笛」でも歌われている、一の谷の合戦の後、平家の若武者敦盛を熊谷次郎直実が討つくだり、そしてなぜか、武士の装束を描写したくだり。その描写に半世紀ぶりに再会です。私が覚えている処は、「赤地の錦の直垂(ひたたれ)に萌黄威(もえぎおどし)の鎧(よろい)着て、鍬形(くわがた)打ったる兜(かぶと)の緒をしめ、金(こがね)作りの太刀をはき、切り斑(ふ)の矢負ひ、滋籐(しげどう)の弓もって、連銭葦毛(れんぜんあしげ)なる馬に、金覆輪(きんぷくりん)の鞍おいてぞ乗ったりける。」
この絵に描いたような武者姿の高齢(70歳以上)の実盛が、味方がみんな逃げて行ったのに一人果敢に敵に挑んでいる。そのいでたちが結構派手! そこで木曽義仲方の名だたる武将が名乗りをあげて一騎打ち。実盛は事情があって名乗りません。というお話を紹介しながら、先生が、NHKの「映像の世紀」ご覧になりましたか? あれを見ると、こんな戦争、まだまだ可愛いもんですよねと。殺す相手がお互い名乗り合って解っている時代?です。
◎そこで、夜、夫も誘って、録画してあった「新・映像の世紀」を見ました。すごい内容でした。6回シリーズの第1回でした。NHKのサイトから:

Chapter 01

百年の悲劇はここから始まった
This is the Beginning of 100 Years of Tragedy
第一次世界大戦10月25日(日)午後9:00(総合)


発明されたばかりのムービーカメラが初めて本格的に活躍した戦争が第一次世界大戦だった。バルカン半島でおきたテロ事件を契機に戦火は瞬く間に広がり、今も世界を覆う不幸の種子をばらまいた。ドイツの天才科学者、フリッツ・ハーバー博士空気中から窒素を取り出す研究でノーベル賞を受賞した博士は、史上初めての化学兵器・毒ガスを発明した。ロシア革命を成し遂げ、世界で初めての共産主義国家を樹立したレーニンは、恐怖政治の創始者でもあった。砂漠の英雄・アラビアのロレンスは、新たなエネルギー・石油を狙ったイギリスの情報将校としてアラブ社会に食い込み、裏切った。わたしたちの生きている世界自体が、第一次世界大戦の産物なのである。

第一次大戦の激戦地跡を、昭和天皇が皇太子時代に訪問された映像もあり、その感想も紹介されていました。日本の戦争指導者より、近代戦争の現実を昭和天皇の方がリアルに体験しておられたかもしれないと思いました。

◎初めて見た昨日土曜朝の11時近くのNHK番組、ジャニーズ系の男の子が仕切っている若い子向きのヴァラエティだったのか。
世界の親切度を示す昨年度のアンケート結果(イギリス)で、135国中、日本が134位だったというニュースを取り上げていました。アンケート時点以前の一カ月間の行為を3つの項目で質問です。1位、2位はアメリカ、ミャンマーだったかな。
ゲストで並んでいる日本人の反応が、一様に、「ショック、そんなはずない、当たり前に親切にしているから」とか、「聞かれてわざわざ言わない謙虚な国民性やから・・・」と、この結果を謙虚に受け止める人はいませんでした。年長者の方も、「寄付行為やチャリティが文化として根付いていないから一概に…」とフォロー。
仕切り役が、最近親切にしたことをツィッターで知らせて下さいと呼びかけて、届いた3人の親切が紹介され、お笑い2人組が、「ほら、親切にしてるやないか」と開き直る。そして、結局、「こんな調査」と、調査そのものが否定される。最後に司会の男の子がとってつけたように、用意された原稿で「日本人の次回の結果を楽しみに」と読み上げて、チグハグなまま、このコーナー終了。今の若い子たち、日本人について否定的なことは受け止められないし、認めたくないというのを知りました。
どこか、現政権のやり方のひな型を見るようでした。

都合の悪い意見には、言い返す、その反論が理屈に合っているかどうかは頓着しない。
まずは積極的に反論する。自分は正しいというのが前提。「謙虚な日本人」と言いつつ、少しも謙虚でない自分が見えていない・・・
番組欄でチェックすると、これが「あほすき」という番組でした。
ほんまに、あほや〜(トホホ)。
(気づかない内に四季咲きバラが中ほどの高さで咲いていました。地を這うように咲いている孔雀アスター。)◎明日から夫の実家の弟夫婦と大津の義姉母娘とわたしたち夫婦、湯村温泉一泊でドライブ旅行の予定です。2,3日お休みします。