山崎雅弘氏のツィート欄「NHKと日本会議」(1)


◎もう一週間も経ってしまいましたが、やはり、日本会議については残しておこうと、整理して記事にしておくことに。
5月3日の憲法記念日の前日と当日のNHKの番組が偏向しているという批判があります。意図的に、護憲派を小さく、改憲派を大きく取り上げているというものです。5万人の集会と1200人ほどの集会を同列に扱い、安倍首相がビデオレターで参加した?会議の内容を克明に伝えるようでは確かに不公平です。(写真は東京新聞の『「憲法は私たちが支えてきた」 江東の公園 集会に5万人』より:http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016050402000148.html

 安倍晋三首相は、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」などが3日に開いた改憲集会に自民党総裁としてビデオメッセージを寄せ、「憲法自衛隊という言葉はなく、憲法学者の7割が違憲の可能性があるといっている。本当に自衛隊違憲と思われているままでいいのか。国民的な議論に値する」と述べました。自民党稲田朋美政調会長も「(自衛隊違憲論のもとで)9条2項をそのままにしておくことこそ立憲主義の空洞化だ」と繰り返しています。


 9割以上の憲法学者が戦争法は「違憲」だと批判したことは無視して強行しながら、改憲の口実に“自衛隊違憲論”を持ち出す、自民党のご都合主義は通用しません。(しんぶん赤旗 2016年5月5日:http://no-nukes.blog.jp/archives/8574721.html#more

◎リテラでもNHKの「憲法記念日」報道がヒドすぎる!「改憲反対」が増加した世論を無視し改憲派の盛り上がりだけを強調>というタイトルで取り上げています。(http://lite-ra.com/2016/05/post-2215.html
◎国谷弘子キャスターが辞めさせられてから、NHKの「クローズアップ現代」を見る気がせず、憲法記念日日本会議の主張を大きく紹介したような内容については、山崎氏のツィッターで知りました。まとめて記録しておきます:

山崎 雅弘 ‏@mas__yamazaki ·

5月2日放送の『クローズアップ現代』は、憲法問題がテーマで、改憲勢力の代表として日本会議が大きく取り上げられ、彼らの主張内容が丁寧に電波に乗せられていた。その反対側の代表は「九条の会」で、なぜか「立憲デモクラシーの会」ではなかった。



一見すると「賛否両論バランスのとれた扱い」をしたようにも見えるが驚くべきは番組の最初から最後まで一度も「憲法とは権力を縛るためにある」という「立憲主義」の説明がなく、第9条の是非など個別の条文の議論に矮小化されていたこと



山崎 雅弘 ‏@mas__yamazaki ·

第二次安倍政権になってから、NHKが8月に放送する太平洋戦争関連の『NHKスペシャ』も、一見バラエティに富んでいるが、実は「個別の問題」ばかりになっている。「日本人はなぜ戦争へと向かったのか」「日本海軍400時間の証言」等、広い視野で戦争指導や組織の欠陥を問う番組は無くなった


「問題の根源にある構造と陥穽」や「戦争指導部の責任」に光を当てる番組と、ひたすら戦争の「個別の問題」にのみ光を当てる番組は、見かけ上はどちらも「戦争番組」だが、後者はただ「こういう事実がありました」という「報告」でしかない。当時の構造的問題や戦争指導部の責任には一切踏み込まない


日本会議が支援する自民党改憲案は「憲法とは権力を縛るためにあるもの」という「立憲主義」の理念から逸脱したものだというのが、現在の憲法論議の重要な一側面だが、5月2日放送の『クローズアップ現代』は、 その部分を綺麗に切り取り、九条の是非など個別の賛否が全てのように思考を誘導していた。


山崎 雅弘 ‏@mas__yamazaki ·

5月2日放送の『クローズアップ現代』では「全国およそ八万社を包括する神社本庁は、憲法改正を訴える署名活動を推進しています」と、さも何でもないかのようなナレーションがあったが、神社界の政治権力との結託も「個別の問題」に矮小化している。




山崎 雅弘 ‏@mas__yamazaki ·


・番組の中でたびたび出てきた「国柄」「国のかたち」とは戦前戦中の用語で言うところの「国体」で、それを憲法の中に明記したいというのは「国体明徴運動」の再来に他ならない。「天皇様や御皇室が国の中心にある」との認識も戦前の国体論そのもの。


・番組で日本会議の主張を紹介するのがすべて悪いとは言わないが、まるで日本会議側が台本を書いたかのように、日本会議の宣伝したいポイントを、限られた時間枠の中で全て押さえて効率よく紹介していたのが興味深い。割り当て枠を一秒も無駄にしない。


◎戦後の日本は個人主義がはびこって国家が軽んじられたとして、自民党憲法草案では、第13条、「すべて国民は、個人として尊重される」からは、「個人として」が削られて「人として」に置き換えられています。諸悪の根源は個人主義にありとされます。(つづく)