金曜デモと広島のオバマ大統領

◎昨日は、夕方、オバマ大統領の広島訪問のライブ中継を見ていました。
見ながら、今日は丁度金曜日、この日の官邸前のデモは…なんて思っていました。
パソコンの電源が入らず、今朝になって、夫のパソコンで、「特別な1日」さんの昨日のルポを読みました。
私が聞きたかったこと、あるいは、言いたかったことが書かれた長文のこの日のブログは読み終えて感動的でした。
広島を思うとき、日本人は、原爆を落とした国の大統領に謝罪を求めることができるのか。
SPYBOYさんが書いておられるように、それは日本がやってきたことを責められることと同じです。
被爆者の方だったと思いますが、謝罪することは、核兵器を全廃することに繋がります。今は、まず、ここに来られることの方が大事、と言っておられました。口にすれは、責任が伴います。口には出来ないけれど思いは・・・というところは、確実に伝わります。
どの局のキャスターだか、「過ちは繰り返しませぬから」が世界で言われるように、と。「過ち」は「戦争」。オバマ大統領のスピーチにも人類と戦争と言うお話がありました。核に向かう日本の姿勢を問われたら、日本は広島・長崎の被爆者の思いを汲んでいるとはとても言えず、恥ずかしいくらいです。日本の代表(外務省?)が、核兵器の禁止の会議でメキシコの委員から、問い詰められていましたが、なんと情けないと被爆者でなくても思います。
長いオバマ大統領の演説を「言葉(英語)が分からなくても聞いているだけで私たちのことを解って話してくださっていると思った」という感想を述べた被爆者の方に通ずる思いを、デモの最中ライブ中継を見ながら、オバマ大統領が被爆者の一人を優しく抱きとめるシーンを見て、SPYBOYさんがブログに書いておられます。まさに、あの長い、自国のやっていることはわが想いと如何に遠いか…という苦渋に満ちた長い演説は、だけど、(昨日の「特別な1日」さんのブログのメインテーマである)『別の世界を作る可能性と必要性』を信じている「理想とリアリズムを兼ね備えている」人のスピーチであることは確かです。
大統領とハグされた方は、アメリカ人被爆者(捕虜)の追悼に努めた方だとか。あの原爆で10数人のアメリカ人も犠牲になったそうです。日本人、アメリカ人の区別なく追悼した日本人の存在もまた有難いことです。
◎「特別な1日」さんの出だし、カンヌ映画祭の最優秀賞を得たケン・ローチ監督について一部を:

新自由主義が破滅を招き、我々の生きる世界は危機にある。映画は権力に立ち向かってきた。我々は人々に希望を持ち続けるためのメッセージを与え、別の世界を作る可能性と必要性を示さなければならない」(現代の危機に立ち向かう ローチ監督に2度目の栄冠 |エンタメ!|NIKKEI STYLE)


こちらは今年の最高賞(パルムドール)を最新作『俺、ダニエル・ブレイク』で受賞したケン・ローチ監督のスピーチです。来日時 パーティーで中曽根に握手を求められて『戦争屋とは握手したくない』と言って拒否した、いかにも彼らしいスピーチです。
                         

でも、これは映画だけの話じゃないと思うんです。


別の世界を作る可能性と必要性』、今の日本に必要なものはまさにこれ、だと思います。昔の村上龍のベストセラー小説に『日本には何でもある。だけど希望だけがない』というような記述があったと思います。今の日本の現状はまさにそうじゃないでしょうか。『日本の若者の将来は五重苦に苦しめられるだろう。』と元朝日新聞主筆、福島事故の民間事故調を主宰した船橋洋一は言います。即ち『歴史に正面から向き合ってこなかったツケ(外交)』、『財政難』、『少子高齢化による人口減』、『英語リテラシーの貧しさ』、『放射能』の5つに苦しめられる、と言うのです。意識はしていなくても、外も見ても内を見ても日本の将来は暗い、と多くの人は思っていると思います。

★全文はコチラ:
『別の世界を作る可能性と必要性』(ケン・ローチ)と『ポピュリズムナショナリズム?』(トマ・ピケティ)、それに『0527 再稼働反対!首相官邸前抗議』&『安倍政権の退陣を求める国会前抗議行動(http://d.hatena.ne.jp/SPYBOY/20160527/1464360095
(パソコンを修理に出してきます。直るまで少し時間がかかるかも・・・)