日本記者クラブの党首討論と「アベノミクスが失敗した理由」(JapanTimes)

今日は午後から日本記者クラブ党首討論を見ました。後半以降、父にコーヒーを淹れる時間になったので出前して隣で続きを見ました。
ネットで見た産経新聞の記事から、それぞれの党が掲げたボードの言葉を:安倍自民党『成果を出す』、岡田民進党憲法の平和主義 分配と成長の両立』、山口公明党『希望がゆきわたる国へ』、志位共産党『力あわせ、未来ひらく』、片山おおさか維新『身を切る改革・徹底行革』、吉田社民党アベ政治の暴走を止める!』、小沢生活・・の党『国民の生活』、中山日本のこころ・・・『平和』、新井新党改革脱原発アベノミクス=水素燃料電池』。
民進党の岡田さんが頑張っていたと思います。今週の党首討論を除いて選挙前の党首討論をやらないことについて、メディアの姿勢も批判していました。
共産党の志位さんには違憲自衛隊と現在の自衛隊のとらえ方について質問がありました。原則的に違憲だけど、違憲状態を作った責任は自民党にあり、時間をかけて憲法の9条の状態に国民の合意を得て持っていくという回答でした。
社民党には社会党時代からの激減ぶりに厳しい質問が。生活の党の小沢さんには後半司会の橋本五郎氏から、「本来なら真ん中に座っていていいはずなのに、端っこに座っている零落ぶりの理由は?」と聞かれて、「零落しているとは思っていません。自民党一党支配が良いとは思わないという私の政治的信念は変わっていない。政権交代可能な野党の実現に努力している」と。
◎岡田さんが、安倍さんへの最初の質問で「今年最初に、改憲参院選の争点にと言っていた」というので、思い出しました。「くろねこの短語」さんのブログ「「改憲」と「原発」・・・これこそが参議院選挙の2大テーマだ!!」http://kuronekonotango.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-3326.html)に丁度その発言を扱った1月5日の東京新聞が紹介されていましたので一部コピーです:


首相「改憲参院選争点に」 民・共が阻止へ共闘模索 公明「議論まず国会で」


 通常国会が四日、召集された。安倍晋三首相は年頭の記者会見に臨み、今夏の参院選改憲を争点にする考えを表明した対する民主党共産党は、改憲勢力衆院に加え参院で三分の二を占め、改憲発議が可能になることを阻止するため、野党統一候補の擁立を進める方針だ。 


 首相は記者会見で、参院選に向け「憲法改正はしっかり訴えていく。国民的議論を深めていきたい」と改憲への意欲を示した
(全文はコチラ:http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201601/CK2016010502000128.html

◎年頭の記者会見から半年経って、一転、安倍首相は、徹底して改憲を取り上げません。自分からは一言も言うまい、と決心している様子。司会の橋本五郎氏が「安倍政権も残りわずか、何をやりたいのか解らない。ハッキリしたらどうか」と憲法改正を目指すと言ってもいいのではないかと、まるで誘導するような質問でしたが、「やりたいのはデフレ脱却」と経済一本やりの返答で、これはこれで不自然さをアピール。公明党の山口さんもハグラカシ一辺倒。憲法は政権のテーマじゃない、と言いつつ、秘密保護法や安保法制など憲法違反の法律作りに手を貸してきたことはダンマリです。公明党が手を貸さなければ実現しなかったことですから、責任は重大ですし、自民党以上に質(たち)が悪いとも言えます。

◎「参院選の争点は改憲原発」。自民党公明党も触れたくない二つのテーマこそ争点にすべきだと思います。
安倍首相のアベノミクスの成果を滔々と述べるアピールに、岡田さんが、「一人一分と言いながら三分以上話しても誰も止めない、オカシイじゃないか」。本当にその通りです。橋本氏が、「アベノミクスの成果だけでは納得できない、物事には何でもプラス面とマイナス面がある、影の部分があるはずなのに、よいことばかり言うからもう一つ信用されない」。橋本さんてこんなにはっきりモノが言える人だった?とこれもちょっと不思議でした。飯友(寿司とも?)と言われているので、飯友でも記者魂は売ってないことを証明したかったのかも…なんて。それにしても、安倍首相、あれだけ数字を挙げてアベノミクスは成果が上がってると言うのなら、何で「道半ば」と言ったり、国民の大多数が景気が良くなったという実感がもてないのだろう、徹底して大企業や富裕層の立場でモノを言ってるとしか考えられない…とちょっとあきれて聞いていました。(日刊ゲンダイの写真は山崎雅弘氏のツィート欄からコピー)

内田樹さんがリツイート

小沢一郎(事務所) ‏@ozawa_jimusho · 10時間10時間前

全国で与党が「今回は憲法は争点になりませんよ!」と強調し始めている意味不明であるあれだけ次は憲法改正だ!といってダブル選挙までやろうとして、評判が悪いとみると、さっと鎧を隠す。憲法の理念を守るかぶち壊すかは正に政治の根本。争点隠しはあまりに見苦しい。憲法は争点。明らかである。

☆安倍首相自画自賛アベノミクスですが、世界ではアベノミクスは失敗と言われています。
「世相を斬る あいば達也」さんの21日のブログ「●嗚呼ああ嗚呼 世界がアベノミクスは失敗の標本と定義づけ」には、【 2016年4月1日、3月22日の国際金融分析会合に伴うポール・クルーグマン、ジョセフ・スティグリッツ両教授の訪日に加え、クルーグマン教授が会合の議事録を公開したのを受け、投資情報専門誌『バロンズ』アジア版エグゼクティブエディターが同名の記事を会員専用記事として掲載した。4月4日、ジャパンタイムズが内容を若干変更してオプエドとして同じ記事を掲載以下Web版でこれを発見して急きょ和訳した】として、勝見貴弘という方の記事を掲載されています。全文はコチラで:(http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/ca3faee1cc1c16d23312ac9d2e59f5dd
◎後半部分を:(英文は割愛しました)

【緊急和訳】アベノミクスが失敗した理由 |Japan Times(日英併記)FB版


(前略)

最近、「保育園落ちた日本死ね!!!」(“I couldn’t get day care, die Japan!”) と題したある主婦のブログが大量に拡散され、安倍を窮地に陥れた。政府は慌てて、家庭と仕事のワークライフバランスを保つために必要な基本的な施策を用意しはじめた。


子育て支援」(“child-rearing support”)が新たな三本の矢の一つとして矢筒に加えられたため、国債に関する懸念が再浮上してきた。つまり、2017年の税引き上げを実現する圧力が強まったということだ。安倍としては面子を保つためにも延期はしたくない。しかし毎日新聞が先日の社説で述べたように、「仮にどうしても増税できない状況だというのなら、アベノミクスの失敗を認めるのが先 」だろう。


悲惨なのは、安倍自身が国会での圧倒的な優位や、高い支持率や、稀にしか得られないチャンスをすべて無駄にしてきたことだ。過去39か月の間に、労働市場の緩和や事業立ち上げ(?)の規制を緩和し、関税障壁を撤廃し、企業の島国文化を矯正していれば、成長は加速していたかもしれなかった。会社経営陣は賃上げをする余裕を持っていたかもしれなかった。国債の信用格付も回復していたかもしれなかった。


しかし安倍は、過去25年間ほとんど賃上げを経験していない家庭に税の負担を強いることに重点を置いた。安倍の円安政策の最大の恩恵を被ったトヨタにしてみても、先週木曜に迎えた期末決算では2兆円の収益を出す見込みがありながら、月給は1500円しか上げない。


経済政策の策定には、自ら「ヒポクラテスの誓い」を立てるくらいの矜持が必要だ。2014年に増税に踏み切り、これをまた行うというのであれば、日本の将来への不安はまさに「いまそこにある危機」として現出するだろう。


アベノミクスの自爆を認めるために、二人ものノーベル賞受賞者を呼ぶ必要はなかった。 自分の鏡を見つめ直せば済む話だったのだから。
Tokyo shouldn’t need a couple of Nobel winners, just a look in the mirror, to explain why Abenomics bombed.