自家焙煎のほうじ茶とテレビに出た加賀市


月曜日と、雨の火曜日の翌日の水曜の二日間で今年の植木の散髪が終わりました。今年は台風で柿の実は全滅。例年、柿の実の食べごろを見計らって11月の下旬が散髪の時期ですが、今年は少し早めでした。植木屋のNさんは、母が訊いたところでは、昭和14年生まれだとか。まだまだお元気で、一人で2日がかりで前庭と南の庭の庭木の散髪を。
昔はこの通りはどの家も植木屋さんが入りました。ここ数年で大正生まれの方たちが次々亡くなられて、家は売り出され、新築の家には車二台分の車庫ができて、庭木はほとんどなし。とうとう今年は、両親の実家とお向かいさんだけになり、庭の植木は贅沢になってしまいました。それだけ住宅地からも緑が減って地面は覆われて行っています。私たちの代になったら続けられるのか…わかりません。
ところで今年も、Nさんの畑でできたと白菜と玉ねぎと大根をどっさりいただいたので、母と分け合いました。また缶入りの茶筒もいただいたのですが、「中の緑茶を出して・・・缶をもらって帰るから」と言われました。「緑茶を炒ってほうじ茶にしたのを缶に入れてくるから」と。奈良の実家がお茶の生産農家で、「その緑茶を30分ほど炒って焙じ茶づくりに今凝ってる」のだそうです。
昨日、さっそく頂いたほうじ茶に熱湯を注いで母と一緒に飲んでみました。
「何分ものですか?」「あれは25分」「どうでした?」「もう少し炒ってもいいくらい」「うちの(奥さん)と同じやな〜。もう少し焦がしてもええと言われた」「でも、苦くなるより、あれくらいがいいかも」「ほのかに緑茶の味がするかな…と思ってあのくらいにしたんやが」「そうですね、あれぐらいがちょうどいいかも」とお茶談義。

今週月曜日のNHK鶴瓶の家族に乾杯」は石川県加賀市でした。加賀市は、私の両親の故郷であり、偶然ですが、夫の故郷でもあります。私も結婚して3年間は沼津でしたが、その後の2年間を夫の実家で過ごし、次男を出産した土地でも。
二人で見ていたら、鶴瓶さんが訪ねた先がどうも見覚えのある景色。道路があって前庭のような畑のようなのがあって家。きれいな白髪の男性が、「Mさんの家」と名前をあげました。二人で「やっぱりー!」でした。すると、今度は白髪のご本人Mさんまで登場! え〜っ! Mさん! 84歳と答えておられます。
鶴瓶さんの呼びかけに、「耳が不便で〜」ととてもお元気な様子です。これは、これは、まさか知り合い、それも、夫が若いころ、大変お世話になった上司にお目にかかれるとは!驚きました。仕事を辞めてからも車で夫の実家に帰る折にはお土産をもって二人で訪ねたりしていましたので、あの家の前あたりの雰囲気に見覚えがあったのです。


番組自体は、いつもの家族を訪ねてというより、観光案内が目的みたいな前半でした。加賀市の魚介類のほとんどが橋立漁港から入ります。小さい頃は叔母さんや従兄たちに橋立に海水浴によく連れて行ってもらいました。
ここで紹介された珍魚というか奇魚の「みずごろく」という魚。キスより少し小さい目の魚ですが、全身が透明のゼリー状のヌルヌルしたものに覆われています。お箸でもなかなかつかめないくらいです。義母はよく煮つけにして出してくれました。久しぶりにこの魚の名前を聞いて思い出しました。

九谷焼を訪ねた鶴瓶さん、荒谷というところを訪ねた時、「娘娘饅頭」の看板が出ていました。山中温泉の奥に、母のすぐ下の妹に当たる亡き叔母さんの家があって、よく訪ねました。箕面にいる数学教師の従弟の実家です。そこのお土産が、この「娘娘饅頭」です。「娘」のことを「にゃぁにゃ」と言いますので、とてもおいしい石川屋の薄皮饅頭・「にゃぁにゃぁまんじゅう」です。

翌日の火曜日、夫は懐かしくてMさんに電話しました。ご本人が出られたのですが耳が聞こえないから奥さんに代わると言って、奥さんと話したとか。収録は9月だったそうです。
その午後、電話があって私が出ました。Mさんからでした。若々しい声でした。すぐ夫に代わってしばらくお話をしていました。どうも、通じているようです。きっと、相手が誰かが分かれば聞こえるんですね。耳の遠い母の場合でも、状況がわかっている場合はかなりの程度話の内容は解るようです。Mさんは、夫からの電話だったと奥さんから聞いて、電話番号をあちこち聞きまわって(我が家の年賀状に電話番号がなかったとか、来年からは入れなきゃ…でした)やっと探し当てて電話を下さったそうです。山の話になって、「雪山は行くのか?」と聞かれて、「まだそこまでは」と答えたら「雪山はやめとけ」だったそうです。通じていますね。

テレビで若いころお世話になった方のお元気な姿を見て、電話で声のご挨拶まで出来て、『鶴瓶に乾杯!』でした。
(写真は上から、木立性ベゴニアの美しい葉、真っ赤なポインセチア、去年の生き残りの姿の悪いベゴニアセンパフローレンス、そして花が鈴なりのストレプトカーパス