4月のお茶のお稽古


3月16日が先月のお稽古日。しとしと雨の降るこの日のお昼前、母が門の外で転んで大腿骨骨折、そのまま入院ということで、私は先生にお電話して欠席。お二人が遅い方がよいということで4月の最終金曜日を選んでくださいました。出かける前に、Nさんにお月謝のことで問い合わせの電話をしたら、なんと、Nさん、「あんたのお母さんと一緒」と。毎月、最初の日曜日に西光寺さんの境内の掃除にボランティアで出かけておられます。この日も、ご主人と二人で出かけられて、あの石の階段を熊手と塵取りを持って、その熊手が引っかかって、4,5段吹っ飛んだそうです。顔を打ち付けて、肩の骨が折れたとか。そのまま救急車で豊中の病院。手術は1週間様子を見て、その結果、手術しないで手をつって固定しているとのこと。ビックリ!

先生のお宅に着くと真っ先に目に入るのが朱色の燃えるようなツツジ。こんな色のツツジは珍しいです。今年は春の花が2週間から1週間ほど早く咲いています。椿はとっくに終わってしまい、いつもなら連休明けにしか咲かないバラが咲いたり。ツツジが満開だったり。先生のお庭も花盛り。白いバビアナヒメウツギも。
お稽古の前に、我が家の母の入院とNさんのケガについて。母は、この日サークル歩行器で初めて歩いたという報告と、ご近所のOさんが交通事故で入院されていたのにバッタリ会ったことも。そして、Nさんの災難について。Naさんのお話では、Nさんは、息子さんに電話で「4回目だろ、気をつけろ!」と叱られたそうです。Naさんと二人、三月末に会ったとき、「息子たちはそれぞれ結婚して、孫もできて、私たち、今が一番しあわせかも・・・」という話をしたところだったんだとか。先生は、すぐ「それは言うたらアカン。言うた後に必ず何かあるよ〜」と言われました。

さて、久しぶりのお茶の時間です。お花は、白い穂が二本出ているので”二人静(ふたりしずか)”、白いのは姫ウツギ、そして、青い花! 我が家でも今年はたくさん咲いて、名前がわからないでいました。「丁子草(チョウジソウ)」といいます。さわやかな取り合わせです。お軸は「心如玉戻様花」と書いてあります。中国で求められたものとか。「心は玉のごとく、花のように(もどる?)」かな。

お茶の4月は、炉を使う最後の月。天井から鎖で吊るす”吊るし釜”です。釜自体が小ぶりで、吊るしてあって五徳がありませんので、炭火が見えます。風があれば、釜も揺れて、涼しさを感じます。5月になれば、風呂釜になります。
そして、お棚は野点もできる旅箪笥。桑の木目が美しい箱型のお道具です。外でお茶を点てようかという季節になったということと言われました。
正面上に鉄のカギがかかっていますので、それを外して、蓋の板を箱の左側に立てかけます。
中には、韓国製の棗(なつめ)が入っていました。暗い中で蓋と身に施してある螺鈿が光っています。先生は、「日本のじゃないから細工は雑よ〜」と。水差しはオーストリアの陶器の蓋物の見立て使い。上の写真はお点前を終えて柄杓と蓋置を飾ったところ。
先月休んでいるので、先にNaさんにお点前をしていただくことに。「五徳がないので、蓋置は五徳の蓋置を使うように」と先生。「無いから使えるのよ」とも。なるほど〜です。Naさんが選ばれたお茶碗は桜の花が描かれたもの。替茶碗は小ぶりで少し浅いものですが、刷毛目の間に薄いピンクの花びらが描かれています。

水屋の2つのお茶碗は私が選んだもの。
厚手の深いお茶碗は珍しい桜色の釉薬
桜の花が彫ってあります。
浅いのは遠山(とおやま)という名前の
春のお茶碗。春霞なのかな。
二人で二服づつ点てた頃、足も限界。

膝の悪いNさんがお休みなので、いつもの立礼式のテーブルは部屋の隅に寄せてあって、椅子もナシ。私たちは、最初の雑談の時からず〜っと畳の上で座りっぱなし。お点前の二服目あたりから、私も足が吊りそうになっていました。ヨーガも一月以上やっていませんし。お干菓子が手つかずなので、先生がお茶を点てるよう勧めてくださったのですが、Naさんも同じ状態だったらしく、二人で、結構ですとお断りして、来月のお稽古日を決めました。主菓子の桜の葉の味がするお饅頭を、これから帰りにNさんのお見舞いによるというNaさんに渡されました。
玄関を出たところに,
床の間に生けてあった二人静が!
入ってくるときには気づかなかったのに、
こんなところに。
よく見ると、白い穂は一本のものも
二本のものも、三本のも!
「ひとりしずか」「二人静」までは
聞いたことがあります。
三本のは「三人静か?」
「聞いたことないよ〜」と先生。
車庫まで、先生のお庭の花の名前を教えてもらいながら。

ニシキギの緑の花、珍しいですね。十字の形をしています。
そして、斑入りのナルコユリは我が家にもありますが、先生のところは緑の葉のナルコユリ

その隣にあるのが、矢作のススキ。
矢羽の形の白い模様が入っています。



次の二枚は、たまたまこの日の朝、写真に撮っていました。
水色の花。この日、名前がわかりました。丁子草(チョウジソウ)です。
お琴の先生だったNさんに頂いた我が家のシラユキゲシ。
先生も鉢植えにしておられました
花入れも、4月までは陶器、来月から籠になります。