日日是好日


1月のお茶のお稽古の時、先生が、樹木希林さんの映画「日々是好日」を娘さんと一緒に見たというお話をされました。数日して、お茶仲間のNoさんから電話があって、映画のタイトルを教えてと言われました。電話の後、私もネットで映画を上映しているかどうか探ってみました。大阪はもう終わってしまって、京都で3つの映画館でやっていることがわかりました。どこも遠いし上映時間も無理があって、映画は諦めました。

それから数日たって、近くのスーパーマーケットの二階、小さな書籍売り場のコーナーで映画の原作になった文庫本を見つけました。著者の森下典子さんを映画では黒木華さんが演じていたのですね。本を読んでぴったりの配役だと思いました。

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買ったその日に読んでしまって、2度目を読み終えましたが、お茶とのかかわり方や感じ方にとても共感いたしました。私の場合は、森下さんのように若くないので、いちいちの決まりごとについて反発したり、疑問を持ったりすることもなく、逆に、毎回のように同じ注意を受ける物覚えの悪さで先生に迷惑をかけて申し訳ないと思ったほどです。

森下さんの場合は毎週1回のお稽古。私の場合は、1か月に1度のお稽古ですので、4分の1.やっと、2年というところですが、書かれていることに頷くこと頻りです。副題に「『お茶がおしえてくれた15のしあわせ』と書かれていますが、これがピッタリなんです。五感で自然を感じることとか、今に集中とか。

森下さんの先生は武田のおばさんですが、私のお茶の先生は、母のお友達の102歳のMさんの娘さんのYさんです。小中の同窓生のM君の一番上のお姉さんのYさんでもあり、英語のお相手をしていた長男と同い年の娘さんのお母さんでもあります。そのY先生の教え方が、同じ表千家という流派だから当たり前なのかもしれませんが、武田のおばさんと同じというのも驚きでした。

ところで、今日は移行したブログのタイトルを息子に頼んで元に戻しました。ついでに新たな写真をつけて副題に「日日是好日」と付けました。これは、森下さんの著書のタイトルでもありますが、私の場合はお茶とは関係なく、昨年、父の最晩年の5か月ほどを父と暮らしたとき、父を見ていて、つくづく生きていることは有難いこと、日々、これ、好日だと思い知りました。夫に言わせれば、「今日より良い明日はない」ということであり、森下さんなら、雨の日も、晴れの日も、日々、これ、好日・・・ということです。

世の中、政治の方は最悪を迎えていますが、それでも、何とか健康でくらせていける日々は、これ、好日です。よき日をつづっていけることを願って再スタートの副題とさせていただきました。