◎「一寸の虫にも五分の魂」、日本とアメリカの関係を考える時、私はいつも、この大きさ(圧力かな)に対して政治家なら、交渉では五分の魂を見せてほしいと思ってしまいます。魂とは何か、日本国憲法の精神ですね。日本は米国と戦って、米国に負けました。最後は原子爆弾による市民の夥しい命を犠牲に。日本はアメリカに何も言えないのではありません。独立国としての矜持、プライドを持った政治家を選ばないと。政治家が卑屈で大きなモノには従うという奴隷根性では困ります。言うべきことを言う、ダメでも主張する、ダメだったらダメで国民に知らせる、どんな理由でダメだったのか国民に知らせる。勝ち取る気概と現実に勝ち取る経験を重ねて独立国になっていってほしいと思います。
🔲それなのに、今の政権は・・・政権交代をしない限り無理ですし、野党も…ないに等しい。本当に大変な事態になっていますね。国民がしっかりしないと・・・
🔲「アメリカに守ってもらっているから・・・」というのは、自ら対等の関係から降りることになりますね:
🔲首都上空を外国軍のヘリコプターが飛び回るなんて国、日本のほかにもあるんでしょうか?
🔲「(↓)アメリカ人は言葉で説得できる相手なんです」ということを是非一度政治家は挑戦してみてほしい。まずは言葉を扱う政治の場でアメリカに堂々と日本の主張をぶつけてほしい。 沖縄の7割が反対する辺野古の基地埋め立てでさえ日本政府はアメリカに民意を伝えていません。やはり民意を代表する政治勢力を勝たせないといけませんね:
🔲損得勘定の点でも日本はアメリカの得・日本の損を引き受けてしまっているのですね:
🔲さてバイデン大統領のアメリカですが、金曜日の「特別な1日」さんから、一部引用です:
『イチゴのソフトクリーム』と『311で変わったこと、変わらなかったこと』 - 特別な1日 (hatenablog.com)
今朝の日経にもこんな記事が出ていました。アメリカが対中国で同盟国と中距離ミサイル網を築きたい、というのです。
🔲日経新聞の内容を途中から引用すると:
日本経済新聞が入手した要望書は「中国抑止に向けた重要な軍事能力に(財政面の)資源を集中させる」と明記。「先制攻撃は(自国にとって)あまりにも打撃が大きく、失敗すると思わせることを目的としている」と狙いを説明している。中国側の反発は必至だ。
米政府と議会は1月に成立した国防権限法でインド太平洋地域の米軍強化に向けた基金「太平洋抑止イニシアチブ」を設置した。要望書は基金の活用策を具体的に示したもので、バイデン政権下で米軍が進めるインド太平洋戦略の大枠となる。
日本の防衛白書によると、米軍はアジア太平洋に約13.2万人の兵力を配備している。インド太平洋軍が要求した22会計年度の予算は46億ドルで、21会計年度に計上した22億ドルから2倍超に拡大。米政府が対ロシア向けにこれまで計上してきた年50億ドル前後に匹敵する規模をめざす。
20年時点では今後6年間の要求額を約201億ドルとしていたが、今回は273億ドルへ約36%増やした。背景には、台湾や東シナ海、南シナ海での中国の活動に警戒が高まっていることがある。
要望書は中国対抗の柱として「第1列島線に沿った精密攻撃ネットワークの構築」をあげた。地上配備型ミサイルの活用を拡大する。米軍は核弾頭搭載を明確に否定しており、通常兵器による対中包囲網を築く。
海兵隊は中国艦船を標的に、射程200キロメートル程度の地対艦ミサイルの開発に着手している。地上移動式の無人車両に搭載して機動性を高め、中国のミサイル攻撃を回避する。陸軍も地対艦ミサイル配備をめざしている。
ミサイル網は「西太平洋の島々へ地理的に分散する必要がある」とも指摘した。少数の基地に部隊を集中させれば、中国軍の集中攻撃を浴びて米軍の戦力が一気に低下するリスクがある。拠点を分散させて共倒れを回避する狙いだ。基金をオセアニア地域や東南アジアでの拠点整備に充てる。
米国はこれまで海軍と空軍を主体に中国への対抗戦略を練ってきた。1996年の台湾海峡危機では空母派遣で圧倒的な軍事力を示して中国の挑発行動を抑止した。
現在は中国が多彩なミサイルを持ち、小笠原諸島からグアムを結ぶ第2列島線内への米軍接近を阻止する態勢をとる。海軍や空軍を主体とした米国の従来戦略は通用しにくくなっている。
とくに中国が強みを持つのが地上配備型の中距離ミサイルだ。国防総省によると中国は同ミサイルを1250基以上保有しているが、米国はゼロ。その差が歴然としている。19年に中距離核戦力(INF)廃棄条約が失効するまで射程500~5500キロメートルの地上配備型ミサイルの開発を禁じられてきたためだ。
上院外交委員会の共和党トップのジム・リッシュ議員は書面インタビューで、中距離ミサイル配備の是非について「日米で議論の必要性が増している」と指摘した。日本政府高官も、インド太平洋軍による対中ミサイル網の整備を現時点で議論していないとしたうえで「日本にとってプラスだ」と歓迎する。
アジア諸国は米国のミサイル部隊を受け入れるほど中国の攻撃対象となり、経済で報復を受けるリスクもある。対中包囲網の実現へ課題は多い。
🔲この記事を受けて、SPYBOYさんはブログでこう書いておられます:
アメリカは同盟国と共同で対抗すると言っているので、間違いなく日本に話が来るでしょう。さあ、どうしましょう。
これに対する反応って想像できます。安保法の時と同じです。アメリカが要望してくる→政府は丸呑みする。まともに説明しない→野党・市民はムキになって反対する。でも代案はない、こんなパターンじゃないでしょうか。
ミサイルを配備する場所は中国の攻撃を受けるリスクは高まります。一方 ミサイル網が抑止力になる、という見方もある。
配置場所が攻撃を受けるリスクを重く見て、ミサイル網配置に反対するのも理屈としてはアリですが、じゃあ、強引な中国に対してどうするのでしょうか。
香港や台湾の例を見ても昨今の中国がいざとなれば力づくで来るのは目に見えています。対話は必要ですけど、習近平には対話が通じない可能性はかなり高い。アメリカだけじゃなく、これからイギリスやフランスが軍艦をわざわざ東アジアに回航させるそうですが、中国の脅威は現実、とボクも思います。
逆に、ミサイル網を構築して抑止力にする、のも理屈としてはアリです。しかし今の政府ならアメリカのいう事を丸呑みして、日本ばかりリスクを負う可能性も高い。軍拡競争になるリスクもあるし、もしかしてミサイル網が抑止力にならない場合もあるかもしれない。
いずれにしても簡単に答えが出る問題ではありません。どちらも一長一短ある。どっちが得が多く、損が少ないのか、やっぱり冷静な議論、損得を話し合うべきでしょう。
ところが左右ともに日本人は損得を計算するのが苦手です。100%OKなんて答えなんか世の中にはないのだから、精神年齢の問題かもしれません。