◎23日(日)/車の中で昼食を済ませて金子みすゞ記念館を探しながら大きな道を走っていると「センザキッチン」という道の駅のような建物が見えました。帰りに寄ろうということで、12時50分、まず金子みすゞ記念館へ向かいます。
窓の下の壁面に金子みすゞの詩を書いて張り出している建物、公民館でした。
金子みすゞ(1903~1930)は明治36年4月11日、ここ仙崎(今は長門市)で、父庄之助、母ミチの長女として生まれ、テルと名付けられました。3歳で父を亡くしています。16歳の時母が文英堂主人松蔵と再婚。
公民館の前が駐車OKとなっていたので車を置いて歩いて記念館を探しました。大分迷って引き返したところで見つけて入ることに。最初から決めていたわけでなく、そういえば・・・と二人で思いついての事だったので地図も見ていなかったせいでした。
入るとすぐの土間の真ん中に書籍を並べる台があって壁面は書棚。当時の書店を復元してあります。帳場がある和室側から移した写真。ピントが合っていませんがこれしかないので。
二階のみすゞさんのお部屋。箪笥が懐かしい感じ。
お店の書棚。<20歳(大正12年)6月よりペンネームみすゞで童謡を書き、雑誌に投稿をはじめる。西條八十から「若き童謡詩人の中の巨星」と称賛される。>
煮炊きをするかまどのある土間と居室。
少女時代の年表。
<17歳(大正9年)大津郡立大津高等女学校を卒業(答辞を読む)>
<23歳(大正15年)上山文英堂店員と結婚。童謡詩人会に推されて入会。『日本童謡集』に「大漁」「お魚」が掲載される。11月長女ふさえ誕生>
<昭和5年2月27日離婚。3月9日三好写真館にて写真を撮る。3月10日上山文英堂にて死去。享年満26歳。>
「童謡詩人 金子みすゞ」の復活
<26歳の若さでこの世を去った金子みすゞは、いつしか「幻の童謡詩人」と語り継がれるようになりましたが、半世紀を経た昭和57年、矢崎節夫氏の《みすゞ探し》の結果、手書きの三冊の童謡集が、弟上山雅輔氏の手元にあることが分かり『金子みすゞ全集』として出版、みすゞ甦りが始まったのです。>(以上記念館パンフレットより)
私が観た1995年のNHKの番組では弟を山本耕史さんが演じていてとても印象に残っています。劇団若草の創始者の上山雅輔役を「若草」出身の山本さんが演じていたのですね。金子みすゞは「おしん」の子役時代を演じた小林綾子さんでした。(こころの王国 童謡詩人・金子みすゞの世界 - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇ (tvdrama-db.com)
記念館に1時間ほどいて、外に出る。
「センザキッチン」で鮮魚の一夜干しを学生時代の友人たちに宅急便で送ることに。
建物の裏手は海。
2時40分ごろ次の目的地、萩へ向かって出発。15時10分松陰神社の駐車場に車を置いて美しい松が茂る松陰神社に向かう。夫の目的は松下村塾。私は20年前、Wさんと萩市内を貸自転車で走り回ったので2度目。離れた駐車場から松が見事な松陰神社の中にある松下村塾を目指して・・・
正面入り口。
あれっ? 出身者の顔一覧の写真を撮り忘れている! ネットでお借りします。
吉田稔麿、高杉晋作、久坂玄端、木戸孝允、伊藤博文、大隈重信などなど。
横手に回ると松陰先生の掛け軸がかかっています。8畳間ですね。
明治維新は1868年でした。その11年前のわずか1年間で徳川幕府を倒して新しい世を目指す人たちを輩出したのでした
大きな石に「薩長土」と書かれていたので思わずカメラを向けました。
松の大木に覆われた松陰神社を後にしたのは3時40分過ぎでした。
さて、今夜は中国山地の山の中のパーキングで車中泊の予定です。今日のうちに出来るだけ走っておけば明日は楽です。夫の計画では8時ごろ広島の帝釈峡という予定。高速に入る前に、国道315号線を走って缶ビールを求めてコンビニ探し、なかなか見つからないものです。4時半を過ぎると空は西に傾いた太陽が雲をバラ色に染め始めました。やっとコンビニが見つかりました。これから中国道へ向かいます。
Wさん宅に寄るとき降りた鹿野インターを目指します。5時頃、河内峠で標高585m。
5時17分、高速の中国道に入る。中国道は山口県と島根県の山中を行ったり来たりしているようですが、この辺りから車を止めて店開きが出来そうなパーキングを探して一つ一つのパーキングに寄りながら走ることに。他の車が駐車していなくてトイレがきれいな所、そして車が直に付けられるところを探しているようです。6時ごろの写真。看板に「広島県」が出てきました。
出かける前のドライブ雑誌では角島(つのじま)と青海島(おうみじま)に寄るつもりでした。仙崎のところで先は無いものとUターンしてきましたが、あの先に青海島があったのでした(と言ってもあの道ではないはず。地図で調べていなかった)。途中で変わったのは金子みすゞ記念館の案内が出ていたので「行こう!」となったからでした。
残念ではありますが、金子みすゞ記念館はとても良かったです。帰りに童謡集「明るい方へ」も買ってきました。夫も良かったと言ってたので、これはこれで大満足です。これから最後の一泊。明日の最終目的地は我が家です。