「鈴木邦夫さんを悼んで(内田樹)」「(惜別)上村好男さん」「国会を報告の場にするな(福井新聞)」「入管法改悪反対」などアレコレ

🔲朝日新聞、昨日の夕刊に昨年10月に亡くなられた上村(かみむら)好男さんの追悼文が掲載されました。水俣病の胎児性患者だった智子さんのお父さんです。棺の中の上村さんの顔が少し左を向いているのは、智子さんをだっこしていたからだと。今朝の「shuueiのメモ」さんも取り上げておられます(惜別)上村好男さん 水俣病互助会長、胎児性患者・智子さんの父 - shuueiのメモ (hatenablog.com)

🔲国会が議論の場になっていないと:

国権の最高機関である国会は首相の「決断」の事後報告を聞くだけの場ではない(福井新聞論説、2023年1月27日)fukuishimbun.co.jp/articles/-/171「首相の答弁は演説の域をほとんど超えず、論戦とは言い難い」「野党が『乱暴だ』などと批判したのに対し、首相は『問題ない』として正面から答えなかった」
 
【論説】岸田文雄首相の施政方針演説に対する代表質問で衆参両院の論戦がスタートした。ただ、首相の答弁は演説の域をほとんど超えず論戦とは言い難いのが実情だ。国
会閉会中に防衛費大幅増や次世代型原発への建て替え方針など重要施策の「大転換」を相次ぎ決定した首相を野党が「乱暴だ」などと批判したのに対し、首相は
「問題ない」として正面から答えなかった

🔲一度廃案になった入管法なのに、そのままに近い形で再提出?

2年前、廃案となった入管法改正案が原型を留めたまま今国会に再提出されることをうけ、国会では学生ら市民が抗議の声を上げています。 入管が適切な処置をせず亡くなったウィシュマさんの裁判も終わらないそばから、法務省は強制送還を可能にする法改正に踏み切ろうとしています#入管法改悪反対
 
 
抗議の声を上げる田所さん(POSSE)
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小雨が降りしきる中、国会に集まった抗議する市民
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プラカードをもった女性
Immigpants & refugees are welcome here 
Racists are not
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🔲三浦瑠璃氏、「成長戦略会議」で「メガソーラーのライバルである洋上風力を攻撃し、資料で太陽光業会の要求を列挙した」とか:

山崎 雅弘さんがリツイートしました

「深刻なのは、これが成長戦略会議という政府機関に提出された資料だということだ。有識者会議の委員はみなし公務員なので、これは(夫からの資金供与による)収賄罪に問われる可能性もある。少なくとも、有識者会議の委員としての利益相反は明らかだ。」
 
三浦瑠璃氏は、夫の再エネファンド「トライベイキャピタル」が家宅捜索を受けてから1週間、毎日ツイッターのトレンドのトップを独走しているが、今日にな
って、夫が業務上横領の容疑で捜査を受けていることが分かった。三浦氏は「私としてはまったく夫の会社経営には関与しておらず、一切知り得ないことではございますが、捜査に全面的に協力する所存です」と
いうコメントを出したが、これは本当だろうか。
 

🔲公文書を勝手に処分するという考えられないことが安倍首相時代から続いています:

安倍国葬に関する岸田首相官邸内閣法制局の協議について、記録を作成していないか廃棄したため「情報開示できない」というのは安倍国葬が「正当な法的根拠に基づいたものではなかった」という何よりの証拠なのに主要メディアはもう「終わったこと」として検証もしない。
官邸側は、記録を作成していないか破棄したという理由で、文書そのものがないと主張している。岸田政権は国葬実施の後で、有識者識者から国葬の妥当性についてヒアリングを行なったが、岸田首相の判断根拠についての重要な記録を示さないまま見解を求めたことになる
 
Tansaは2023年1月27日、岸田文雄首相に対して、行政不服審査法に基づいて審査請求を行なった。国葬実施の是非を官邸側が内閣法制局と協議した記録を、Tansaが情報
開示請求したのに対して不開示決定したことへの措置だ。官邸側は、記録を作成していないか廃棄したという理由で、文書そのものがないと主張している。岸田政権は国葬実施の後で、有識者から国葬の妥当性についてヒアリングを行なったが、岸田首相の判断根拠についての重要な記録を示さないまま見解を求めたことになる。
引用ツイートournal/9638/
(続き)首相が内閣法制局を抱き込んで、法的根拠がない政治宣伝イベントを巨額の国費を注ぎ込んで強行した。意思決定のプロセスは「記録がないので誰も検証できない」 その首相が息子を秘書にし、息子は公用車を観光で私物化政治が未熟な三流腐敗国のやることですよ。
 
 岸田文雄首相の長男で、首相の政務秘書官を務めている翔太郎氏(32)が、首相の欧州・北米歴訪に同行した際、公用車を使って観光や買い物をしていたと26日発売の
週刊新潮が報じた。磯崎仁彦官房副長官は26日午後の記者会見で、今回の公用車の運用状況について「点検をしたい」と述べた。

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「広報用写真を撮りに行った」「首相が配るお土産を買いに行った」これが国の公用車を使う理由として通用すると、今の岸田政権は理解している様子ですが、でもNHKも朝日も毎日も全然本気で批判しないので「やっていいこと」になる我々は倫理の底が抜けた国に住んでいます。
引用ツイート
 
 
鯉田 勝紀
 
@koiron1021
社長の単なる私用旅行で経費として認められるかという税務調査の指摘に対して、「(HP用か何かの)写真を撮りに行った。その写真は無い」と説明すると会社の経費になるという政府見解が発表されたのですね。
 

🔲蛙ブログで鈴木邦夫さんを検索すると、一番古いので2010年の記事「マガジン9条」の「鈴木邦夫の愛国問答」を取り上げていました。井上ひさしさんに脅迫電話をかけてやり込められるエピソードを書いておられました。内田樹氏の、鈴木邦夫さんは「独立独行『自立の人』」という内田樹氏の追悼の言葉から一部引用です:

・カレンダーを検索したら、はじめて鈴木さんとお会いしたのは2013年7月7日に西宮で開かれた「鈴木邦男ゼミ」でした。ゼミの対談相手に招かれてものすごく緊張して行ったことを覚えています。鈴木さんは武道の話に興味を示して、政治の話題よりも武道のことばかり話していました。
・その時にゼミの仕掛け人だった鹿砦社の福本高大さんが対談本を企画してくれました。『慨世の遠吠え』の1と2を出すことができました。2のあとがきをブログに上げておきます。僕からの鈴木邦男さんへの感謝と敬意の言葉です。ご冥福をお祈りします。

小津安二郎はこんな至言を残しています。
「どうでもよいことは流行に従い、重大なことは道徳に従い、芸術のことは自分に従う。」
 鈴木さんもたぶん小津安二郎のような重層構造になっているのだと思います。
 僕とのこの対談でも、「どうでもよいこと」については僕のおしゃべりをにこにこ聞き流し、「重大なこと」については興味深げに質問をします。でも、「ほんとうにたいせつなこと」については僕に同意を求めることさえしない。鈴木さんは自分が確信していることについては他人の承認を必要としていないからです。
 だから、鈴木さんは誰とでも会うんだと思います。どんな本でも読む。教えられて気づいたことがあればにっこり笑って「あ、そうか」と膝を打つ。この開放性と身のこなしの柔軟さは、鈴木さんにとってのぎりぎり削ぎ落として最後に残る「絶対に譲れないところ」が細身の刀身のように鈴木さんの魂に深々と突き刺さっているからだと僕は思います。「そこだけは何があっても譲れないところ」をわきまえている人にとって、それ以外のことはすべて些事である。そういうことだと思います。
 鈴木さんは「独立独行の人」であると思うと最初に書きました。それは、鈴木さんのあの温顔の下には、「ほんとうにたいせつなこと」を貫くためには、誰の同意も承認も求めない、そのようなものを求めても仕方がないというきっぱりとした禁欲と諦念が蔵されていると思うからです。鈴木さんが笑顔を絶やさないでいられるのは、まわりの人間が鈴木さんをどう遇そうと、どう評そうと、それに動じることがないからなんだと思います。