「日本のメディアと韓国の戒厳令」と内田樹氏『韓国民主主義の強さ』

🔲テレビの国会中継を聞いていると、少なくとも議論がかみ合っているので面白い。あの頃から見ると雲泥の差。安倍政権下の国会が如何にバカにされていたか、あるいは安倍さんが元々議論出来ない人、議論する気もない人だったのかも:

石破さんを支持するわけではないけど、安倍内閣時の、金持ちの息子が小遣い銭で悪童たちを味方をつけて学級崩壊をさせて、物を言うたびにいちいち無駄にマウント取りで毒づいたりニヤニヤ冷笑したりして討論をストップさせる、みたいな光景がないだけで、ほんと、国会がまともに見える。

🔲日本学術会議の会員任命拒否という権力による介入を行ったのも安倍政権:

その安倍・菅政権の学術コミュニティへの敵対的な姿勢を前提としたこの懇談会は解散して、より建設的な政府・学術コミュニティ関係を前提とした新たな懇談会を構成すべきときではないだろうか。野党は石破政権にこうした問題についても取り組みを求める必要がある。
引用
 
 
@Shimazono
日本学術会議の改革の動きは、安倍政権から菅政権に移行する時期の会員任命拒否問題から始まった。まったく理由がわからない誤った措置を行ったのは当時の政府だ。政権基盤がかわった今、まずこの会員任命の誤りを認めることから始めるべきだろう。
yomiuri.co.jp/politics/20241

🔲石破首相、裏金問題で「禁止より公開」!?

公開したくないので収支報告書に記載せず裏金をつくってきたのに、いまだに「禁止よりも公開」というのは、裏金を続ける気満々!  企業・団体献金、石破首相「我々の立場は一貫して禁止よりも公開だ」…透明性高めるべきとの考え示す(読売新聞オンライン) #Yahooニュース

 

🔲韓か戒厳令、日本のメディアは民主主義の危機という理解ができなかったのでは?

内田樹さんがリポスト

このニュースをBBCが報じていることが非常に興味深い>
引用
 
 
BBC News Japan
 
@bbcnewsjapan
BBCニュース - 「何もしないなんて無理だった」 戒厳騒動の中で兵士の銃をつかんだ女性が心境を語る bbc.com/japanese/artic
 
 
 
 

内田樹さんがリポスト

NHK朝6時のニュース「韓国大統領〈非常戒厳〉で混乱」🙄 なにこの見下したような見出し。「韓国、大統領によるクーデターを国会が制圧」でしょうが。そしてさらに驚いたことにNHK衛星の朝のワールドニュースの韓国KBSのコーナーでも、戒厳令を報じてる時間帯を取り上げなかった😳本邦の報道終わってる

内田樹さんがリポスト

KBS「戒厳令です!」
BBC「韓国戒厳令です!」
CBS「韓国戒厳令です!」
カナダCBC「韓国戒厳令です!」
CCTV「韓国戒厳令です!」
台湾TBS「韓国戒厳令です!」
日本のテレビ「いよいよ年末!クリスマス商戦たけなわ!羽田では無課金おじさん来日です!」
 
もう何なのこの国
 
韓国国防部と統合参謀本部は尹大統領が再度戒厳を宣布したとしても従わないと表明。それをやってしまったら国民の信用を完全に失い、軍と国防が崩壊するとわかっているのだろう。1960年安保で岸首相がデモ鎮圧のために自衛隊を治安出動させようとしたのに対し、赤城防衛庁長官が拒否したことと重なる。
引用
 
 
徐台教(ソ・テギョ, 서태교)
 
@DaegyoSeo
さらに今日午後13時半、国防部は立場表明を行いました。戒厳における責任を痛感し国民に謝罪すると共に検察の捜査に積極的に協力すると、さらに一部(注:野党)が提起するような「2度目の戒厳の情況」は事実でなく、発令の要求がある場合にも国防部と合同参謀本部は絶対に受け入れないと明かしました。


x.com/daegyoseo/stat…

 

 
 
いくつかの世論調査。尹大統領の弾劾。賛成73.6%、反対24.0%(リアルメーター、調査期間12月4日、発表5日)。尹大統領の支持率(国政への肯定評価)は16%、不支持は75%(韓国ギャラップ、調査12月3〜5日、発表6日)。なお戒厳以降の4日〜5日に限れば同13%、80%。朴槿惠弾劾時(16年12月)よりやや高い。

🔲内田樹氏の6日の韓国の戒厳令についての記事を紹介です:

朝鮮半島が歩んできた歴史的変動の中で、韓国社会がもがきながら多少振りが大きくても善処を信じて歩もうとする、その姿に触れていたいと思っています。都度の実感と経験を日本語に置き換えるのは容易ではないですが、安易にまとめずジリっと送り出しています。やむを得ない仕方ないが苦手ですし☺️
引用
 
 
@levinassien
韓国の事件について今の段階での短いコメントを書いておきました。blog.tatsuru.com/2024/12/06_120

内田樹研究室

2024-12-06

韓国民主主義の強さ

 ぐっすり寝て朝目覚めたら「韓国で戒厳令が布告されて数時間で解除」というニュースで起こされた。それからTwitterで調べられるものを調べた。そして、韓国の議員とメディアと市民たちの瞬発力に驚かされた。
 目の前で政治的な激変が起きた時に、それが何を意味するのかただちに理解し、逡巡せずになすべきことをなすというのは口で言うほど簡単なことではない。武道では「機を見る」と言う。機を逸すれば歴史は別の軌跡をたどることもある。戒厳令の解除があと半日遅れたら、市民と軍人の間で流血の惨事が起きていたかも知れない。そうなっていたら過去44年かけて築き上げてきた韓国の民主主義に深い傷がついただろう。
 1980年の光州事件の時は全斗煥が布告した戒厳令に抗議する学生市民のデモ隊と空挺部隊が衝突して、多数の市民が射殺された。犠牲者の数は軍部は144人としているが、その何倍もの市民が殺されたと言われている。
 それから44年後に、また戒厳令下で市民と軍人が向き合った。けれども、今度は死傷者を出さずに戒厳令が解除された市民たちの大統領の民主主義破壊を許さないという断固たる決意と、軍人たちの抗命ぎりぎりの節度があってはじめて今回の戒厳令の合法的な解除が成功したのだと思う。これは韓国の人々の民主主義建設の努力のみごとな「果実」である。
 たしかに韓国の政体は決して出来がよいとは言えない。議会と対立してしばしば大統領は任期なかばで「レームダック」化するし、有権者たちは統治能力に欠けた人物を繰り返し大統領に選んできた。かつての大統領が囚人服を着て法廷に立ち、獄に繋がれる姿も繰り返し見せられて来た。それでも、この欠陥の多い制度を必死で運用してきた韓国市民の努力は高く評価しなければならないと思う
 翻って(この言葉は使いたくなかったが)日本のメディアの反応の鈍さに私は胸を衝かれた。深夜の出来事とは言え、地上波テレビはNHKが10分ほどニュースを流しただけで、あとは隣国の政治的危機を報道さえしなかった。「目の前で政治的激変が起きた時に、それが何を意味するのかただちに理解し、逡巡せずになすべきことをなす」ということができなかったのである。そこで何をしようとも、その行為が軍人によって阻まれたり、逮捕拘禁されたりするリスクがゼロという状況で、日本の地上波テレビはただフリーズして、予定通りの番組を流していたのである。
 そんな無能で定見のないメディアが日本の民主主義が揺らいだ時に適切な報道をなしうるだろうか。私は無理だと思う。
 はっきり言わせてもらうが、地上波テレビはもう「報道」を名乗る資格がない。中の人たちもその自覚を持った方がいい。
 それでもまだメディアの内部にももう一度「報道」機関に立ち戻りたいと思っている人はいると信じたい。だが、もうあまり時間は残されていない。