12月のお茶のお稽古

月曜日の午後、今年最後のお稽古でした。(写真の縮小がうまくゆかず大きいままで↓)
お部屋には立礼式のセットがだしてありました。
まず床の間のお花と掛け軸。備前の花入れに紅白の椿かと思ったら、ピンクの西洋ぼう?という名前の椿だそうです。木の枝は蝋梅の莟です。
備前のような花入れの場合は漆を塗っていない花台を使うそうです。色々決まりがあるようです。
掛け軸は「無事是貴人」で、”無事=何事もない”という言葉は一年の締めくくりの12月にふさわしいのでよく使われるようですが、また、年の初めに1年の無事を祈るという意味を込めて使うこともあるそうです。「何事もなく過ごせた人は貴人だ」ということは「偉い人」というより「奇特」と取って「良かったね」という意味で読んでみました。
香合は鴨の形の陶器。「なんでカモかわかる?」と言われ、「脂が乗ってるから」と鴨鍋を思い浮かべてつい答えてしまって笑われました。「冬の渡り鳥」が正解です。お部屋の隅に珍しい三重棚が置いてあります。これも、冬のお道具で、重ね重ねを連想して12月に使うそうです。今日は立礼式のお稽古なので使いません。


さて、トップバッターになってしまいました。今回は2週間しかあいていないのにスッカリ忘れてしまっていました。水屋での仕組み茶碗から、セットのテーブルの置き場所から動作の順序。一つ一つ先生の指示がなければ思い出せません。次何するんだったっけ?という間が何回も。2番手はその点見ながら復習できますが、トップはそういうわけにいかずです。所々記憶が甦って、そうそう、こうだった。2服目のころにはNoさんも来られて3人で。淡いブルーの蓋置は「夜学の蓋置」といって夜学ぶための行燈(あんどん)カバーを模したものです。
立礼式を3人でお稽古した後、初釜用のお濃茶のお稽古です。特別の袱紗を添えて、タップリ注がれたお茶を3人とか5人で回し飲みをする作法を教えていただきました。去年もそういえば教えていただいたと少し思い出しました。さあ、これでお仕舞と片付けだそうとしたら、先生が、ちょっと待っててと奥へ。3人で雑談をしていると先生がお盆を手に戻ってこられました。おぜんざいです。めいめいお盆に入れて、これもお料理を受け取るときのお辞儀の仕方や受け取り方のお稽古を兼ねて。一年のお仕舞の素敵なしめくくり。先生に一年のお礼を伝えて今日のお稽古は終わりました。

来年8日が初釜。Naさんは神社の方が忙しく出席は無理。Noさんはお正月で帰省する子供たち一家と重なって無理。私一人で心細い限りですが、ほかのグループの方たちの後にくっ付けていただいて真似ながら何とかなるでしょう。暮れの最後のお稽古で、いつも何かと頂きものをするお二人に私は手作りのコサージュを持っていきました。私も胸元に赤いのを付けていきました。先生には夏に貰って頂いていましたので、今回はお二人に。これで、思い残すことのない最後のお稽古になりました。