冷温停止宣言と「小沢事件は”幹部の妄想”」

政府は、16日(金)、福島第一原発の1〜3号機の原子炉が「冷温停止状態」を達成したと宣言。
早くから「冷温停止」という言葉そのものが、炉の状態が正常に働いている時に使われる言葉で、事故で炉に穴が開いた状態で使うことは不適当だと指摘されています。それなのに、ずっとこの言葉にこだわり続けている政府の姿勢そのものが、住民や国民の不信感の元になっていることが分かっているのか、いないのか。とにかく、こういう事がまたまた新たに政治不信を積み重ねる結果になっています。
20ミリシーベルト以下なら除染して暮らせるということで汚染地域に住民を戻すつもりなのでしょうか。一般国民は1ミリシーベルトという法律があります。それなのに放射能を扱う特殊な仕事の人たちにのみ許されている20ミリシーベルトという許容線量を一般の人にまで拡大してしまうことの怖れや責任をどう感じているのでしょうか。
16日の日経夕刊記事から:

 東電は原子炉圧力容器の底部温度がセ氏100度以下を保ち、新たな放射性物質の外部放出も抑えられていることから、冷温停止状態の条件は満たしたと判断。安定状態を維持するための施設運営計画を国に報告、妥当と認められていた。


 一方、圧力容器から溶け落ちた燃料の場所や状態は不明のまま。11月に再臨界を疑わせる放射性キセノンが検出されたり、12月に汚染水の蒸気濃縮装置から水が漏れたりするなど、トラブルも続いている。より安定した状態を保つには、原子炉の状態の監視や仮設装置の補修は不可欠だ。
 30〜40年かかる廃炉に向けた課題も残る。損傷した原子炉の修復や核燃料取り出しなどは世界的にも実例がなく、必要な技術の研究開発から始めなければならない。また、政府が計画する避難区域の見直しには、住民の健康への影響をできるだけ軽減するため、継続的な除染作業も求められる。

除染すれば本当に健康に問題なく居住できるのか、出来ないときはどうするのか、政府は逃げずに早く取り組むべきです。

同じく16日の讀賣夕刊には、「陸山会」の土地取引を巡り、政治資金規正法違反(虚偽記入)に問われた小沢一郎民主党元代表の第10回公判(16日午前東京地裁)で、元会計責任者大久保被告(1審有罪、控訴)を取り調べた大阪地検特捜部元検事・前田恒彦受刑者(村木さん事件の証拠<フロッピーディスク>改ざん事件で服役中)が証人尋問で、「私の取り調べに問題はなかった」が、「陸山会事件の捜査には問題があった」と東京地検特捜部の捜査を批判する発言を。讀賣夕刊記事から:

(大阪から東京に)応援に呼ばれた際、同(特捜)部幹部から「特捜部と小沢との全面戦争だ。小沢を挙げられなければ特捜部の負けだ」と言われたとも述べた。
 一方、前田元検事は、当時の捜査について「見立てが違うと感じていた」と証言。問題の土地取引の4億円の原資を企業からの裏献金としていた特捜部の見立てを「幹部の妄想」「夢物語」と批判し、「現場の検事には厭戦ムードが広がっていた」とも述べた。

前田受刑者、怖いものなしの居直りなのか、本当に大阪から見た東京の異常だったのか・・・。
特捜部幹部の「妄想」とか「夢物語」とは、つまり「デッチアゲ」のことですね。
「日々坦々」さんの16日のブログ(http://etc8.blog83.fc2.com/)には「小沢裁判に新展開」として、東京地裁で前田受刑者の証言を目撃した江川紹子さんのツィッターからのツィートも紹介されています。
我が家のクリスマス忘年会でも政治が話題になり、少子化の話からフランスの話になりました。そして、日本だって、民主党は最初「子供は社会で育てよう」とか良いことを言ってたのに〜途中からおかしくなったのよ、という話に。途中からおかしくなった原因はコレでしたね。
小沢さんが、もし”デッチアゲ事件”で政治の表舞台に出られなくなったことが民主党の変質、大量得票の国民の期待を裏切る結果を招いたんだとしたら、「小沢さんを亡き者に」と企んだ人たちの狙いは今の状態だということです。
政治が混とんとして、一番政治が必要とされるときに政治不在で、震災からの復興も、原発事故の被災者の救済もままならない、エネルギー問題での国の方針も変換できず、沖縄の問題も解決ままならず、海外から見ても日本は広島・長崎・第五福竜丸・福島と繰り返す放射能被害に為す術なく・・・。これでいいわけがありません。仕掛けた人の思うつぼになってはいけません。既得権益者側の必死の抵抗が今のこれなら、これを乗り越えなければ日本の改革は出来ないということです。税金は日本人の幸福のために使われるべきです。
一昨日の集まりでも、最後は私たちが政治家を選んで政治を変えるしか道はないとOさんが言っていました。遠い道のりの話に聞こえて3人とも正論ではあってもすぐには肯けないでいました。それでも、どんな大阪じゃなくて、どんな日本にしたいのか、どんな外交をしたいのか、どんなエネルギーを使いたいのか、私たちが考えて、決めて、同じ考えの政治家を見つけて、その人を代表として送り出すという、民主主義の基本に戻るしかないのですね〜。

写真は昨年Nさんに頂いた満開のカニシャボテン。植木鉢に差し芽して頂いたのできっと肥しの効いた土が良かったのでしょう、豪華な花をたくさんつけて豪勢! 白かと思った莟の花はピンクでした。