「あきれ果ててもあきらめない!」と「いよいよ憲法改悪、国防軍創設?」そして「「沖縄の声に平和のビジョン」(ジョン・ダワー)


◎1月22日に東京地検が、2012年に福島原発告訴団が告訴をし検察審査会が起訴相当として再捜査になっていた事件について、勝俣元東電会長らを再度、不起訴処分としました。
その日、告訴団の団長武藤類子さんは「東京地検による再度の不起訴処分に対し、大変憤りを感じています。7省庁や推本など、国の機関が福島沖の大津波を想定するよう発表しており、東電は貞観型の津波が敷地を超える可能性があり、対策が必要だという認識を持っていたことが明らかになっています。」と抗議声明を出しています。
勝俣元会長・武藤元副社長 ・武黒元副社長の3名については、検察審査会が2度目の審査を行い、もう一度起訴が相当という議決が出ると、「強制起訴」となり、刑事裁判が始まります。 
武藤類子団長の2・15福島県集会の呼びかけ「あきれ果ててもあきらめない!」から一部を引用します。
 *全文はコチラ「福島原発告訴団」(http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/

2015年1月29日木曜日


あきれ果ててもあきらめない!  2.15福島県集会


<前略>

  津波を予測しながら対策を怠ってきた東電、それを手助けすらする規制官僚、 その責任を問わず野放しにする検察庁、被害者が救われないあまりの惨状にあきれ果てるばかりですが
「あきれ果ててもあきらめない!」
私たちは、まだやれることをやり続け、真実を追い求め、この原発事故の責任を追及します!

◎いつも貴重な記事を提供してくださる「ウィンザー通信」さん、27日の記事から一部差し替えてコピーさせていただきます。
〇引用元記事:「安倍政権は、中国の右派への贈り物」ジョン・ダワー(MIT名誉教授)氏http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/305a4243637881caa5ddcfacb0123c34

安倍政権は、憲法9条、96条の改正(改悪)、そして国防軍創設を、いよいよ公言し出しました。
戦争という悪を、孵化させてしまってはいけません!


Hitoshi Kozakiさんが、Facebookに載せておられた記事を、紹介させていただきます。



愛国主義という卵から戦争が孵化する」(モーパッサン


愛国心とは、ならず者達の最後の避難所である」(サミュエル・ジョンソン


日本の右派の有力政治家が歴史を美化しようとするたびに、韓国や中国、そして世界中で、日本への不信が生み出されている。  愛国を語って日本の国益を損じている。 彼らには他国の愛国心への理解がない」(ジョン・ダワー米マサチューセッツ工科大学名誉教授)。

◎この部分は、ジョン・ダワー米マサチューセッツ工科大学(MIT)名誉教授の共同通信のインタビュー記事です。「ウインザー」さんでは抜粋を掲載されていますが、蛙ブログでは、全文を別にコピーしますので、代わりにNHKでの安倍首相の発言を取り上げた新聞記事の写真とクリントイースウッドさんの言葉に差し替えます(二つの写真の引用先がメモ漏れです🙇🙇)。




自民、憲法改正の重要項目選定へ 2月に党内提示…国防軍創設や改正手続きも
引用元:http://www.sankei.com/politics/news/150125/plt1501250006-n2.html
産経新聞】2015.1.25


自民党が、憲法改正の必要性が強いと考える、重要項目のリストアップに着手したことが24日、分かった。
自民党が重視する9条や、改正手続きを定めた96条も盛り込む方針だ
憲法制定を綱領に掲げる政党として、26日召集の通常国会改憲論議を進められるよう、最初に取り組むべき改憲のテーマを絞り込む狙いがある。


重要項目は、平成24年に自民党が発表した「憲法改正草案」(全102条)を土台に選定する。


草案は、国防軍」を創設する9条改正や、
改正発議要件を、衆参両院の「3分の2以上」から「2分の1以上」に緩和する、96条改正などの方向性を打ち出した。

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◎「ウインザー通信」さんのブログ<「安倍政権は、中国の右派への贈り物」ジョン・ダワー(MIT名誉教授)氏>で紹介されていたジョン・ダワー氏、昨年5月のインタビュー記事の全文をコピーします。(上記差し替え部分の全文です)
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「沖縄の声に平和のビジョン 米覇権構造の問い直しを」(ジョン・ダワー) 

(引用元:http://www.47news.jp/47topics/e/253171.php


【日本研究第一人者に聞く】沖縄の声に平和のビジョン 米覇権構造の問い直しを ジョン・ダワー氏 


 米国の日本占領に関する研究の金字塔『敗北を抱きしめて』でピュリツァー賞を受賞したジョン・ダワー米マサチューセッツ工科大(MIT)名誉教授は今年1月、沖縄での新たな米軍基地建設に反対する声明に世界の著名人の1人として署名した。日本と沖縄への最新のメッセージを教授に聞いた。(聞き手は共同通信ニューヨーク支局長 船津靖)
 


―なぜ沖縄の新基地建設反対の声明に署名を?  「沖縄が日米両政府に利用され、犠牲にされてきたという思いからだ。そして沖縄は『米国の覇権』、すなわち米国主導の平和(パクス・アメリカーナ)という巨大な問題の一部との認識からだ」


 ―まず犠牲について。

 「沖縄は戦争末期、大日本帝国の犠牲になった。1945年2月、近衛文麿らは『勝ち目はない』と昭和天皇に戦争終結を提言した。しかし帝国政府は、徹底抗戦し本土侵攻を諦めさせようと拒否した」
 「沖縄は51年のサンフランシスコ講和条約でも犠牲にされ、日本の主権回復の代償に基地の島となった。ドイツ、朝鮮半島ベトナムは分断国家と呼ばれたが、日本もある意味で分断国家だ。72年の復帰後も他の日本と異なる扱いをされ、沖縄の人々は二級市民として扱われてきた。講和条約から63年もたった。沖縄の人々は自分の声を持つ権利がある。だが、日本政府はその声を聞きたがらない


 ―米国の覇権とは? 「冷戦期、沖縄の米軍基地は中国封じ込めや朝鮮、ベトナムでの軍事行動に使われた。米国人や日本人の多くは覚えていないが、米軍は朝鮮戦争で太平洋戦争中に日本に投下したより多くの爆弾を村々に落とし、残酷で犯罪的な空爆で100万人以上の人々が殺された。現在の北朝鮮は恐ろしい国家だが、彼らには、われわれが忘れ去った米軍によるこの巨大な破壊の記憶が残っていることも知っておくべきだ」

 「沖縄はベトナム空爆の主要基地にもされた。この空爆では推定200万〜300万人が殺された。米国は世界中に基地を張り巡らす基地帝国主義国家だ。犯罪、退廃、環境破壊の元凶である『基地の帝国』、沖縄はこの帝国の一部だ」

 「この帝国は国家安全保障国家とも呼べる。国防エリートと、金をもうける企業や御用学者らが支えている。最近は監視国家にもなった。すべて極秘で、どこで何をやっているのか分からない。オバマ政権は地上軍の投入には消極的だが、世界中で特殊部隊が活動している。特殊部隊国家でもある

 「米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)と、新基地建設が進められようとしている辺野古(名護市)の問題は沖縄だけの問題ではなく基地帝国全体にかかわる。米の覇権の構造全体が問い直されなければならない




 ―沖縄の尖閣諸島の領有権を中国が主張している状況をどう見るか?   「中国は警戒すべきだが、日米両政府が『防衛』と呼ぶものが挑発的で脅威に映ることもある朝鮮戦争からアフガニスタンイラクでの戦争まで、米国の政策が無鉄砲で無責任だったことも念頭に置く必要がある」


 ―安倍晋三政権について。  「ナショナリズムをあおりいっそうの緊張をもたらしている。ただ、中国にも責任がある。中国のナショナリズムもすさまじい。国内問題から目をそらせるため利用している。悪循環だ。現代は偽善と愛国主義的な正義にあふれる危険な世界だ。ロシアはウクライナのクリミア自治共和国に侵攻した。ナショナリズムほど潜在的に危険なものはない。日中両国もこれを抑制し、非軍事的な解決を探るべきだ」/span> 
「戦争ではひどいことが起きる。米国は日本とドイツの都市を空爆、広島と長崎に原爆を落とした。日本人もアジアでひどいことをした。日本に誰かが来て『朝鮮人の名前に変えろ』と命じたと想像してみるといい」



 「日中戦争によって中国で何人犠牲になったか長い時間をかけて調べた。1千万から1300万人という結論だった。中国はいま2千万人とか3千万人とか数をふくらませているが、いずれにしても、犠牲者のほとんどは中国人だった」


 「日中戦争を始めた時、日本のある将軍は昭和天皇に『3カ月で終わる』と告げた。イラク侵攻の際の米軍のようだ。日本人もあの戦争全体で民間人約100万人を含む約300万人が亡くなった。愚かな戦争だった。日本軍国主義の犠牲者は中国人や他のアジア人だけではなく日本人自身でもある。戦争指導者がこの大量の死をもたらしたのだ」


 「日本の右派の有力政治家が歴史を美化しようとするたびに、韓国や中国、そして世界中で日本への不信が生み出されている。愛国を語って日本の国益を損じているそんなことを言わなくても日本を愛する理由はたくさんある彼らには他国の愛国心への理解がない。なぜこんなことをするのかわたしには理解できない。安倍政権は中国の右派への贈り物だ


 ―戦争責任や謝罪については?  「日本政府は謝罪してきた。昭和天皇には相当の戦争責任があったと思うが、今上天皇は沖縄や中国に正直に向き合い、悔恨を表明しようとし、平和のため純粋に努力している。興味深い方で、私は尊敬している」


 ―日本のナショナリストが批判する東京裁判にあなたも批判的な理由は? 「勝者による二重基準の裁判だったからだ日本人による戦争犯罪を裁いたが、米国など戦勝国は自分の戦争犯罪を認めないだが東京裁判理想主義は支持している戦争責任、人道に対する罪、平和に対する罪など国際法の新しい体系をつくろうとした努力は正しかった。米国が後に否定した理想主義はあった」


 ―日本外交の問題の根源はどこにあるのか。
 「私は日本に希望を持っていた。素晴らしい経済手腕、平和国家としての独自の立場、広島と長崎からの視点…。しかし日本は平和の伝道者にはならず対米関係に縛られ自分の声をなくした。安倍首相は靖国神社に参拝しナショナリストとして米国からの自立性を誇示しようとするが、それは間違った種類のものだ。日米は安全保障関係を維持するだろうが、イラクに米軍が侵攻したとき、『愚かだ』と直言したドイツと米国のような関係になる必要がある」


 ―あらためて沖縄の人々への言葉を。
 「米国は沖縄にひどいことをしてきた。軍事基地に反対する声を聞くべきだその声は悲劇の経験から来る。戦争がどんなものか知っている沖縄の人々の声には、平和へのビジョンがある」


ジョン・ダワー氏略歴 
 JOHN DOWER 1938年生まれ。61〜62年空軍勤務、62〜65年金沢、東京で教員・編集者、72年ハーバード大歴史学、東アジア言語の博士号。 91〜2010年までマサチューセッツ工科大教授。現在は名誉教授。 著書に「容赦なき戦争―太平洋戦争における人種差別」「忘却のしかた、記憶のしかた」など。


共同通信)  2014.5.04