八重桜咲いて逝く人の・・・

先週、元キャンディーズのスーちゃんこと女優の田中良子さん(55)の訃報が流れて驚きました。
 明るくて優しい笑顔が素敵な女優さん。
NHKの朝ドラ「ちゅらさん」のお母さんは良かったですし、最後のテレビ出演だったという同じくNHK裁判員になった主婦のドラマも印象に残っています。19年ものガンとの闘病生活があったとは思いもしなかったことでした。昨夜7時のNHKニュースでは葬儀の最後に夫の小達一雄氏のヨーイスタートのカチンコで生前録音されたというお礼の言葉が流れました。
大震災で被災した人たちのことが語られてチョッと驚きました。「天国でお役に立ちたい」という言葉にも。
そして、死を覚悟した人のこんなにも「生きたい」という思いに涙してしまいました。

こんにちは。田中好子です。きょうは3月29日、東日本大震災から2週間経ちました。
被災された皆様のことを思うと心が破裂するような、破裂するように痛み、
ただただ亡くなられた方々のご冥福をお祈りするばかりです。



私も一生懸命病気と闘ってきましたが、もしかすると負けてしまうかもしれません。
でもそのときは、必ず天国で被災された方のお役に立ちたいと思います。それが私の務めと思っています。


今日、お集まりいただいている皆様にお礼を伝えたくて、このテープを託します。
キャンディーズでデビューして以来、本当に長い間お世話になりました。幸せな、幸せな人生でした。
特に蘭さん、美樹さん、ありがとう。2人が大好きでした。



映画にもっと出たかった。テレビでもっと演じたかった。もっともっと女優を続けたかった。
お礼の言葉をいつまでもいつまでも伝えたいのですが、息苦しくなってきました。


いつの日か、妹、夏目雅子のように、支えて下さったみなさまに、社会に、
少しでも恩返しができるように復活したいと思います。
かずさん(夫の小達氏のこと)、よろしくね。 その日まで、さようなら。

美しい人の逝く頃、牡丹桜が静かに花びらを重ねています