3・11追記(ガレキ処理/東京の場合)

(三つ目です)
「週刊MDS」という新聞を渡されました。「民主主義的社会主義運動 機関紙」というと民社党? 社民党?の機関紙?
読んでみると「がれき広域処理の問題点/ 放射能拡散させ復興予算奪う」という記事の中に興味をひかれる部分がありましたので、取り出してみます。すでにガレキを受け入れている東京都を取り上げています。

 東京都は9月28日、岩手県と災害廃棄物の処理基本協定を締結した。岩手の廃棄物は、鉄道で品川に到着後、都内の民間破砕施設に運ばれ、不燃物と可燃物に分別され、可燃物は焼却施設で処理した後に、不燃物はそのまま東京湾の埋め立て処分場に埋められる。
 都環境局は10月に処理業者を募集したが、応募できるのは「バグフィルター(集塵機)及び活性炭吹込装置、もしくはバグフィルター及び湿式肺炎脱硫装置」を備え、「1日100トン以上の処理能力を持つ都内の産業廃棄物処理施設で焼却すること」ができる業者でなければならないとされた。この条件を備える業者は、驚いたことに東京電力が95.5%を出資する子会社「東京臨海リサイクルパワー」(社長は東電出身)1社だけだった。事業規模は2013年度までに計140億円の見込みという。
 しかも、がれき処理の費用は岩手県に請求され、結局は国の復興助成金から支出される。原発事故をひき起こした東電の子会社が復興助成金を横取りし、儲けの手段とする構図がここにある。

ガレキが片付くなら何処だっていいじゃない・・・と思わないでもありませんが、でも、東電の子会社が一手に引き受けて国のお金をもらって大儲けするとなると、やはり、被災地にがれきの処理施設を作って時間がかかっても雇用も生みながらという方が良いようです。現地の方たちの声が上がっているというのに・・・

この記事全体の締めくくりでは、「政府ががれきの広域処理にこだわるのは、『ガレキが復興の足かせになっている』『東北復興のためには多少のことは我慢しなければ』と国民の情に訴え、低線量被曝の容認を既成事実化するためだ。放射能汚染と被曝をさらに全国に拡散する広域処理の受け入れを止めよう」です。

さて、早速、夕方の「アンカー」では女性コメンテーターが、「反対するのは感情論だ」と引き受けるのが当然という発言でした。大阪の橋下市長も「法律で決まれば受け入れるのは当然」発言です。安全なガレキ、危険でないガレキと一体だれがどのように判断するのかという肝心の話が抜け落ちています。これからまた「絆」や「支援」や「愛国心」の情緒論が出てくるのでしょうね。こういう時に冷静で被災地の本当のためになる方策を出してくれるのは一体どこ?復興庁?